自分は、高性能なWebasto製FFヒーターは持っていないのですけど、
友達とかが使っていて、他にも ベバストのヒーターを自分で設置する方法なんかをブログでアップしているせいか、
時折、質問や方法を教えて!みたいなメールが来る。
そんな中で、マルチコントローラーはヒーターに接続しさえすれば、そのまま自動認識してつかえるん?みたいな質問があって、
正直ベバスト持っていない僕には どうだろう~! という感じだった。
で、どうせ日本のWebastoに聞いても、取扱店に相談してくれ(金払え)と言われるだろう事は想像に難くないので、
海外のベバストショップに聞いてみた。
一応本国ドイツのベバストにある マルチコントローラーの取扱説明(日本語版)を見てみたけど、載っているのは使用方法のみで、自動認識かどうか?に関しては
特に記載はない。
問い合わせた海外のショップから回答が来たので、 あえて?ここでアップしてみます。
マルチコントローラーですが、友達がAirtop2000STCを使っていて、もしそのコントローラーを自分がもらって、自車がサーモトップ搭載、もしくは、Airtop2000STにユニボックス付けて使おうとすると、そのまま使えるのか?ということでもあるけど。
結論から言うと、”そのままでは”使えない。
ただしそれは、イニシャル設定を変えない限りということです。
マルチコントローラーは、海外とかからヒータユニットを取り寄せ、自分で取り付けとかをしたりすると、送り主が事前に設定をして置いてくれれば良いのですけど、 そうで無い場合もある。
その場合も あれれれれ! という事が起きるのですけど、
では設定を変えられるのか?もしくは設定できるのか?ですが、これには二通り有るようです。
一つは完全に新品で、全く未開封&未設定のマルチコントローラー。
これを ヒーターとかに接続すると、電源コードのプラグみたいな表示が出る。 という場合。
もう一つは、 すでに何かのヒーターに設定をされてあって、それを違いタイプのヒーターに接続した際に出る通信アラーム T12(W-BUS通信不能)が出る場合。
海外からヒータキットを取り寄せると、向こうでうっかり間違い設定をしていたりもするので、そんな時でもT12が出るという事。
まず、完全未設定のマルチコントローラを初期設定(イニシャルセットアップ)する方法から紹介。
下の写真は、イギリスのWebastoディーラーが送ってくれた物で、図の通り。
1の電源プラグ(接続設定)サインが出ていたら、
2図示の二カ所を同時に押す(3秒以上)
3接続するベバスト機器がノブ廻して選べる様になるので、希望の処に来たら
4ロータリーノブの真ん中(スイッチ)を押す。
設定はこれで終了。
後はもう一度ヒーターの電源を入れ直すと、きちんとメニューが出るので、後は時間設定から初めて、好みの通りにしていけばよい。
次、 すでにイニシャル設定がされていて、それを自分のヒーターとかに適合させる場合等ですが、以下の手順の通り行います。
ヒーターの電源を入れると、接続しているヒーターとマルチコントローラーの設定が異なると、
こうした表示がでる。
この場合は、アラームは出ているけど、ロータリーのスイッチ押したりするとメニー画面には進む。
そこで、メニューの中の 設定を選択して。
リセットの処まで進んでいく。
ノブの真ん中を押すと数秒間OKの表示が出るので、
もう一度ノブの真ん中のスイッチを押す。
すぐにディスプレイが真っ暗になりリセットが開始されるので、
間髪入れず、二カ所のスイッチを同時に押す。
するとイニシャル設定モードになるので、
ロータリーノブを廻していって、自分の接続している機器が表示されたら、
ロータリーノブの 真ん中のスイッチを押す。
ヒータの電源を一度落として、再度電源を入れ直すとT12は消えて、 普通のメニューが出て操作できるようになる。
案外、ヒーターの取り付け説明書やマルチコントローラーの取説にも
上記の事は書かれていないので、
ぜひ参考にしてもらえたらと、思います。
導入したのはAT2000STC+マルチコントローラーなのですが、ビルダーもはじめてマルチコントローラーを取り付けたということで設定について困っている点があります。それは高地モード設定のことで、添付取説には設定モードで高地ONを選択とあるのですが、実際にマルチコントローラーを操作してみるとその画面が出てこないのです。ビルダーも納車時にその件については触れず、自分でいじってはじめて判明いたしました。もちろん高地スイッチはつけてもらってあるので、それをON状態にしないと出てこないのかなと思い、そうしたのですが変化なしでした。何となく高地スイッチの裏の配線をみると貴ブログにあった白い配線ではなく赤と白の配線が1本ずつ出ておりました。
