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黒糖

2013-08-17 09:23:06 | 

くずきりを作ろうと思ったら、黒みつ用の黒糖がなかった。そこで買ってきてくれるように頼んだ。

                                                

いつもは砂糖も多種類揃えてあるのだが、冬、野鳥たちのために砂糖水を作ってやった。初めはヨーグルトについてくるフロストシュガーが貯めてあったので、それを溶いてやった。あっという間に底をつき、ブラウンシュガー、三温糖、赤ザラメ、黒砂糖、はちみつも、在庫を全部飲ませてしまった。

                                                  

黒糖は、沖縄物産展などで、買ってきた、あのぶっかきみたいな砂糖だ。それを溶かして濾して、さらに上白糖も4分の1位に水を加えて煮詰めて、黒蜜を作っていた。これを冷蔵庫にいれておくと、くずきりはもちろん、わらびもち、みつ豆などにも使えて便利。

                                                     

こんなのしかなかったと言って買ってきてくれたのは3種類。

「黒砂糖・加工黒糖」日新製糖、「おきなわの砂糖・加工粉黒糖」津梁、「沖縄の砂糖」CGC。みな、さらさらの粉末。固形のものより使いやすいとは思うが、表の加工黒糖と言う文字が気になった。

一番褐色なのは津梁の加工黒糖、次いで日新製糖の黒砂糖、三温糖位の色合いがCGCの沖縄の砂糖。CGCの沖縄の砂糖は黒糖から外してもいいかも。さて、黒密にはどれがいいのかな。作ってみるしかないけど。                                                      

                                                

まず、日新製糖の「黒砂糖 加工黒糖」当製品は原料糖と黒砂糖をとかしてブレンドしてマイルドに仕上げたもの、というような説明がついている。表示をみると、原材料は「原料糖、黒砂糖」となっている。加工黒糖ってなんだろう。黒糖とはどこが違うんだろう。そこで日新製糖のお客様相談室に電話をして、原料糖ってなんだか聞いてみた。丁寧に答えてくれた。

そしていま黒糖の生産が減っていることも説明してくれた。うん、昨年の日照りと水不足、今年はそれに加えバッタの大発生でサトウキビが打撃を受けていることは知っている。でも、これは国内産の話、世界的にもサトウキビになにか事情があるのかな?

黒蜜の作り方を聞くと、そのままお使いください、という。男の人だから、料理のことは、と思いながらも、まずこれでいつものように黒蜜を作り、くずきりにかけてみた。覚えている密と比べると、コクが足りないような気がする。マイルドにした、とあったからこれがマイルドの味なのかも。

                                              

砂糖が出来るまで(原料糖の説明も)が分かりやすく書いてあるので、会社は違うけど、参考に載せておく。

http://www.dmsugar.co.jp/enjoy/square/process_01.html

                                       

                                                

2番目は津梁(しんりょう)の「加工粉黒糖」原材料は粗糖、糖蜜、黒糖(いずれも沖縄産)となっている。 但し書きに、沖縄のサトウキビから出来た原料使用した加工黒糖です、とある。

同じ分量で、加工粉黒糖を使って黒蜜を作ってみた。まず鍋に材料を入れ、火にかけると、あくのような泡がいっぱいたった。黒糖を溶かしたときも泡が出る。それを丹念に取り、密を瓶に流し、冷蔵庫に入れた。寒天にかけてみた。こっちの方がコクがあり、黒糖の密に近い。

                                                     

なぜ黒糖と加工黒糖の表示が出来たかは、平成23年3月の消費者庁の通達を見るとわかる。私たち消費者が知らずに、見落としていただけのことである。とはいえ、後追いも大変だ!

じゃ~、以前使っていたような黒糖を探してみよう。ネットで探すと、たくさんあった。よし、サトウキビの島、波照間島のを取り寄せてみよう。

                                                 

N.B.:波照間島の黒糖が届いたので、さっそく黒蜜をつくってみた。塊が固いので湯に浸けておいて溶かした。やはりこの黒みつはコクがあって、美味しい。これで行こう。

二度目は塊のままチンに60秒かけた。これをつぶして湯に入れた。この方がラクに溶ける。

そう、波照間のことは覚えているよ、悲しい歴史も、西表にある忘勿石もね。                                                

                                              

                                              

平成22年、黒糖および黒砂糖は、サトウキビを絞って、そのまま固めたものと定め、それ以外は加工黒糖と表示しなければならなくなったようだ。

                                                

以下消費者庁:

http://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_000280.html

                                                       

<黒糖の定義の明確化>
平成22年3月に、JAS法の解釈通知である「食品表示に関するQ&A」において「黒糖とは、さとうきびを絞ってそのまま固めたもの」であることを示し、それ以外のものは「黒糖」と表示することができない旨を明らかにした。
                                                 

<加工黒糖の定義の明確化>
平成22年11月に、JAS法の解釈通知である「食品表示に関するQ&A」にお
いて黒糖を使用していないものは、名称として「加工黒糖」など「黒糖」の用語を使用できない旨を明確化した。

                                                   

もうひとつ:

フィリピン・ネグロス島のサトウキビ生産者を支援して、ネグロス産のマスコバド糖(Mascobado sugar)を使っていた。ネグロスとの付き合いには辛い歴史がある。当時のコラソン・アキノ大統領に手紙を書いたこともある。

それはさておき、ウズラ豆を煮るのに、赤ザラメよりマスコバド糖の方が風味とコクがあって、色は悪くなるが、美味しいので、こちらを愛用していた。

手元の和英辞書だと、黒砂糖はbrown sugar。しかしbrown sugarは色がついた砂糖全体を指すともあった。英和をみると黒砂糖はmuscovado。うん?mascobadoとmuscobado、似ている。フィリピンはアメリカ以前はスペインが支配していた。となると、muscobadoとmascobado、どっかでつながっているような気がする。英語のmuscobadoの由来はスペイン語だそう。スペイン語では、mascobado、なるほど、つながった。

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