現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

チェン・カイコー つづき

2009-03-08 08:53:56 | 心の問題
チェン・カイコー監督の新作「花の生涯 梅蘭芳」と
前作の「さらば、わが愛 覇王別姫」(1963年)の
比較が、すでにネットに乗っていた。2/20の読売新聞
に掲載されたものらしい。要旨を転載させていただこう。

共に京劇のスターが主人公だが、2作の印象は大きく
異なるという。
「花の生涯」の梅蘭芳(1894~1961年)は、京劇の改革に
取り組み、伝統を守ろうとする師匠と対立したり、女優
との愛に苦悩したり、映画では波乱万丈の半生が描かれ
るが、梅蘭芳の物腰は常に穏やか。

チェン監督は、老子の「上善は水の如し」という言葉を
引き合いに出して、「梅蘭芳は、水のように柔軟に何でも
受け入れ、争いを避け、抵抗しない。がしかし、生命力は
旺盛で芯の強さを持っている」。
『覇王別姫』の主人公は、日中戦争から共産革命そして
文化大革命と激動の時代を背景に、愛と裏切りのドラマを
生き抜くが、嫉妬や怒りの感情にとらわれ、最後は自ら
命を絶ってしまう。「梅蘭芳が水だとしたら、覇王別姫
は火。15年前とは私の人間に対する見方は変わり、今、
めまぐるしく変わる世界を見るには、“寛容な態度”が
必要だと思うようになった」と、チェン監督は吐露する。

「寛容」は頭のいい処世術、保守的とも受け取られかね
ないが「そうではない」と。「むしろ、梅蘭芳の人生を
通して、私は“寛容”という新しい人生観を発見した」と。

先日「日本人の持つ寛容の精神」について書いたばかり。
「寛容はこれからの時代を生きる新たな処世訓」とチェン
監督も云ってくれた。『花の生涯』観たい映画だ。

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チェン・カイコー

2009-03-08 08:14:41 | 心の問題
「花の生涯」というので、NHK大河ドラマにもなった
井伊大老の話 (原作 船橋聖一) かと思ったら、中国
の名監督 チェン・カイコウの新作映画だった。

3/8 しんぶん「赤旗」欄で大きく取り上げられていた。
『花の生涯-梅蘭芳』。京劇の名女形梅蘭芳(メイラン
ファン) の生涯を描いたもの。冒頭のシーンで、梅蘭
芳の養父が、首に枷をはめられて刑場に引き立てられ
ていく。「人は常に枷(かせ)をはめられて、その中で
どう生き抜いていくか」がテーマだと。なるほど。

映画はあまり観ない私だが、チェン・カイコーの映画
『黄色い大地』『大閲兵』『始皇帝暗殺』などみな観て
いる。16年前にも京劇俳優の生涯を描いた『覇王別姫
(はおうべっき)』を制作している。これはもう感動だった。
「裏切り」がテーマだ。文化大革命の中で、パートナー
にも妻にも、国家にも裏切られる。「日中戦争のさなか
でも、日本の軍部は『京劇』を歓迎して観てくれたのに
中国の同朋によって排斥されるとは」という嘆きには
胸打たれた。画面つくりに迫力があるのだ。

今度も京劇俳優だが、梅蘭芳は日本軍の命令に抗して、
舞台に立たなかった役者魂。『覇王別姫』と比較して
観てみたい。

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DJ徳川家康

2009-03-08 07:31:53 | 社会問題
「戦国ブーム」とか。それも若い女性の間に広まって
いるらしい。ネットで「直江兼続を何で知りましたか?」
という質問に、ほとんどの回答が「ゲームソフト」で
だった。

3/3の中日新聞(夕刊)では、甲冑を着け「徳川家康」と
名乗る男が、クラブで巧みにDJを操作する写真が
載っていた。「篳篥 (ひちりき) や尺八の音が鳴り響き、
忍者姿のダンサーが登場して、一段と盛り上がる」と。

赤い鎧は井伊家の赤備えのもので家康の甲冑では
ないが、そんなこと関係ないか。今や女の子たちの
ヒーロー。甲冑の存在感はすごい。
私も鎧を持っていた。40年も前に75万で買ったのに、
借金の返済で売りに出したらわずか7万。二束三文。
もう需要が無いということだった。これから甲冑が
売れるかな?

小学校に招かれて行った時も、尺八で「忍者」の
テーマ曲を吹いてくれとリクエストがあった。子供
たちは、尺八もゲームソフトで聞きなれているらしい。
尺八ブームもゲームから起きるといいな。

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