日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

気概を見せて欲しい

2009-01-19 21:53:01 | 徒然
最近話題になっているモノに「渡り」がある。
エリート官僚と呼ばれる人たちが、次々と外郭団体や特殊法人の理事などへと、渡り歩く事から「渡り」と呼ばれるのだが、この話を聞いて「エリート官僚」と呼ばれるのに、情けないな~と言う気がする。

「エリート官僚」と呼ばれるからには、それなりの職務実績があっての事だと思う。
単に、有名国交私立大学を卒業し、国家公務員試験「甲」(とかつて呼ばれていた)試験に合格し、各省庁の「本省」と呼ばれるトコロにいて、数年後地方に課長級職として赴任し、30代半ばで再び「本省」に戻り、同僚が次々と外郭団体へと出向していく中、局長クラスで定年を迎えたような人たちと言うだけではないだろう。

これでは、各省庁の中で肩書きだけは十分だが、職務実績といえば・・・???と言うコトになるような気がするのだ。
一応「エリート官僚」として定年退職をするのだから、民間企業のサラリーマンのようにハローワークに出向いても、引く手あまたで職が見つかるのではないだろうか?
それだけの職務実績があっても、おかしくはないだろう。
もちろん、適材適所という点はあるにしても、中小企業が求める企業戦略だとか国際関連事業などは、得意分野なのではないだろうか?
例え勤めていた官公庁とは違う分野であっても、それなりの経験があればむしろ違うフレッシュな視点で、考え・提案できるコトがいっぱいあるはずだ。
民間企業の平均的な退職金よりも多い、相当額の退職金を貰っているのだから、多少給与が下がっても十分生活はできるはずだ。
実際、国民の多くはそうやって、生活をしているのだから。

外郭団体や関連特殊法人へ天下りをしたり、監督業界企業へ口利きなどをしてもらわなくても大丈夫なのが「エリート官僚」なのではないだろうか?
むしろ、そのようなところから「口利き」されたら、「私を見くびるな!」と一蹴するくらいの職務実績と自信がないというのは、ある意味恥ずかしいのでは?
なんと言っても、「国を動かしてきた『エリート官僚』」なのだから。

意外なコレボ企画-化粧品と工作糊-

2009-01-19 11:35:24 | ビジネス
近所のドラッグストアーに、昨年末から気になっている商品がある。
それが「フエキハンドクリーム」という商品だ(HPコンテンツのプロダクトより、下へスクロールしてください)。
ご存知の方も多いと思うのだが「フエキ」と言えば、幼稚園や小学校の低学年の頃工作などで使った「でんぷん糊」の老舗・有名メーカーだ。
「まさか?不易糊が本当に作ったハンドクリーム???」と言う、疑問を持ちながら実際の商品を手にとって見ると、成分表示には「デンプン」とある。
「やはり?」と思ってよくよく見てみると、やはり違っているようだ。

実際ハンドクリームの販売元は、「株式会社プレスティージュ」と言う化粧品会社で、フエキ糊のキャラクター「フエキ(ちゃん)」をパッケージとして使っていると言う商品のようだ。
だからと言って、単にキャラクターを使用させているだけなのだろうか?という気もするのだ。
と言うのも成分表示の「デンプン」が、個人的には引っかかるのである。

やはり「デンプン」と言う成分が、この2社を結び付けているように思うのだ。
これまで不易糊工業は、「デンプン」を使った商品を作ってきている。
そのひとつが工作用のデンプン糊であったり、デンプンを使った墨汁なのだろう。
その後「糊=接着」と言うキーワードを基に、様々な接着剤を商品化している。
その意味で「デンプン糊」と言う主軸商品の、社会的認知度があったからこそ、抵抗なく生活者に受け入れられたのだと思う。

その点からすると、ハンドクリームと言うのは、余りにも畑違いと言う気がする。
だがそこに「デンプン」と言うキーワードが登場する事で、生活者からは一気に抵抗感がなくなる。
そこがこの商品のポイントだろう。
もちろん、多くの人達が慣れ親しんだ「フエキ糊」のキャラクター「フエキ(ちゃん)」を起用する事で、「ハンドクリーム=女性向け」と言うイメージから、「フエキハンドクリーム=家族向け」と言う、新しい市場を掘り起こす事ができる。
パッケージがパッケージなだけに、男性が職場の机の上に置いておいても違和感がない。
なぜなら、元々「デンプン糊」として販売されている容器だからだ。

もちろん、互いに関西の企業と言う「地域の結びつき」も、コラボ企画のポイントとなっていると思われるのだ。

そうやって見ると、案外このコラボ企画は面白いだけではなく、イロイロな仕掛けを含んだモノだと言えそうだ。