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一体何が関心を引いたのだろうか。尺八の奏法に
関する話か。ならばもう一つ書きたいことがある。
青木虚波夢(こなむ) 氏の言葉だ。
数年前「尺八サミット」が東京で開かれた時、虚無僧
として、私と青木氏と白土氏の3人が招かれ、それぞれ
体験を語り、尺八を披露した。そこで初めて青木氏に
会ったのだが、彼は私となにもかも対照的だった。
彼は、谷狂竹の弟子西村虚空師の流れで、超長管を
吹く。私は一休を師と仰ぐので短管を得意とする。
彼の形(なり)は黒づくめに袴、私は白。
ペラペラ饒舌な私とは対照的に、彼は寡黙。
「虚無僧の私に何をしゃべれというのでしょうか」と
ポツポツ語る言葉が一言ひとこと重い。そして尺八
(西村派では“虚鐸きょたく”という)を吹定(すいじょう)する
段になると、彼はやおら聴衆に背を向けて、床に座って
しまった。前に普化禅師の像が据えられてあったので、
その像に向かって深く礼をして、長管におもむろに息を
入れた。聞き手は椅子に腰掛けているから、最前列の人
しか彼の姿は見えない。観客は奏者を見失い、一様に
耳を澄ます。しばらくして長管の深く静かな音が床を
這って聞こえてきた。立奏で思いっきり吹く私とは、
静と動、全くなにもかも逆の演出。
極めつけは、吹き終わった後の彼の一言。
「窓の外の雨の音、往来の車の音、ドアの開く音、
皆様の息遣いまでが、私の曲です」と。その一言で
深い余韻を残して終わった。なにもかもカッコイイ!
顔だちもすてきなのだ。
途中で人がはいってきたことも気づかないほど、
彼の尺八に心を奪われていたが、たしかに車の音も
人の足音、ドアの開閉音、空調の音までが、彼の
静かな長管の響きに一体渾然となっていたのだ。
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。
「一休と虚無僧」で別にブログを開いています。
一体何が関心を引いたのだろうか。尺八の奏法に
関する話か。ならばもう一つ書きたいことがある。
青木虚波夢(こなむ) 氏の言葉だ。
数年前「尺八サミット」が東京で開かれた時、虚無僧
として、私と青木氏と白土氏の3人が招かれ、それぞれ
体験を語り、尺八を披露した。そこで初めて青木氏に
会ったのだが、彼は私となにもかも対照的だった。
彼は、谷狂竹の弟子西村虚空師の流れで、超長管を
吹く。私は一休を師と仰ぐので短管を得意とする。
彼の形(なり)は黒づくめに袴、私は白。
ペラペラ饒舌な私とは対照的に、彼は寡黙。
「虚無僧の私に何をしゃべれというのでしょうか」と
ポツポツ語る言葉が一言ひとこと重い。そして尺八
(西村派では“虚鐸きょたく”という)を吹定(すいじょう)する
段になると、彼はやおら聴衆に背を向けて、床に座って
しまった。前に普化禅師の像が据えられてあったので、
その像に向かって深く礼をして、長管におもむろに息を
入れた。聞き手は椅子に腰掛けているから、最前列の人
しか彼の姿は見えない。観客は奏者を見失い、一様に
耳を澄ます。しばらくして長管の深く静かな音が床を
這って聞こえてきた。立奏で思いっきり吹く私とは、
静と動、全くなにもかも逆の演出。
極めつけは、吹き終わった後の彼の一言。
「窓の外の雨の音、往来の車の音、ドアの開く音、
皆様の息遣いまでが、私の曲です」と。その一言で
深い余韻を残して終わった。なにもかもカッコイイ!
顔だちもすてきなのだ。
途中で人がはいってきたことも気づかないほど、
彼の尺八に心を奪われていたが、たしかに車の音も
人の足音、ドアの開閉音、空調の音までが、彼の
静かな長管の響きに一体渾然となっていたのだ。
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