と楽しく縫い物しましたとさ。
「ん~な訳ねーだろう!」 とはセイルの修理。
新しい(中古)ヨットを買うと、ハル(船体)含めて細かいところまで点検をしなければならず、必要なら修理もする。
もちろん全て自分でやるわけで、他人にバカ高いお金を払ってまで自分の趣味をするぐらいなら、カミサンの許可なんぞ出るはずもなく。
無理したところでメシが旨いはずもない。
どうやっても出来ない物以外は全て自分の手で行う、そうでもしなければ唯々我慢をするしかないわけで、”それが嫌なら自分でやる”、これが僕のポリシーです。
さて、初めからバカみたいにリキんで空回りしていますが、何をしているのかというなら、単なる?縫い物。
ヨット用のセイルはダクロンはじめ非常に硬くて針の通りにくい素材で出来ています。
それを修理で えんやらこ と縫っていくわけですが、作業はほぼフルパワー。
指ぬきではなく手のひら抜きを使ってある程度通すと、反対側からペンチで掴んで引っ張り出す。
作業箇所はジブセイルとハリアードの結束部分ですが、実はこれ、なんでこんなことしているのかというなら
このようにセイルに一部分が変色しているからです。
この部分にはステンレス製のワイヤーが通っており、これがさびたり?するとこうした変色になるのですが、
本当にステンレスワイヤーがさびているのかはワイヤーを取り出してみない限り解らないわけで、その為に先端部分の結束を切って取り出します。
解けたところでごそごそワイヤーを取り出してみると、あんれま! ぴかぴかで何の問題もない。
結局セイルのこの部分がどこか鉄のさびた部分にくっついたままで、保管されていたようで、そこから色写りしたらしい。
問題無ければ戻しますが、それが写真の作業。 帆船修理用の太い糸に針を使っているので、とにかく大変。
かといってその変にある糸なんかでやると、一回船に乗って出るだけでぶち切れて終了となる。
どうしても欠かせない作業なのですね。
とにかく力がいるために大変なのですが、針そのものも力にまけて折れてしまいます。
特に糸を通している輪っか部分がぼっきりいく。
へたするとこのときに手のひらや指をさして血だらけになることも多々有ります。
今回は写真の針を1本、その下のセイル縫い針を3本折りました。
こんな感じで「うりゃ!」「うりゃ!」と縫い付けて、およそ1時間でジブセイルは終了。
次はメインセールとなりますが、こちらは割と程度も良くてきれいですが、トップバテン(セイルの骨みたいなもの)の受け部分やその他数カ所が痛んでました。
セイルの端っこ部分はラフとかいうのですが、マストスリーブやブームスリーブへ通す為に生じるのですが、これはダクロンの切れ端をジーンズステッチを二重にして
返しつつ縫い付けて終了、約3カ所行います。
セイルトップにあるバテンはダクロン生地を当て、同じく上から丈夫なジーンズステッチで縫い付け、さらにその上からセイルリペアテープを当てて全体を保護した後プラスチック製のバテンキャッチャーをネジ留めして
終了します。
写真ではネジが通る部分に折れた針を通しています。
ただ、このバテンキャッチャーのネジが銅製で錆が生じ、オマケにもろいので一本折れてしまった。
ステンレス製のネジが良いのですが、手元にないため、買いに行かねば・・・・