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【京都発幕間旅情】名鉄1000系パノラマSuper,犬山橋旧自動車鐵道併用区間にみる上下分離方式の可能性

2023-09-17 07:00:25 | コラム
■旧自動車鐵道併用区間
 展望車というものは心躍るものですが年々減少している中で名鉄の旧型車はその貴重な編成なのです、もっともその後継車両は安普請であり展望車というものは消えゆく運命なのかと嘆息するのですがね。

 名鉄1000系パノラマSuper,名鉄の看板特急です。後継車両には愛称は付与されませんでしたが1961年から運用開始したパノラマカーの継承者であり、その名の通り全面展望車を採用、ハイデッカー構造の展望車は流線形で速度を感じさせ、犬山橋を愛知県へ渡る。

 名鉄犬山線の犬山橋、2000年まで自動車鉄道併用橋として運用されていました。併用区間、といいますと京阪京津線の併用区間が有名ですが、石山坂本線仕様の小型車両が用いられています、しかしここ犬山線の併用区間は、名古屋本線と同じ車両が乗り入れた。

 犬山橋の鉄道開通は1926年ですのでまもなくこの鉄橋は100周年を迎えます、そして74年間にわたり自動車鉄道併用橋として用いられていたのですね。もちろん最高速度は安全上大幅に制限され、60km/hまで、しかし通常の路面電車よりはかなり速度が高い。

 併用方式についてですが、近年全国のローカル線経営環境がますます悪化する最中で燃油非行等と光熱費高騰に人件費高騰が続き、存続が極めて厳しい状況が拡大していますが、仮に道路上に軌道を整備する併用方式ならば、上下分離方式で存続できる可能性が。

 上下分離方式といっても架線はどうするのだ、と言われるでしょうから当然ハイブリット電化方式かディーゼル車により運行せざるを得ませんが、自動車道と併用方式であれば補助金ではなく公共事業としての道路予算、国道管理者の予算に頼ることができるのです。

 全線併用区間として100㎞200㎞運行することは現実的ではないにしても、ハブとなる支線区間だけでも併用区間とするならば、廃線か併用区間で鉄道を維持するかという選択肢を執ることができます、こうした上下分離方式を真剣に検討すべきと思うのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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