明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



来春の個展では私なりの絵画主義作品(ピクトリアリズム)としてやろうと思っていたが、同時に手漉き和紙のプリントにはまっている。私はどうしても“及ばざるくらいなら過ぎたるほうがマシ”タイプなのでやり過ぎてしまう傾向にあるが、そうしないではいられないのでこればかりはいたしかたない。今日は以前撮ったヌードと『三島由紀夫へのオマージュ展 男の死』の時に潮騒の1場面として制作した海女達である。作者がこういうことをいっていいものかどうか判らないのだが、ここにホントのことは1つもない。 そして手漉き和紙が、私の過ぎてしまいがちな毒を中和してくれている。コッテリした揚げ物にレモンを搾ったが如し。じつにマズイ喩えではあるが。何年も前の作品に、何故か楽しい気分にさせられて見飽きない。娘達が今日の獲物についてガヤガヤいっているからだろうか。青空だろうか。陽に焼けた娘の肌の色だろうか?いずれにしても今になって何故なのか良く判らないのだが、レモンの一絞りも効いているのだろう。ところで本日某所で売れる写真は?と聞いたら花でも風景でもさりげない写真だそうである。“さりげない”。私の辞書の何処をさがしてもそんなものは出て来ないのであった。残念。 帰りにT千穂に寄ると、明治座の11月公園『京の螢火』の寺田屋の番頭役深沢敦さんと若手の御一行様で一杯。先日深沢さんにお会いした時、寺田屋当主役の筧利夫に三島由紀夫をやって欲しい、と伝えてもらうようお願いした。少林寺拳法やっていたし、あの顔にバランス、サイズ感。三島が大きかったら三島にはならなかったろう。筧利夫をおいて三島役はいない。何故誰も三島役に起用しない。


※拝啓つげ義春様』
 (後期)21017年10月21日(土)~11月5日(日)『ゲンセンカン主人』展示
ビリケンギャラリー
 住所:〒107-0062 東京都港区南青山5-17-6-101
 TEL:03-3400-2214
 営業時間:12:00 ~19:00(月曜休)
 ホームページ:http://www.billiken-shokai.co.jp/

※『タウン誌深川』25日“明日できること今日はせず”連載5回「芭蕉の実像」

※深川江戸資料館にて九代目市川團十郎像を展示中。11月12日まで。

HP

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