テレビでベトナム独立後30余年にして、まだ奇形児が生まれ続ける現状をリポートしていた。奇形児がいまだに生まれていることは知っている。奇形児の生まれる原因はベトナム戦争中、アメリカ軍がばら撒いた枯葉剤によるものだ。アメリカが使った枯葉剤は2.4-D、2.3.4-T、俗に言うオレンジ剤で、その中のダイオキシンは猛毒があると日本でも注目された。ベトナムでは500万人もの人々がダイオキシンの影響を受けたといわれている。そして戦争を知らない世代が育っている今でも、親から子へ、子から孫へと受け継がれた毒物によって、奇形児が生まれているのだ。化学物質の影響とは、それほど恐ろしいものなのである。病院には奇形胎児たちのホルマリン漬けのビンがずらっと並んでいたこの胎児たちの数も、出生児に上乗せしなければならないだろう。
使用した者(指揮官)は当然、化学者、生産者の責任はないのか。枯葉剤の生産には日本のメーカーも関与していた。枯葉剤をアメリカに輸出していたことも明らかになっている。
ベトナム国民だけでなく、ベトナム戦争に従事したアメリカの軍人たちも、枯葉剤の影響で健康被害をを受け、国家に補償を求める運動をしている。
もっともアメリカ政府は枯葉剤と奇形児出生の因果関係を認めず、補償もおこなっていない。アメリカは戦争責任をやむやにしたままだ。にもかかわらずイラクやアフガンでも同様なことが続いている。劣化ウラン弾、クラスター爆弾、使ってる。