◆さざなみ・さみだれ帰港
ソマリア沖海賊事案対処として、海上自衛隊が派遣した第8護衛隊の護衛艦さざなみ、さみだれ、が司令五島浩司1佐以下総員、16日、揃って呉基地に帰港した。
護衛艦あまぎり、はるさめ、が第二次派遣部隊として現在任務にあたっているが、第一次派遣部隊は、海賊対処法制定前に派遣された部隊という事もあり、当初自衛隊法に基づく海上警備行動命令という位置づけで派遣されており、加えてアフリカ沖の過酷な暑さの中、商船の海賊船からの防護という任務を完遂した。
第8護衛隊の護衛艦さざなみ、さみだれ、は、任務期間にあたる四ヶ月間で実に121隻の商船を護衛したが、その中で6回、海賊船という疑いのある船舶に対し、ヘリコプターや特殊拡声器等を用いて対処している。加えて、現在、海上自衛隊のP-3C哨戒機による海賊船洋上哨戒飛行任務も実施中だ。
海賊対処法の施行に伴い、護衛対象は海上警備行動に基づく日本関係の商船に加え全船舶へと対象が広がっており、より任務の幅は広くなっているともいえる。他方で、インド洋対テロ海上阻止行動給油支援任務にも艦艇は継続して派遣されており、収束の見通しが不透明な海賊対処任務は、実任務と訓練、整備補給といった艦艇のローテーションに大きな影響を与えていると考えられるのも忘れてはならない。
HARUNA
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