明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



一休禅師は、法衣を着ているが、今まで作った僧侶と違い、背景もないところに、かなりアップになる予定である。酔い潰れた一休は首の周りに布をまとい、ムシロに覆われている。禅宗の開祖達磨大師は布だけである。そこを訪れた後の第ニ祖は雪積もる中略式で充分だろう。臨済宗開祖、臨済義玄は曽我蛇足描く布を斜め掛けしたような衣の通りにした。しかし今回は法衣に関しては細かな部分も作らなければならない。左胸の辺りにある輪っかみたいな物はなんだ? 従兄弟が三百年は続く、23区で最も標高が高いといわれる寺の住職なので、一休の木像の画像など送って聞いてみた。すると「正式っぽい結び形ですね。この結び方は特殊で難しく、坊さんでも出来ない人がいます。宗派が違い解らないので衣屋に聞いてみます。」40年前の初個展の時に、女の子に作ったピアノの鍵盤の数を数えられた私が、最も聞きたくない答えが帰って来た。



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