明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



朝の5時頃、私はまだ作業していた。そのころ母はいつも目を覚まし何か食べて、また寝る。その時、ショートステイに行く前に、取り置きしてもらっている圧力釜を取りに行くといいだした。送迎の車が来るという朝のせわしない時に何をいっている。私が帰るまでに取りにいっておく、といっても言い出したらきかない。やることがないので、向こうで取説を読んでおきたいという。いい加減にしろ、ときつくいっ10時過ぎには車が来るので私は寝ることにした。 目が覚めると母がいない。送迎の時刻が過ぎても帰ってこない。母は昨年まではカートを杖代わりにしていたが、何かをきっかけにそれでは歩けなくなった。そこで両手にハンドルのシルバーカートというのか、それを買ったとたん、のろのろとではあるが、歩き回り始めた。これが良かったのか悪かったのか。送迎車を待たせたあげくに到着。私も乗って行くことになっている。運転手さんはもとより、担当者などに謝りまくる私。母は一見しっかりした婆さんであるが、時間、日時、数字の感覚がおかしく、様々なことをすっぽかすので気が気ではない。なのに非を認めないのが腹が立つ。それよりさらに腹が立つのが、私が生まれつき数字に弱いのは、この婆さん由来らしいことである。例によって一週間後には帰ってくるのだ、と思いながら祝杯を挙げる。私は馬鹿に思われそうなので口にしないようにしていたが、ストレスというものがあまり理解できない人間であった。それがこの一年でいきなり白髪が増えた。棺桶の中の74の父を見て『白髪ねえなぁ』と思ったが、そのせいか私もあまりなかったのだが。身体は正直である。 午後、近所の『タウン誌 深川』へ。今月出た号で居酒屋河本の連載を終わらせていただいたが、続けて新たな連載を、ということで、内容はなんでも良い、ということなのでやらせていただくことになった。

青木画廊サイト。小津安二郎像に写真2点出品。
開廊55周年記念「眼展2016Part1〜妄想キャバレー〜」銀座青木画廊
2016.11/05(土)~2016.11/18(金)

アートスケープ 展評『深川の人形作家 石塚公昭の世界』


HP



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