明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



この辺りで寒山詩の再読を始める。同じ物でも興味が有るのと無いのでは違って見える。自分が変われば風景も変わって見える。 ジャズ・ブルースシリーズで個展出品用にテーブルの上に、ベニヤ板に壁、床、石畳など作り、それの組合せで何種かの風景を作れるようにして、そこに人形を立たせ、窓から入る外光で撮影していた。なかなか決まったので、三脚の上のカメラをそのままに明日同じ時間にもう一度撮ろう、とそのままにしておいた。翌日ファインダーを覗いたが、どうもピンと来ない。写真を撮り始め間がない私は首をかしげた。それは昨日とは私の方が変わったのだ、と気がついたのはしばらく経ってからだったろう。フットボールを見た後は赤い色が違って見える、と(かなり不正確か)寺山修司が書いていた気がする。シャッターチャンスは自分の中にある。その後、カメラの前で微動だにしない人形を撮り続けていく上で、これは良い経験となった。
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『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家たち』 2018年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutube
2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube



『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載10回『劇場の永井荷風』


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