北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

榛名防衛備忘録:戦車のローテーション配備に関する一提案

2014-12-21 23:53:02 | 防衛・安全保障
◆戦車大隊本部以外をローテーション
 今回から数回に分け戦車について幾つかを考えようというところで、少々多忙につき備忘録となりました。

 戦車は本土にも必要であるが訓練環境は北海道の方が良いため、現在の新防衛大綱では九州の一部に配置される戦車と富士が高等の教育用の戦車を例外として、本土から戦車を廃止し北海道に集約するという政策が進められています。その施策として本土には機動戦闘車を配備し、戦車の一応の代用を担う、とのこと。

 しかし、機動戦闘車は戦車としての特性をゆうせず、特にNATO部隊符号ひとつとっても装輪方は戦車砲を搭載していても戦車駆逐車扱いとなっており、有事の際に戦車を緊急展開させるために平時は北海道に戦車部隊を集約させる、という方策は、機動戦闘車の位置づけを更に曖昧とするとともに本土で戦車は必要なのか不要なのか、という視点にさえこたえていません。

 有事の際に戦車を機動する、この方策として自走することはその距離の観点とほか移動と本州島という地理関係上非常に困難であり、車幅の関係上在来線貨物輸送はトンネルなどの構造に衝突し戦車が破損するため不可能、結果艦船での輸送を行うことになるのですが、有事の輸送は平時の業務輸送用の艦艇ではなく作戦輸送として輸送艦が必要となり、輸送艦一隻には戦車を一個中隊搭載することもままならないものの、一隻の輸送艦建造費は搭載艇を含め二個戦車大隊の戦車取得費用に匹敵、合理的ではないでしょう。

 すると、本州に配備するのか、ということになるのですが、演習場環境から本州に大きな戦車部隊を収容することは難しいという事も事実であり、しかし、有事の際に充分な戦車を輸送可能な作戦輸送能力を海上自衛隊へ整備させるよう要請することは、海上自衛隊の護衛艦や哨戒機と言った他の装備品の整備費用を圧迫するため、無理をするくらいならばまだ取得費用を抑えられる戦車の全国配備のほうが予算面で妥当ではないでしょうか。

 ここで、考えるのは統合機動防衛力の観点から、全国の師団旅団管区に平時から戦車を張り付けるのではなく、戦車大隊本部と幾つかの中隊を本土に配置しつつ、一部中隊を北海道の演習場に近い高い訓練環境を有する地域に前方配置し、要員をローテーション配置させることで有事の際に本土に一定の戦車を配置しつつ、緊張が高まる際や師団集合訓練などを行い、戦車を要因と車両とに分け業務輸送と人員交代で対応させる、というもの。

 本土に戦車大隊本部と中隊を置き、もう一個中隊を北海道に展開させるが定期的に本土に戻る、輸送艦を必要とする作戦輸送能力ではなく平時の業務輸送の範疇で輸送手段を安価に抑え、実質、本土の戦車部隊の訓練を北海道で行うという構図を構築させ対応する、というかたち。

かなり乱暴な案ですが、本土師団や本土旅団から戦車を排し編成を置き換えるよりは、北海道にローテーションで訓練配置し、編成上戦車を師団や旅団がもちうる、という選択肢を残す方が、戦車を欠いた運用体系を構築する無理よりは影響は薄いではないか、と言えるのですし、更に、平時から業務輸送により大規模な部隊の機動展開を実現させる体制を構築することは、緊張が高まった時点dの部隊の集合を迅速に対応させることにもなります。

 装甲機動旅団や航空機動旅団、という編成の枠を超えて先ず戦車を本土に残す方法論としての提案ですが、訓練体系の主軸を北海道におく、という形をとってでも、有事の際に高価な輸送艦で輸送するというぜんてを置いて輸送艦の増強に関する施策には抜本的なものを含めず希望的観測に頼る中で戦車を北海道に集約するよりは、訓練移転とローテーション配置の方が妥当ではないか、と考えるところです。

北大路機関:はるな
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沖縄本島の航空基地を俯瞰風景から 那覇基地・普天間基地・嘉手納基地

