明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



作家シリーズで最初に浮かんだのは尻はしょりして屋根裏に潜んでいる江戸川乱歩であった。私と目が合い「キミ、よそでいっちゃ困るよ。」と乱歩はいった。 先日『一休と女性たち』というフォーラムに参加したが、どこで発表するか、をともかくとすれば、一休と女性との、ある場面が浮かんではいる。〝そうしていながら“一休は、例の横目で私の方を見ている。 坐禅一つしたことがない私のような人間からすると、一休宗純の存在というのは禅宗の懐の深さを体現している人物に見える。かつて三島由紀夫を糞尿運搬人の青年にした時は「だって『仮面の告白』で私が彼でありたいって三島が書いてるんだから。」三島が見たら「キミは随分ヒマなんだねえ」といいながらガハハハと笑いながら喜ぶに決まっている。鈴木邦男さんにもそういわれた。一休の場合も、「だって『狂雲集』で一休がそう書いてるんだから。」と無邪気に済ませたいところだが。

 



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