明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



鉄拐仙人と蝦蟇仙人がペアで描かれるようになったのは、どうやら中国の顔輝がそう描いたかららしい。理由は不明とされている。面白いのは、以降の中国、日本の絵師達が、先達の何処をコピーしたかによって、その絵師達それぞれの思い、また特徴が現れることである。私も千年単位の絵師達の末席に、どさくさに紛れて座ろう、と企んでいる訳で、そういう目で見て、絵師各々の目論見も見えてくる。私にとっても、この部分は伝統に準じた方が面白い、なんて部分がある。 昨日550円で落札した掛け軸鉄拐仙人も、その眉間にシワ寄せほっぺた膨らませた横顔は、顔輝の鉄拐に準じている。それはユニークな絵師雪村でさえ鉄拐の横顔は顔輝調である。しかし私はというと、せっかく実在者のカセが外れたばかりである。姿形は好き勝手にやらせて貰いたい。    本日は蝦蟇仙人の頭部に取りかかろうと思ったが、締め切り前の作家二人の画像の微調整に一日費やしてしまった。投函前のラブレターも、あまり躊躇してはならないが、結果的には正解であった。



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