2014-12-20 23:50:42 | 航空自衛隊 装備名鑑
◆南西諸島護る航空基地群
 那覇基地航空祭からの帰路、機内から撮影した沖縄の基地風景を一つ。

 航空法改正を受けて離陸着陸中の一部電子機器の使用が緩和されたことで、様々な写真を収める事が出来るようになりました。他方、沖縄へ何度か足を運んだのですが、雲中飛行や夜間飛行など旅客便、折角午前中の便を予約しても降雪で便変更を余儀なくされたりで撮影出来なかったのですが、このたび沖縄本島の航空基地を俯瞰風景として写真に収めることg出来ました。

 那覇基地、今回の展開はこの那覇基地航空祭を撮影するためのものでしたが、航空自衛隊那覇基地として第83航空隊を主力とする南西方面航空混成団司令部が置かれ、南西諸島防空中枢を担うとともに海上自衛隊第5航空群が展開し南西諸島における洋上及び対潜哨戒を担う、加えて陸上自衛隊第15ヘリコプター隊が駐屯しています。

 沖縄本島南部の基地で、遡れば海軍小禄飛行場を始まりとする基地で大戦中の基地がそのまま南西諸島防衛の拠点となっているのですが、加えてここは那覇空港、観光産業に大きく依存する沖縄県空の玄関口としての機能を担っています。さらに沖縄県警と海上保安庁も使用しており、日本屈指の過密空港といえるでしょう。

 普天間飛行場、普天間基地。第一海兵航空団の航空部隊が展開しており、可動翼機と回転翼機に固定翼機が配備されています。沖縄における海兵隊最大の航空拠点であり、飛行場機能としては航空機40機程度が配備されている基地ですが、有事の際は300機程度の航空機を収容可能、とのこと。

 普天間飛行場は宜野湾市の中央に位置し、市内の多くの面積を占有しているため名護市辺野古へ移転予定です。しかし、元々普天間は宜野湾市に含まれたのは1970年に北中城村の合併の際で、元々は宜野湾市の中央に普天間飛行場顔枯れていたのではなく、宜野湾市の町村合併で普天間飛行場を取り囲んだ、という経緯がありました。

 嘉手納基地、日本最大というだけではなくアジア地域最大の空軍基地、スペースシャトル運用時代には北東アジア地域における緊急着陸飛行場にも指定されていました。米空軍第18航空団が展開していますが、F15戦闘機2飛行行隊を主力とするほか、E-3早期警戒機やKC135空中給油機などを装備しており、戦闘機数だけではこの航空団の実力ははかれません。

 那覇空港を離陸を始め嘉手納基地が見えるようになるまで15分、かつて民主党が普天間移設計画を白紙撤回し混沌を生み出すまで、自民党は此処嘉手納基地以南までの米軍施設を全返還させる方針にて移設計画を進めていました。大きく旋回したとはいえ実質飛行機で15分もの距離まで沖縄の空の玄関那覇空港から米軍施設を返還しつつ、抑止力を維持させる細心の計画を進めていた、と、驚かされると共に、辺野古移設計画の混乱が全てを遅延し、再開しつつも白紙に戻しつつある現状を残念に思う次第です。

北大路機関:はるな
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平成二十六年度十二月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2014.12.20・12.21)

2014-12-19 23:03:11 | 北大路機関 広報
◆自衛隊関連行事
 豪雪が波状的に襲来し、突然雪かきに難渋する今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか。

 今週末の自衛隊関連行事ですが、駐屯地祭、基地祭、航空祭共々行われません。那覇基地航空祭にて今年の航空祭が完結した形で、今年度の自衛隊行事そのものはいくつも残っていますが、年内はこれにて、というところ。

 こうしたなか、海上自衛隊基地の一般公開は佐世保基地、舞鶴基地、呉基地などで行われます。一方でクリスマスのアメリカ海軍横須賀施設一般公開については、航空母艦などのイルミネーションを期待したいところでしたが、今年の情報はありません。

 海上自衛隊基地の一般公開は年末など、例年よりも縮小されていますので、このあたりのお出かけの調整などはご注意ください。また、舞鶴基地は日本海側の積雪の影響を受けやすく、一般公開を行うと発表されている日程であっても桟橋などの積雪により安全が確保されないと判断される際には一般公開は行われませんのでご注意ください。

