なぎのあとさき

日記です。

後日談

2017年11月22日 | 日々のこと



留守中の様子(撮影:ママ)





留守中、ママより
「殿の食欲がすごい、こんなに食べて吐かないかしら
逆に心配になる」とラインが何度かあった。
カリカリも、ウエットも、ちゅーるも、
鯛のお刺身をゆがいたのも一番食べたそう。
しかも水もよく飲んでいて、
なんだか、ここ数カ月で一番調子がよさそうだった。
薬は土曜の夜と日曜の朝に失敗してたのに。
ママ「薬なんて飲まない方がいいんじゃないの?
人だって薬で具合わるくなることあるんだし」
それで賢い殿は薬をいやがってるの?えー。

ビーは抱っこちて!と鳴くので、
抱っこするといつまでもされていて、
疲れて座っても、降りようとしなかったそう。
私と同じ。

二人とも、嘔吐も下痢も全くなしの、
調子のいい週末だった。

帰ってすぐ殿に薬を飲ませて、
ママ「さすがに上手いわねー」

モンちゃんは、ママが和室で横になってたら、
ママの二の腕を腕枕にして、
前足を腕に添えて寝てるのがめんこかったそう。
「モンちゃんはめんこいわ」と何度もいってた。

猫たちは3匹ともママが好きで、
私に対するのと変わらない。
帰った夜はベッドでママと並んで寝てると、
ビーは私ではなくママの頸動脈に
暖を取りに行った。なんなんだ。

パパはいろいろ用事があって家に帰ってたけど、
投薬は「力づくじゃだめなの?」と
しょーもないことを言ってたので、
絶対に任せられない。

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次の日はいい天気で、
ママを駅まで送ったあと、
なんだか寂しかった。
気持ちはまだ乱れている。
早く海に行きたい。
寒いけど天気が良くて、
そのままOKまで行って、いろいろと買い出し。

ダーは3泊して帰って来て、
壮絶な台所掃除の話が止まらなかった。
台所だけで20畳くらいあり、
大きい食器棚4つ、冷蔵庫が二つある。
台所に食器棚が4つあるのに、
おさまらない食器はほかの2部屋にも置いてある。

妹二人、弟のKくん、Nくん、Hくんで
ホラー満載の冷蔵庫と食器棚を片付けたらしいけど、
あっちでキャー、こっちでキャーと悲鳴が絶えず、
「Nちゃんがいても何もできなかった、
ってみんなにも言っといたよ」
裏は山、暖かい家にはいくらでも
山サイズのGが入ってくる。
ホコリもすごくて、Nくんなんかは
具合が悪くなってしまったらしい。

Hメちゃんは、外で一人でモンちゃんのように
遊んでいて、ダーやHくんも一緒に遊んだそう。

お寺で四十九日の段取りをしたり、
急なことで何の準備もなくて暗証番号が分からなかったり、
東京物語の後日談を聞いてるようだった。
カメラを回したかったくらい。
とにかく大きい家で、外は美しい田園風景と遠くの山。
役者は美女揃いだし。

数々の不用品を大量に捨てて、
家電は新調して、
水まわりは業者さんに来てもらい、
IHに替えるそう。
お父さんはM枝ちゃんがいたころより、
快適に暮らせるかもしれない。

が、掃除は全然終わっていない。

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11月16日から、その週末 その2

2017年11月22日 | 日々のこと

朝5時半にばたばた起きて、7時に受付の人も来て、
8時にお寺さんも来た。
近所の弔問客が、寒空のもと並んでいた。
娘たち、かわいい孫たちが泣いていた。
派手なダンスの衣装や数本の筆のほか、
孫のHメちゃんが折り鶴を入れた。
それに、初めてきく風習だったけど、
親族が髪や爪を少し切って入れた。
たくさんのお花と一緒に。

寒かったけど、晴れた。

その場所にはいつもM枝ちゃんがいたから、
不在は大きかった。
行けば、「よう来てくれたね」と笑顔で歓迎してくれて、
夏に会ったときは、「たまには時間つくって帰らんね」

声も話し方も、身近にいる人たちより、
そのまま再現できるのは、
あるがままに生きていた人だから。

お坊さんの都合で、告別式の前に荼毘にふした。
長年存在していた体が消えて、骨だけが残る時。
重くなっていた体を脱ぎ捨てて、軽やかになる時。
(これはほぼHさんの言葉)

火葬のときはM枝ちゃん個人の死を越えて、
もっと抽象的に、
死ぬということに圧倒されていたけど、
言葉にはできない。

モンチのときのことを、
思い出さずにいられなかった。 

人はもっとずっと大きくて骨も多くて、
匂いが濃かった。

告別式までの間に、会場から近い駅までダーと歩いた。
そこも前に、M枝ちゃんが迎えに来てくれた場所。
駅前の大きな川の前で、新鮮な空気を吸った。
橋の上に出ようとすると、
風がすごくて寒かった。
川の向こうに、前に連れていってもらった
和食のレストラン、A亭が見えた。

お父さんが地元の名士ということもあって、
お葬式は盛大だった。
あまりに急だったので遺影が免許の写真を加工したもので、
加工が不自然だった。

式の後の会食中、
孫のSくんがスタメンで出てるラグビーの試合をみんなで見て、
前半リードしていて盛り上がった。
しめっぽい雰囲気はゼロ。
これも天真爛漫なM枝ちゃんの人徳なのか。
O家の人々は、みんな明るくて思いやりのある人ばかり。
女性陣は美人揃い。
その大元にいるのもM枝ちゃんなのか。

4時頃にバスで家に戻り、
そこから私は果たして東京まで帰れるのか。

本当は少し残って家の掃除とか手伝うべきなのだけど、
駅まで自力じゃ出れないから、
車で来てるY子さんが帰るタイミングを逃すわけにいかず、
一緒に出て新幹線の駅まで送ってもらい、
自由席で座れて帰った。

理想の海・清が浜にも行かず、
夜空の星を見上げるひまもなしの、
長い1泊2日間だった。

充電器を忘れてスマホもなし、
夜で景色もない4時間半、ほとんど寝ていた。
お風呂も入ってないし、お腹は便秘でパンパン。
12時前に家についた。

留守中の猫の話は改めて。

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