日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

創造性がないから、ハコモノ?-「国立メディア芸術総合センター」構想-

2009-05-07 22:23:05 | アラカルト
先週、チョッと話題になった「国営まんが喫茶」。
発言の主は、民主党の鳩山さんだった。
丁度GW真っ只中だったため、余り記憶にない方もいらっしゃるかも知れない。

ご存知の方もいらっしゃると思うが、この「国営まんが喫茶構想」については、一ヶ月ほど前の朝日新聞他でアニメやゲームに国の「殿堂」 東京都内に設立構想として報じられていた(紹介記事は朝日新聞)。
この記事を読んだ時、「国立」でマンガやアニメ、ゲームの施設を作ってしまったら、その創造性の質が落ちるのでは?と懸念した。
何故なら、マンガやアニメそしてゲームなどは「雑」という環境の中で、生まれてくると感じているからだ。
「雑」と言っても「ガサツ」とか「荒っぽい」という意味ではなく、「雑踏」のような人やモノ、情報が行き交う中から生まれてくると感じているというコトだ。

そんなハコモノを造るよりも、アメリカのスミソニアンメトロポリタン美術館のように、既存の美術館や博物館に積極的に収蔵し、時折海外の美術館や博物館に貸し出しをするほうが、遥かに「今の日本」を紹介することができると思うのだ。
日本の美術館などは、「権威主義」的な雰囲気があり、「芸術とは敷居が高くなくてはいけない」的なトコロがある。
でも海外の美術館や博物館などは、古いモノから今という時代を現すモノまで、幅広く収蔵し、様々なテーマで公開をしている。
日本のような「ハコモノを造って、権威を高めて(「ありがたみ度」を上げて)展示」などという方法は、とらないのが普通だ。
そんなコトをしていたら、国内の新しいアートがどんどん海外へと流れ出ていってしまうからだろう。
もちろん、パトロンとなるべき人がいたり財団があったりするコトも、大きく影響しているのかも知れない。

ただ、もし本気で麻生さんが「日本の持っている素晴らしい現代総合芸術を海外に示したい」というのであれば、ハコモノを造っているような時間はないはずだ。
まんがだけではなく、ゲームなどの世界は物凄い速度で世界に発信されているからだ。

おそらくこのような構想をたてた官僚の方は、「鉄腕アトム」も「ガンダム」や「アキラ」、「ハローキティー」を知らずに、勉強ばかりをしてきたのだと思う。
だから「とりあえず、ハコモノを造って展示」という、発想になってしまうのではないだろうか?
私などは「手塚治~宮崎駿・ジャパニメーションの軌跡」と題した、企画展をアメリカ・欧州の主な美術館で巡回したほうが、ハコモノを造るより遥かに日本の国益になると思うし、ミュージアムグッズなども飛ぶように売れると思うのだが・・・。
少なくとも建設費はかからないし・・・。


単純な疑問-「新型インフルエンザ」と日本-

2009-05-07 10:50:14 | 徒然
連日連夜、「新型インフルエンザの疑い」と言う報道がされている。
特にGW後半からは、1日に2人とか3人に「疑いがあり」と言う報道がされてきた。
おそらくこの傾向は、来週一杯続くだろう。
と言うのも、今回の「新型インフルエンザ」の潜伏期間が季節性インフルエンザよりも3、4日長いためだ。

ところで、医学のことに疎い私には疑問に感じることがある。
それは日本で見つかった「インフルエンザ患者」さんたちが、「新型インフルエンザ」ではないコトだ。
もちろん、「新型ではなかった」と言う安堵感はあるのだが、「疑いが持たれたインフルエンザ患者」さんたちは、一体何処でインフルエンザに感染したのだろうか?と言うコトだ。
その多くは、滞在先というコトなのだと思うのだが、その滞在先で「新型インフルエンザ患者」さんたちが日々増えつづけているのだ。
もしかしたら、「新型インフルエンザ」にばかりに気をとられ、季節性インフルエンザ対策がおざなりにされているのでは?と言う、疑問がわいてきているのだ。
すなわち、季節性インフルエンザそのものも流行の兆しがあるのだが、その対応が二の次三の次になっていて、後回しになっているインフルエンザに感染していたのだろうか?ということだ。

もう一つ疑問に感じることが、「アジアには『新型インフルエンザ』に対する耐性があるのか?」というコトだ。
既に韓国では感染患者さんが2人でているが、迅速な処置により拡大していない。
香港でも患者さんは見つかったのに、その方はアジア人ではなくメキシコからの旅行者だった。
東アジア全体でみると、発生源であるメキシコ、北米はともかく飛び火した欧州各国に比べると、随分と少ない気がするのだ。
東アジア諸国といっても、日本・韓国・中国・台湾というコトなのだが、医療体制という点では、欧州が劣っているとは思えないし、東アジアが特別に優れているとも思えない。
確かに、日本の検疫体制は同じ東アジアの国々と比べると、随分と慎重で厳しいように思えるのだが、それにしても、患者の発生状態が随分と少ない印象を持つのだ。

もちろん、「インフルエンザ」に対する意識の違いというコトもあるのかも知れない。
以前、欧州では「インフルエンザにかかっても、まず第一に安静」というコトで、日本のように即病院、投薬・注射というコトをしないと聞いたことがある。
その違いが、今のような状況を作り出したというのだろうか?

私にとっては、本当にわからないコトだらけの「新型インフルエンザ」だ。