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
・ 今週末自衛隊行事予定は無し

注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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那覇基地航空祭エアーフェスタ2014翌日の那覇基地日常風景

2014-12-18 23:25:05 | 防衛・安全保障
◆航空祭翌日は代休 
 那覇基地航空祭翌日の様子、気になりまして行ってまいりました。

 撮影はPowerShotG-16の写真を再度使います。航空祭翌日、YS-11EBが離陸してゆく様子は見えましたが、RF-4やT-4等外来航空機が帰投する様子が撮影できたほかは航空祭の実施された日曜日の代休日となっていたようで、大きな動きはありませんでした。

 ただ、EP-3おような電子戦航空機は那覇空港展望デッキからは見る事が出来鵜、格納庫の中に入っているのか、はたまた離陸して情報収集任務についているのかは、流石にわかりません。旅客機とP-3Cの情景を帰りの飛行機の時間が許すまで撮影し、帰路につきました次第です。

北大路機関:はるな
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那覇基地航空祭2014と南西諸島防空防衛に関する幾つかの備忘録

2014-12-17 00:35:51 | 防衛・安全保障
◆南西諸島の防衛
 那覇基地航空祭特集を続けていますが、此処からEOS-7DとEOS-50Dの写真を幾つか。

 那覇基地には永らくF-4EJが配備され、F-15を配備しない協定でもあるのではないか、在るらしいとの憶測、などがささやかれたのも今は昔、百里基地の第七航空団との飛行隊の交代により沖縄へF-15が配備されましたが、その後の南西諸島への中国機の接近が劇的に増大し、航空祭前日には羆のマークを描いたF-15が対領空侵犯措置任務として発進、千歳基地から応援部隊が必要となるほどの状況を迎えています。

 更にE-2C早期警戒機の配備が三沢基地から飛行隊を分ける形で開始され、E-2Cの後継機としてE-2Dが導入される方針が来年度概算要求と中期防衛力整備計画に明示、早期警戒機による空中警戒を行わなければ低空進入する中国からの国籍不明機を捕捉できないため、恒常的に警戒に当たっている、ここまで厳しい安全保障環境が現出するなど、想定はしていましたがその想定に実感は脅威が現出するまで正直なところありませんでした。

 聞けば、救難隊には既に戦闘救難をかなり意識した運用体系、救難員が万一の場合脅威のある状況下でも墜落航空機の搭乗員を救出できる体制を構築、これは今に始まった訳ではなくかなり前から救難員へのレンジャー訓練として空挺レンジャー訓練への参加を実施してきているようですが、進められ、戦闘防弾チョッキなども展示はしていないが、配備は為されている、とお教えいただきました。

 陸上自衛隊は九州にMV-22可動翼機を配備し、現在の佐世保西部方面普通科連隊を増勢し新編予定の水陸機動団を緊急展開させる体制を大車輪で進めていますが、重ねて那覇駐屯地の第15旅団も飛行隊をヘリコプター隊へ改編させ、普通科連隊へ中距離多目的誘導弾や軽装甲機動車の配備を進めるなど、演習場環境から重装備部隊を配備しにくいとされた防衛上の問題に早速改革を加え、米海兵隊との共同訓練や在沖米海兵隊設備の協同運用など、問題への対処を進めているところ。

 続いて、来年の航空祭は現在の第83航空隊が拡大改編され、F-15二個飛行隊から成る第9航空団を基幹部隊として迎える事となります。既に南西方面航空混成団は司令部設備を地下化し、弾道弾攻撃などから指揮中枢を防衛する体制を構築しているとも言われ、那覇基地の自衛隊基地としての収容限界はどのあたりなのか、と考えさせられるほど増強、その背景に脅威がある訳です。

 那覇軍港等港湾に目をうつせば純白の巡視船がこれでもかと停泊しており、これは言わずと知れた中国公船の日常的な領海侵犯に対処するべく海上保安庁が全国から巡視船を集合させると共に沖縄の巡視船配備態勢を強化の形で再構築しているためで、海上保安庁那覇航空基地の配備航空機も心なしか増大しているようにも。

 2011年に那覇基地航空祭を眺めた際には、実任務にてP-3Cが離陸してゆく様子を、緊迫しているのだなあ、と考えていたものですが、上記のとおり現状ではそれどころではないほどに状況が悪化しており、前政権時代の過度な宥和政策が逆に緊張を高め、現在の危機を醸成したというほか、当方には現状の緊迫度を説明できません。

