現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

伊丹十三の死

2009-03-01 21:06:51 | 虚無僧日記
「宴の桜」さんから、「伊丹十三の墓は松山に在り、
伊丹十三記念館も建てられています」とコメントを
いただいた。検索してみると、高校時代を松山で過
ごしている。自殺の理由については、ネットに下記
の書き込みがあった。

 NHK総合TV『伊丹十三が見た医療廃棄物の闇~
病院の裏側を追った伊丹監督最後の3カ月間』
によると、
 伊丹氏は自殺の5日前まで、医療廃棄物問題の
取材を続けていた。注射針や脱脂綿、包帯、肉片、
中絶胎児などが、不法に、普通ゴミとして捨てられ
ているという問題だ。

ここから先は、「勝手な憶測をネット上に書き込んだ
者が、当事者から名誉毀損で訴えられ、損害賠償の
支払いを裁判所から命じられている]とのこと。やめ
ときまひょ。いたみいります。

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『お葬式』

2009-03-01 09:34:40 | 社会問題
『おくりびと』が話題になっているが、かつて『お葬式』と
いう映画があった。1984年、それまで映画俳優として人気の
あった伊丹十三氏が、51歳で映画監督としてデビューした
第一作。
それまで「お葬式」というテーマはタブーだった。だれでも
一度は経験する事なのに、あの映画は「葬式」の裏側を
みごとにあぶりだしてくれた。厳粛な儀式ととらえられて
いたものが、実際当事者になってみると、泣き悲しんで
なんかいられない。葬儀屋の言うなりに、あれよあれよと
ドタバタ進んでいく。喪主挨拶の原稿をどうしようかオロ
オロするシーンも笑えた。あの映画を観ていたから、私の
父の葬儀も余裕をもって執り行えた。お葬式のノウハウ集
でもあった。

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俳優 津村鷹志

2009-03-01 09:13:13 | 虚無僧日記
余談だが、伊丹十三監督の映画『お葬式』は、私の大学の
先輩津村氏が俳優を志していて、出演しているということで、
見に行ったのだ。

その津村氏は高瀬梨奈を送るオープンカーの運転手役。
後ろを振り向く時だけ顔が出た。そのあと、なんと彼は
運転免許が無く、車の運転ができない。車が発進して
走り去っていく所は、別の人が代役。免許が無くて、
なんで運転手役に選ばれたのか、これも滑稽な話だ。

伊丹十三と高瀬梨奈が不倫関係にあって、葬式の始まる
前に戸外でエッチをしている間、待たされているときの、
目をむく顔が笑いを誘った。それだけの役だった。

津村氏は、実はウルトラマン太郎役でデビューしたのだ。
私はそんなこととは知らず、彼と町を歩いていると、子供
たちが「あッ、ウルトラマンだ」と声を挙げるので、私は
キョトンとしていた。そうやってかっこよくデビューした彼
だが、『水戸黄門』や『暴れん坊将軍』の悪役とか、チョイ
役、端役ばかり。

慶応卒なのだが、学歴だけでは、加山雄三や石原裕次
郎のようにはなれんか。いつかは、笹野高史のような
“名脇役”として賞を獲れるよう、おたがい頑張ろう!

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津村鷹志 出演の主な映画

瀬戸内少年野球団(1984年、東宝)
刑事物語3 潮騒の詩(1984年、東宝)
お葬式(1984年、東宝)
鑓の権三(1986年、松竹富士) 浅香市之進 役
首都消失(1987年、東宝)
少年時代(1990年、東宝)
浪人街(1990年、松竹)

監督 伊丹十三

2009-03-01 08:42:13 | 虚無僧日記
『お葬式』の後、伊丹十三氏は『タンポポ』や『マルサの女』
『ミンボーの女』などの作品を連発し、日本社会の諸問題を
みごとにあぶり出してくれた。暴力団から襲われて重症を
負ったり、様々な嫌がらせを受けながら、それに屈しない強さ
を示していた。それが突然の自殺。あっけない最後だった。
ネットで検索すると、「彼は医療問題の闇にメスをいれよう
としていて消された」という書き込みもある。さもありなんか。

私は伊丹氏に会っている。『たんぽぽ』は、勤めていた会社
(千代田生命)のすぐ近くのラーメン屋でロケが行なわれていた。
人だかりがするので、見に行った。好奇心の強い野次馬である。

その時、近くの千代田生命ビルを見ていたからだろうか、しばら
くして、伊丹氏本人から広報部に電話がはいった。「(ビルの)中を
見せていただきたい」というのである。
『あげまん』を制作するにあたって、「役員室や、窓際族に転落
した時の部屋などを探している」というので案内させていただいた。
私の秘密の部屋など興味深く見ておられた。

残念ながら千代田生命ビルは建築家村野藤吾の代表作であり、
平日大勢の社員が使用しているわけだから、大々的なロケには
適さないというとで、スタジオセットで撮影は行なわれたようだ。

この時の広報部長が「大上一三」。伊丹氏は「十三」の前は「一三」
と名乗っていたとのことで、話が盛り上がったのを記憶している。

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伊丹十三監督作品
『お葬式』(1984年)
『タンポポ』(1985年)
『マルサの女』(1987年)
『マルサの女2』(1988年)
『あげまん』(1990年)
『ミンボーの女』(1992年)
『大病人』(1993年)
『静かな生活』(1995年)
『スーパーの女』(1996年)
『マルタイの女』(1997年)