日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

買いたい薬が、買えなくなる?

2009-05-29 11:48:45 | ビジネス
今日、日用品を買いに近所のドラッグストアーに行った。
マスクは相変わらず品不足状態だったが、それでもポツポツと商品が並びはじめていた。
日用品を買った時、レジで1枚の案内を渡された。
何?と思って、よく見ると「6月1日より薬事法改正により、販売が規制される薬一覧」だった。
もちろん、レジで丁寧な説明もしてもらった。

説明によると「第1類医薬品(5月現在)」の薬は、薬剤師さんがいる時間帯でなくては購入できないコト。
もう一つは「医療用医薬品(5月現在)」の薬は、調剤薬局でなくては購入できなくなる、と言う2点についての注意事項のご案内だったのだ。

今まで、当たり前のようにドラッグストアーの商品棚から、薬を選び、レジへ持っていっていたのが当たり前だったのだが、実はイロイロな分類があり、それらの中で「第1類」に属す薬は、店頭で薬剤師さんに「○○を下さい」と言わなくてはならなくなると言うことなのだ。
その「第1類」に属す薬の一覧表を見ていて「エ!こんな薬も?」というモノもある。
例えば、殺虫剤や美白用サプリメント(本当は薬だったことも知らなかった)、水虫薬などだ。
他にも、お馴染みの風邪薬や皮膚薬などもある。
余りにも、自分にとって馴染みのあるOTC薬品と呼ばれる薬の多くが、気軽に(というのも変だが)購入できなくなりそうなのだ。

これまで薬の販売は、生活者のライフスタイルに合わせ、薬局・薬店、ドラッグストアーだけではなく、コンビニなどでも購入できるようになってきていた。
その延長としてネット通販もあったと思うのだが、ネットでの販売規制をすることで「正しい市販薬の使い方」に繋げるというコトのようなのだが、反面イロイロな不都合も出てくる。
それが「買いたい薬が、買えなくなる」というコトだ。

楽天やYahooの「ネットで薬が買えなくなるコトに反対署名をお願いします」と、言われていた時には、「薬が買えない不都合さ」を実は実感できなかった。
しかし、ドラッグストアーの店頭でも気軽に慣れ親しんだ薬が買えないというのは、何となく違和感がある。
まして、薬の素人である私からすれば「何故この風邪薬はダメなの?」という、単純な疑問がわいてきてしまうのだ。
「薬の成分が違うから」といわれても、風邪薬にそれほど大きな違いがあるのかわからないし、少なくとも薬のパッケージを見て、よく読んで買っている(つもり)の私からすれば、パッケージに表示してある成分内容は、どれも似たり寄ったりという印象しかもっていない。
言い換えると、説得力に欠けるのだ。

問題の根本にあるのは、「薬の個人輸入」などによる健康被害なのでは?
とすれば、今回の薬事法改正って本当に生活者にとってプラスになるコトが多いのだろうか?
現在でも、調剤薬局で処方してもらった薬を、自己判断で飲み事故に繋がるようなケースもあるのでは?と思うと、どれほど店頭で薬剤師さんが注意し、販売しても薬による事故はなくならないと思うのだが・・・。