またひとまわり大きくなった沈丁花。
2012年、ほんとーに冬が長くて、
春を信じられたのは4月の2週目になってから。
早咲きの河原の桜も開花が遅れて、
ソメイヨシノが咲き出すまで咲いていた。
沈丁花より少し遅れて咲き出した、
庭のピンクゆきやなぎ。
春らしいぽわぽわした花がかわいい。
咲きはじめのころ、ヒヨちゃんが、
ゆきやなぎの細枝に止まり、
バランスをくずしながら
小さい蕾をガツガツ食っていた。
ヒヨちゃんなんてかわいく呼ぶのはやめて、
ハナクイと呼ぶことに。
この姫コブシも、ハナクイにがんがん食われていたけれど、
今年初めて木全体に花がついた。
梅は鎌倉の鎌倉宮近くの路地や、
杉本観音周辺でゆっくり見た。
かわいくて、甘い香り。
全体的に花が遅れて、花期が重なって、
北国の春みたいだった。
庭のアネモネ。
今年のしつこすぎる冬は、
店先にどっかり腰をおちつけて煙管をふかす
桐生ちゃん(見参バージョン)の姿でビジュアル化されていた。
早春、といっていいのか、
その頃呼んでいた本は荷風「腕くらべ」。
美しい日本語で描く、四季と遊女たち。
駒代をはじめ、女たちがエロい。
オヤジ・ファンタジー。
呉山の庭の描写が、毎年来るメジロのこととか、
家の庭みたいだった。