現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

なぜ今、戦後ブーム?

2009-03-25 09:49:30 | 社会問題
「私は貝になりたい」に始まって、テレビでも
「東條秀樹」そして「広田弘毅」さらに「白州次郎」と、
戦中戦後を舞台にしたドラマやドキュメンタリー番組が
多くなってきた。
昭和30年代まで広げれば、先日の『黒部の太陽』も、
男たちのドラマだ。いや、強さとともに、どれも「夫婦、
家族の愛」を中心に据えているか。「天地人」も“愛”
がテーマだ。

しかし今、なぜだ?。
100年に一度の未曾有の経済危機に直面して、戦後の
混乱期、戦国乱世の人の生き様に思いを馳せるので
あろうか。

WBC2連覇。「さむらいニッポン、ばんざい!」と
歓喜の連呼。昨今の閉塞感を吹き飛ばして、まずは、
おめでたい。スポーツ事であって良かった。

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再度、広田弘毅 

2009-03-25 09:48:37 | 虚無僧日記
3/24 朝起会の演談で、先日放映された『落日燃ゆ』の
広田弘毅の話がでる。
広田弘毅は、A級戦犯として東條秀樹等とともに処刑
された只一人の文官。総理や外務大臣を務め、戦争には
反対だったのに、軍部の独走を抑えられなかったという
罪で死刑だ。東京裁判では、一言も弁明せず、「自分が
それを話せば、他の人(東條ら軍人)が罪に問われる
ことになる」と。

正に、朝起会の『五つの誓い』のひとつ「他人の悪を言
わず、己の善を語りません」の鏡のような美談だ。だが
私には今ひとつ腑に落ちない。今日3/25の「ご本読み」
では、キリストの話を引き合いに、「この世で、全く罪を
犯したことのない人などいるだろうか」という問いかけ
だった。

完全な善人などいない。広田弘毅は「軍部とつながりも
強かったので、総理に選ばれた」との説もある。広田の
心の奥には、軍部の独走を肯定的に容認したという罪の
意識があって、弁明しなかったのでは、と思えてきた。
もし、城山三郎が描いたとおりの、平和論一筋の人だった
なら彼を弁護する証言が湧出したであろうに、誰も
(吉田茂でさえ)彼を弁護しなかったのだ。

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