現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

自力と他力

2009-03-12 21:42:13 | 五木寛之
浄土宗、浄土真宗系なら「南無阿弥陀仏」
日蓮宗は「南無妙法蓮華経」
真如苑は「南無大般涅槃経」

同じ仏教で、お題目が違うとは、なんか変だ。
インチキ臭い。無学文盲の一般大衆は騙せても、
情報過多の現代人には、理解が得られないのでは
ないか。と思いきや、日蓮宗系の学会、それに
敵対する顕正会、浄土真宗でも「親鸞会」という
団体が東本願寺から離脱して、多くの学生信徒を
集めている。

先日の中日新聞に「念仏を唱えるのはカンタンだが、
光明が見えるまで唱えるのは大変な修行を要す」と。
そこまで24時間100万遍お題目を唱えた先に、本当に
光は見えるのか。その時間、自助努力をした方が
いいのではと、私は思ってしまう。

五木寛之『親鸞』は面白いが、「念仏を唱えれば救わ
れる」という他力本願は、私としては、いまひとつ
得心できない。吉川英治は『親鸞』を書きながら、
奥付で今日の浄土真宗のあり方をあからさまに批判
している。五木氏の『親鸞』が、終末期の浄土真宗
に起死再生の広告塔になるのか、今後の展開が
楽しみである。

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ユニクロ柳井氏トップに

2009-03-12 20:30:42 | プロとアマ
ゲイツ氏、首位返り咲き=日本人4年ぶり100傑入り-米誌長者番付(時事通信) - goo ニュース
 
世界長者番付で、「ユニクロ」の柳井正社長が76位に
入り、日本人ではトップとなったとのこと。私より一つ年
下の60歳。大学(早稲田)では、70年安保で、無気力な
学生だったとは驚き。

先日、NHKで「ユニクロ」の社員の働きぶりが紹介され
ていた。オフィスには社員ひとりひとりの専用デスクが
ない。社員食堂のように、テーブルと机が並んでいて、
社員は、出勤するとロッカーから書類を出して、思い思い
のテーブルで仕事をする。会議室には椅子が無い。
打ち合わせは立ったままで行なうのだ。

ユニクロの標語は「常識を変える、社会を変える、世界を
変える」。この不況、繊維業界はますますジリ貧の中で、
ユニクロの一人勝ちだ。柳井社長の経営は「社員にも
ビシバシ、妥協を許さない峻厳な指導、スピード、結果
主義」。失敗と思ったら即撤退。歴史を刻む一号店も閉鎖。
情実に流されないシビアな決断力だ。

そんな柳井氏も、父親の経営する洋品店を継いだ時は、
社員に厳しすぎて、7人のうち6人が辞めてしまった。
それで、なんでも自分でやらなければ済まなくなった。
先ずやってみる。その結果は「1勝9敗」だったと。

ダイエーの中内、西部の堤と、経営の神様がこけた後、
この不況を乗り越える指針を示してくれそうな人だ。

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エリザベス・サンダース・ホーム

2009-03-12 08:49:00 | 虚無僧日記
3/11 TVで『エリザベス・サンダース・ホームの60年』を観る。
戦後、進駐軍との間で生まれた混血児を引き取った施設。
澤田美喜さんの名は私も子供の頃から知っていた。私が
通っていた幼稚園の長束先生が、ここの先生になって赴任
した。後に園長?になったとも聞く。

1948(S23)年、私が生まれた年。岩崎弥太郎の孫娘澤田
美喜は、進駐軍に接収されていた大磯の岩崎邸を借金して
買い戻し、そこに2,000人以上もの混血児を受け入れ養育した。

当時は、混血児に対する差別は激しく、進駐軍からも
「アメリカの恥をさらすあてつけ」とさまざまな妨害があった
という。

「女弥太郎」の異名もとる澤田美喜は、結構激しい気性で、
子供たちに体罰を与えるので、「児童を虐待しているとか」、
サンダース・ホームを出て非行に走る子もいて、ことさら
大きく報道されたり、アメリカに養子として送り、多額の
金銭を受け取っていたことが明らかにされ、「人身売買だ」
とか、いろいろ悪い風評もあった。

昨晩のテレビでは、そこで育った子供達ももう60代。彼ら
の言葉で、澤田美喜さんが語られていた。「ままちゃま」
と呼び、ビシビシ叩かれたことも楽しい思い出のように、
笑い飛ばしていた。そして「本気で(愛情をもって)ぶつか
ってきてくれた」と。

2,000人もの孤児を引き取ったのだ。その苦労は並大抵では
なかったろう。厳しく躾けなければ収集つかなかったろう。
養子縁組した先から寄付を仰がなければ、経営できなかった
ろう。孤児の問題になんら手を差し伸べず、誹謗中傷して
きた日本人の排他性には心痛む。

戦後もなに不自由なく育てられた私。その一方で孤児という
運命に必死に戦ってきた同世代の人がいたことに涙。

澤田美喜の次男の嫁が由紀さおりの姉安田祥子とは初めて
知った。

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