シフォンケーキは、材料も日常にあるものだし、手軽に作れるから、私もよく作っている。そう、週に2、3個は焼く。だから手が覚えていて、意識することなく作ってしまう。それを食べるのは、野鳥にもおすそ分けは行くが、なんといってもウサギたちである。家人の顔さえ見れば頂戴、頂戴と足元によってくるので、特にPapasanはついやってしまうらしい。で、ばんたび焼かされているわけである。家人はほとんど食べることがない。とはいえ、手抜きをして作っているわけではない。人間さまが美味しいと食べる」同じものを作っているのだ。
シフォンという言葉に、年配の人の多くは高級な絹の肌触り、シフォンベルベットを思い浮かべるだろう、一方若い人はむしろケーキの方を思い浮かべるのではないだろうか。ケーキのネーミングもシフォンベルベットのように、しっとりとしてきめの細かい、そこから名づけられたものだ。シフォンケーキを考案したのはアメリカ人の保険屋さんの男性で、特許をとってしまったので、なかなか世に出なかったようだ。その特許をメーカーが買い取り、レシピを公開したので、これほどポピュラーになったのだという。シフォンの作り方は意外と合理的で、なるほどと思うことがある。ただしアメリカ人のケーキらしく繊細さはない。だからなお気楽に焼くことができる。なみに「chiffon 」をフランス語の辞書をひくと「雑巾・ぼろ」とかいう意味があり、おかしかった。
この間、シフォンをウサギにやっているのをみて、知人が「シフォンケーキって買うと高いんですよ」と言った。我が家で作るケーキとしてはシフォンは安上がりだし、手間もかからない。しかもヘルシーである。他所で食べたことはないし、買ったこともない。先日、高島屋に行ったとき、シフォンケーキのお店に行ってケースをのぞいてみた。20cmの我が家の大きさだと3000円近い。二人で顔を見合わせた。
家に帰って、我が家のケーキの原料を計算してみた。10個350円の有精卵を6個使い、サラダオイルも1400g976円の缶入りのものを80cc、砂糖、小麦粉は普通の市販のものだが、地元レモンを使って、計算するとシフォン1個、400円弱になった。光熱費は含まない。160℃で50分焼いてもガス代はそんなにかかることはないだろう。
売るとなると、ケーキだけでなく、人件費、宣伝費、包装費、維持費、儲けも入れなければならないだろう、機材も消耗品として計算されるのかな??意外とケーキ型は高いのである、シフォン型は20cmで2600円ぐらいしているのではなかろうか。長年買い足してきているから、いろんな型を持っている。型はお菓子屋さんを開いてもいいくらいたくさん持っている。とはいえ、これらを一度に買ったらかなりの額になってしまうだろう。いや一度には買えないね。そんなことを計算したら、当然こういう価格になってしまうだろう。
う~ん、手作りしているから、他所では食べられないようなものも作れるし、贅沢できるんだよ。安心安全だしね。しかもmamaがプロ並みの腕を持っているからなお幸せだね、と家人に自慢している。
註:作り方はレシピに入れてある。