チェン・カイコー監督の新作「花の生涯 梅蘭芳」と
前作の「さらば、わが愛 覇王別姫」(1963年)の
比較が、すでにネットに乗っていた。2/20の読売新聞
に掲載されたものらしい。要旨を転載させていただこう。
共に京劇のスターが主人公だが、2作の印象は大きく
異なるという。
「花の生涯」の梅蘭芳(1894~1961年)は、京劇の改革に
取り組み、伝統を守ろうとする師匠と対立したり、女優
との愛に苦悩したり、映画では波乱万丈の半生が描かれ
るが、梅蘭芳の物腰は常に穏やか。
チェン監督は、老子の「上善は水の如し」という言葉を
引き合いに出して、「梅蘭芳は、水のように柔軟に何でも
受け入れ、争いを避け、抵抗しない。がしかし、生命力は
旺盛で芯の強さを持っている」。
『覇王別姫』の主人公は、日中戦争から共産革命そして
文化大革命と激動の時代を背景に、愛と裏切りのドラマを
生き抜くが、嫉妬や怒りの感情にとらわれ、最後は自ら
命を絶ってしまう。「梅蘭芳が水だとしたら、覇王別姫
は火。15年前とは私の人間に対する見方は変わり、今、
めまぐるしく変わる世界を見るには、“寛容な態度”が
必要だと思うようになった」と、チェン監督は吐露する。
「寛容」は頭のいい処世術、保守的とも受け取られかね
ないが「そうではない」と。「むしろ、梅蘭芳の人生を
通して、私は“寛容”という新しい人生観を発見した」と。
先日「日本人の持つ寛容の精神」について書いたばかり。
「寛容はこれからの時代を生きる新たな処世訓」とチェン
監督も云ってくれた。『花の生涯』観たい映画だ。
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。
「一休と虚無僧」で別にブログを開いています。
前作の「さらば、わが愛 覇王別姫」(1963年)の
比較が、すでにネットに乗っていた。2/20の読売新聞
に掲載されたものらしい。要旨を転載させていただこう。
共に京劇のスターが主人公だが、2作の印象は大きく
異なるという。
「花の生涯」の梅蘭芳(1894~1961年)は、京劇の改革に
取り組み、伝統を守ろうとする師匠と対立したり、女優
との愛に苦悩したり、映画では波乱万丈の半生が描かれ
るが、梅蘭芳の物腰は常に穏やか。
チェン監督は、老子の「上善は水の如し」という言葉を
引き合いに出して、「梅蘭芳は、水のように柔軟に何でも
受け入れ、争いを避け、抵抗しない。がしかし、生命力は
旺盛で芯の強さを持っている」。
『覇王別姫』の主人公は、日中戦争から共産革命そして
文化大革命と激動の時代を背景に、愛と裏切りのドラマを
生き抜くが、嫉妬や怒りの感情にとらわれ、最後は自ら
命を絶ってしまう。「梅蘭芳が水だとしたら、覇王別姫
は火。15年前とは私の人間に対する見方は変わり、今、
めまぐるしく変わる世界を見るには、“寛容な態度”が
必要だと思うようになった」と、チェン監督は吐露する。
「寛容」は頭のいい処世術、保守的とも受け取られかね
ないが「そうではない」と。「むしろ、梅蘭芳の人生を
通して、私は“寛容”という新しい人生観を発見した」と。
先日「日本人の持つ寛容の精神」について書いたばかり。
「寛容はこれからの時代を生きる新たな処世訓」とチェン
監督も云ってくれた。『花の生涯』観たい映画だ。
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。
「一休と虚無僧」で別にブログを開いています。