頂相(禅宗における高僧の肖像画)を弟子に与えるという習慣が、禅宗、特に臨済宗にとって肝心なことであった、と知るほど、その習慣がいつまであったのか気になる。自給自足的な禅宗では頂相を描く画僧を育てたが今は聞かないし、頂相彫刻を刻む話も聞かない、もし今でも続いているのであれば〝まことを写す“という写真に変わっているだろう。頂相彫刻も作るとしても銅像か。しかしいずれにしても、かつての頂相、頂相彫刻の役割を担える物とはとても思えない。ただ異なる物であろう。 そうこうして、資料がだいぶ集まった、その辺りについて書かれているかもしれないが、急ぐことはない。そんなことはさておいて、まずは作るべき物を作るのが先決である。