英語道(トラスト英語学院のブログ)

長野県伊那市の英語塾「トラスト英語学院」の塾長ブログです(^^)/
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英語民間試験導入 延期か

2019年10月31日 | 2020年大学入試制度改革
以下は、一昨日(29日)の信濃毎日新聞朝刊の第一面コラム「斜面」からの全文引用です。
「過ぎてしまえばいい思い出だよ」。来年度の大学受験生や保護者の前では、いつもの軽口もたたきにくい空気がある。共通テストの英語が民間試験になるためだ。いまだ不明な点が多く、公平さに疑問が残ることも不安にさせている。

一番の問題点が経済格差と地域格差だ。試験は一定期間に何度もあり、経済的に恵まれた受験生は力試しができる。会場が都市部に偏りそうなのも地方在住者に不利になりそうだ。たまりかねた高校長の団体が延期と制度見直しを求めたのも無理はない。

先週も疑問点をただそうと校長らは文部科学省や民間事業者を招き緊急シンポジウムを開いた。ところが詳しい報告ができないとして、多くの受験生の利用が見込まれる会社が欠席、批判が噴出した。今度の萩生田光一文科相の受験格差に対する発言にも批判が巻き起こっている。

BS番組での返答だ。「裕福な家庭の子が回数を受けてウオーミングアップできるようなことはあるかもしれないが、そこは自分の身の丈に合わせて勝負してもらえれば」「自分の志で1回や2回は古里から出て試験を受ける、そういう緊張感も大事」

文科省がよりどころとする教育基本法は機会均等をうたい、差別を戒める。経済的「身の丈」に合わせずとも学ぶ機会を得られるようにするのが教育行政の責務であろう。格差批判を「予備校に通うのをずるいと言うのと同じ」とした文科相。その感覚は現場の思いとずれ過ぎていないか。(10月29日)

以前の投稿(10月2日「振り回される教育現場))でも記しましたが、民間試験導入に対する信濃毎日新聞の否定的な姿勢は首尾一貫しています。これが正しい世論だと思うのは、私だけではないはずです。

この“身の丈発言”で批判が集中し、与党内からも民間試験導入に対して延期の声が出始めました。明日11月1日は、文科省が英語民間試験実施団体に対して進捗状況などの詳細な情報を公表を要請ている期限であり、民間検定試験の活用に必要な識別番号「共通ID」の申込開始日でもあります。萩生田文科大臣もこの日の状況を見て判断したいと答弁を繰り返しています。そして、野党は「今国会最大の課題として取り組む」(国民民主・玉木雄一郎代表)と、追求を一層強める構えです。

事態は風雲急を告げる状況。霜月を迎える明日、事態の進展に注目です。
さて、今日はハロウィン。私はイベント的なことを好まないので、当学院では控えめにデコレーションしています。英語学習において、英語圏の文化を知ったり、ゲームや歌などのアクティビティを楽しだりすることは、英語に触れるきっかけになります。しかし、それは飽くまでも“きっかけ”です。単語を覚える、文法を学ぶ、長文を音読する。そのような正統派の勉強から逃げていたら、いつまでたっても英語はできるようにはなりません。何事もある程度のレベルに到達するには、辛いことに身を投じなければなりません。そして、それが、辛くなくなり、当然のこととして受け入れられるようになった時、望む結果を手にすることができるのです。


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