ビルダーではAT2000STCも高地スイッチも取り付け実績はあるので間違いはないとは思うのですが・・・。
つたない説明で誠に恐縮ですが、何か心当たりはございますでしょうか。
高地スイッチですが、ヨーロッパではAT2000STCの高地モードは、あくまで選択的オプションの考え方になっています。
対して”日本仕様”は高地仕様が標準。
理由は至極簡単でして、 高地スイッチ入れるとパワーが2kwから1.6kwまで落ちてしまう事(対して高地ほど外気温は下がる)で、ヨーロッパではそんな寒いところにいくなら、大きなヒーターを取り付けるのが普通なので、在る意味特殊な使い方という位置づけです。
なので大きな4Kw 5Kwのヒーターは、高地モードが”標準装備”の自動制御。
向こうのキャンピングカーは日本ほど高性能で高断熱ではないですからね~(^^;)
ちなみに、高地スイッチの配線は白だけの場合(ヨーロッパ)と 白に赤線(日本)になっていますので、ショップで取り付けされた場合は、日本仕様正規品なので高地モードが標準ですからご安心下さい。
本体内部の ECUモジュールですが、ヨーロッパの高地モード対応品が、日本の標準品となっていて、とうぜん価格が高くなっています。
高地スイッチは、マルチコントローラーに動作表示をしてくれませんので、
本当に動いているのかどうか?を確かめる術はなく、スイッチを自分で操作して、それで確かめるしかありません。
確か・・・・ですけど、 高地モードになっているのを表示する事の出来る配線(LEDランプ点灯用)が出ていたように思えますが・・・
返信が大変遅くなりましたことをお詫び申し上げます。御指南ありがとうございます。AT2000STC+マルチコントローラーの件ですが、どうやら最新のマルチコントローラーはコントローラー自体で高地モード選択ができるようです(高地スイッチが不要か否かはわかりません)。
※当方のものはひとつ前の最終ロットのようで、取説だけ最新のものが入っていた模様。
色々混乱してしまい申し訳ありません。
おかげさまで、マルチコントロールへのAT2000STC用イニシャルセットアップも貴ブログを参考に無事完了し、動作確認できました。
高地スイッチとは、その名前のとおり高地でFFヒーターを作動させるため、スイッチオンにすると薄い酸素濃度に合わせて燃料を薄くするというはらたきをするものなのでしょうか。そのためパワーが落ちるという理解でよろしいでしょうか。
2000STC以上の容量を持つヒーターは高地に対してすでに自動切り替えになっていて、それが高地運転している時の表示です。
なので、 現在も2000STCは手動により切り替えし、表示もコントロラーに出ません。
高地スイッチを入れると、 燃料の消費量が増えます。 簡単に言う車のエンジンの混合気が濃くなるのと同じと考えてもらうと解りやすいと思います。
高地は外気温が低く、 酸素の量も少ないので、 燃料を増やすことで安定した燃焼をするようにしています。
燃料供給を増やして、濃い混合気で燃しても、取り込む酸素量に限りがあるので、 相対的に熱量が下がる。
そうお考えくださると良いかと思います。
ベバストが 2000クラスのFFヒーターにて この高地モードを自動化せず、 今でもスイッチによる切替が主流であるのは、 この高地モード時の混合気が濃くなる事で、 燃焼室内部のカーボン蓄積や、 デポジットの発生を引き起こしやすく。
その分メンテナンスサイクルも短くなる傾向があるので、この辺はベバストも開発に苦労をしているかと思います。
(^^)
ご返信ありがとうございます。
なるほど。高地スイッチオンで燃料が濃くなるのですね。そういえばカーボン蓄積予防のためなのか、高地でFFヒーターを使用した後帰ってきたら通常モードで焚くと良いと聞いたことがあります。
http://zvwparts.com/webasto2000parts.html#2000STC%20G
正規品ではないのかもしれませんが、AT 2000STC ALTという後継機(高地スイッチ接続用配線の廃止)が出ており、これまた新型のマルチコントローラーとの組み合わせのみで高地対応(コントローラー内で切り替えの設定)となったようです。
いずれにしろ、手動切り替えには変わりありません。
最新型のALT が出てきたのは知りませんでした。
ただ、手動切り替えに変わりがないのは、
ベバストの考えかた(ヨーロッパではあくまでオプション)をそのまま通しているのでしょうね (^^)