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ウクライナ情勢-第106空挺師団と第52独立砲兵旅団クルスクへハリコフ侵攻部隊から抽出

2024-09-27 07:00:29 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ロシア機による領空侵犯事案の前にはこうした事象が。

 ロシア軍機による日本一周飛行が5年ぶりに確認された。防衛省が9月12日に発表したところよれば、ロシア空軍のTu-142哨戒機2機が日本一周の長距離飛行を実施したとのこと。Tu-142哨戒機は名称は哨戒機ではあるもののIl-38哨戒機のような対潜哨戒機とは異なり、Tu-95戦略爆撃機を原型とした長距離哨戒機、航空自衛隊は緊急発進を実施しました。

 日本一周飛行が全壊行われたのは2019年6月で、この際には哨戒機ではなく爆撃機が2機、この際に航空自衛隊は緊急発進を実施しましたが、沖縄県の南大東島付近で領空侵犯、その後にも東京都の八丈島付近で二度目となる領空侵犯事件を発生させています。今回の日本一周飛行では領空侵犯は発生せず、航空自衛隊も邀撃機による警告にとどめています。
■クルスク戦線増強
 第106空挺師団はかなり抽出されてどのくらいウクライナに残っているのか。

 ロシア軍のクルスク戦線増強について、ISWアメリカ戦争研究所は9月21日のウクライナ戦況報告において、ウクライナの軍事評論家マショヴィッツ氏の発言を引用する形で、最大2個空挺連隊と2個砲兵大隊がハリコフ侵攻部隊から抽出された可能性があると概況をまとめました。ロシア軍はハリコフ周辺ではフリボケ近郊で前進を継続しています。

 第106空挺師団と第52独立砲兵旅団、部隊が抽出されたのはこの二つの部隊であるとしています。ロシア軍の侵攻部隊概況は、スジャ近郊のカミシェフカ、ハリコフ北部のフリボケ、トレツク南西のレオニディフカ、クピャンスク近郊のキスリフカで前進し、このなかでキスリフカについてはロシア軍に占領されたと考えられています。
■キスリフカ西方
 戦況全般について。

 ウクライナ軍はキスリフカ西方で陣地を奪還した、ISWアメリカ戦争研究所9月22日付ウクライナ戦況報告によれば、焦点となりつつあったスヴァトヴェ西方にあるキスリフカにおいてウクライナ軍がロシア軍陣地を奪還したとしています。ただ、全般ではロシア軍はゆっくりではあるものの前進を継続しているもよう。

 ロシア軍はトレツク南方のニウヨーク中心部まで浸透、このほかにはポクロフソク近郊のノヴォオレクサンドリア北方地域、ポクロフスク近郊のクルティヤールとミハイロフカの周辺、またドネツク近郊のパブリフカ付近において前進している模様です。ロシア軍はウクライナ軍と接触を避け前進可能な地域を前線すべてで探索し浸透しているかたちだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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