日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

福祉施設の新しいビジネスモデル?

2009-05-22 12:50:42 | ビジネス
昨夜のYahooのトピックスに、「溶けないソフトクリームが人気」と言う記事があった。
ご覧になられた方も、多かったのではないだろうか?
何故なら「ソフトクリームが溶けない」と言うのだから、興味が湧く方も多かったと思うのだ。
実は、私も「エ!溶けないソフトクリームってあるの???」と思い、早速チェックをしてしまった。

この記事を読んで、早速関係企業のHPへアクセスしてみた。
ソフトクリームを作っている企業は、「株式会社日本海藻研究所」という、金沢大学と産学協同で様々な商品を研究・開発をしている企業で、ソフトクリームの素材となっているのは「おからペースト」。
元々は、産業廃棄物となっている「おから」を何とか活用できないか?と言う、トコロから始まったようだ。

その「おからペースト」の商品化に協力をしたのが、「佛子園」と言う福祉施設だった。
この「佛子園」のHPを見てみると、とても福祉施設とは思えないほど関連企業がある。
その多くは、高齢者向けの施設であったりするのだが、高齢化が進む地元農家と協力し農業を展開し、そこで収穫した野菜をレストランで提供するなど、これまでの福祉施設の事業と言う範囲ではなく、立派な「第6次産業型農業」を展開している。

実は、今週もう一つ気になるニュースがあった。
夕方のローカル番組で紹介されていた、「知的障害者たちに未来を…“ノーパンク自転車”が運ぶ夢」だった。
ノーパンクタイヤの素材を作っているのは、自動車メーカーの下請け企業。
しかし、仕事が激減していく中で何とか生き残りをかけて発明したのが「ノーパンクタイヤ」の素材である「E-コア」と言う発泡ウレタンのような素材だ。
もちろん、この障害者施設だけではなく大手宅配企業の個別集配用のリヤカー付き自転車などにも提供しているのだが、それにとどまらず同じ市内にある障害者施設にも提供し、障害者施設の新しいビジネス素材としているのだ。

この2つのビジネス展開を考えると、健常者が上から目線で障害者を見るコトのマイナス面を見るような気がする。
誰もが大切なビジネスパートナーであり、生活者なのだと言うコトに改めて気づかされたような気がした。