日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

東京だから?

2009-05-02 13:04:21 | CMウォッチ
先日、IOCのオリンピック招致調査団が東京に来ていた。
それにあわせるように、テレビCMが盛んに流され、Yahooには「東京オリンピック招致用」になっていた。
さすがにYahooは違うモノになってしまったが、今でもテレビCMは盛んに流されている。
そしてこのテレビCMを見るたびに「東京だからかな~」と思うってしまうのだ。

私が覚えている「オリンピック招致活動」というのは、「名古屋・長野・大阪」と今回の「東京」の4つだ。
長野の場合、冬季オリンピックだったということもあり、名古屋・大阪とは若干事情が違うとは思うのだが、今回の東京ほど「全国規模で招致活動中!」をアピールしたような記憶が無い。
名古屋の場合、地元開催に向け様々なコトをしていたと思うのだが、反対派が多かったことや、当初から問題視されていた分散会場というコトなどがあり、「招致活動」そのものの印象が無い。
そして大阪については、FMラジオの「オリンピックキャンペーン番組」くらいしか覚えが無い(今は、企業スポンサーがついている番組だが、番組が始まった当初は「大阪オリンピック招致委員会」がスポンサーだったと記憶している)。
それでも、「名古屋の時より、華々しくやっているな~」という印象を持っていた。

ところが今回の東京は、「東京都にある国の施設を使って、何が何でも招致する!」という意気込みを超えて、「東京なんだから、このくらい当然」という(傲慢さを)感じを受けてしまうのだ。
しかも、テレビCMを見る限り「オリンピックで、豊かなスポーツ都市」というよりも、「東京都のインフラ整備と再開発」という感じにしか見えない。
いくら、みのもんたさんがテレビCMで「どっちでもいい、なんて言ってちゃダメじゃない」と言われても、「どうせ、東京都のインフラ整備と再開発が目的でしょ」と言いたくなるのだ。
むしろ「オリンピックに名を借りた、東京再開発というのが本当のトコロなんでしょ」と、言いたくなってしまうのだ。

確かに、このようなテレビCM製作やCM放送枠の費用などは、税収が豊かな東京都が支出しているのかも知れない。
テレビや新聞などに取り上げれらる効果は、それを上回るモノがあるだろう。
しかし、考えたいのはその潤沢な税収は、多くの企業の本社が東京に集中しているからではないだろうか?
地方での収益を、東京にある本社が納税しているとしたら・・・と、考えると「そこんとこ、どうなの?」と、言いたくなってしまうのだ。
名古屋というよりも、地方にいて思うのは「これ以上、東京にお金を吸い上げられるのは、ゴメン」というコトだ。

そんな歪な都市の首長さんが、「東京は日本の顔」のような態度で「何が何でも、東京でオリンピック!(本当は、インフラ整備と都市再開発)」というのは、どうなのだろう?
どこか、おかしくはないか?