 なにしろ、電子偵察機が実任務で飛行するということは、その対象となる脅威が存在しているためであり、黙々とその時に備え、その時に犠牲を少なく、仲間も県民も国民も、という意味ですが活動しています。これだけ飛んでいる、ということは、と。特に岩国基地に配備、入間基地に配備、という航空機でも岩国や入間では見たことが無い機種が那覇基地にて目の前を滑走路へすすんでゆくのですから、考えないわけにはいきません。

 他方、我が国は抑止力を強化しているのですが、質的強化に重点を置いている反面、隣国は単に外側の新しさを能力と勘違いする風潮があるようで、能力に対して比例する抑止力が構築出来ているのかが不安となります。抑止力が成り立たなければ、つまり相手が目的を達成するのに犠牲が少ないと判断すれば、こちら側にやってくる、という意味に他ならないのですから。

 併せて、航空掩体、用地の関係上難しければ南西方面航空混成団司令部は標高30mの丘陵地にありますから、地下ハンガーを構築するなど、増強される航空機を中距離弾道弾、海外研究機関などの数字の概数として中国人民解放軍第二砲兵が150発を我が国へ向けているとされる脅威から防護させる手段も併せて整備されるべきでしょう。

 場合によっては飛行場機能を分散させ、一か所を弾道弾で集中されないような態勢も必要とは考えるのですが、これ以上大陸側に基地を構築すれば台湾戦用に600発以上が準備されているという短距離弾道弾の射程内に入るため、ミサイル防空体制を構築し滑走路を相当数予備設備と補修設備を構築しなければ機能不随となってしまうため難しく、しかし、安易に断念すれば、沖縄戦の際のように沖縄を見捨てる構図を再度踏襲してしまう反省もあり、非常に難しい。

 航空祭は活況でしたが、航空機の機種とその任務と、何故配備されているか、ということは、航空機へ興味がある方々は概ね知っている訳でして、航空祭の飛行展示を見上げつつ、こんな航空祭を開催できる日々が続くよう改めて願った次第です。

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P-8A哨戒機撮影成功!エアーフェスタ展開時撮影、那覇基地周辺の米軍機

2014-12-16 23:28:54 | 在日米軍
◆P-8Aポセイドン 
 那覇基地航空祭エアーフェスタ2014展開の際に撮影しました米軍機の写真を本日は幾つか。

 P-8A哨戒機、ボーイング社が多用途海上哨戒機737MMAの開発名称にて米海軍のP-3C哨戒機後継機として開発、2013年より運用開始となった最新鋭哨戒機で、昨年12月に嘉手納基地への前方展開が開始したばかりの新鋭機、対潜哨戒重点のP-3Cに対して海上情報優位全般を運用の主軸においた航空機で、AN/APY-10レーダーとソノブイを駆使し情報を解析、艦艇や潜水艦を捜索する航空機です。

 KC-135空中給油機、米空軍が実に750機という大量導入したKC-135は老朽化のたびに延命改修と近代化改修を続けてきましたが、航空自衛隊のKC-767と同系列のKC-46Aが後継機として選定、更新速度は現時点で遅いようですが徐々に置き換えが始まる。大量のKC-135導入の背景は、冷戦時代にB-52を常時戦略核を搭載し一定数飛行状態におく核戦略哨戒任務を確立させ、必要ならば飛行中のB-52だけで弾道弾などによる奇襲へ対処できる態勢を構築していたため、その大量のB-52への給油の必要性から大量導入されました。今となってはけた外れの悪夢のような態勢ですが、同時にアメリカの物量というものを考えさせられます。

 C-17輸送機、従来の長大な滑走路と支援設備を要した戦略輸送機とその拠点から前線へ輸送する小型の戦術輸送機という分担を米本土から第一線へ一機種輸送任務を達成する戦域間輸送機という新しい区分を誕生させた航空機で、重量の大きなM-1A2戦車も渡洋輸送が可能です。今回の沖縄展開は米軍基地まで回る時間はありませんでしたが、那覇基地航空祭やその翌日に、この三機種を撮影、特にP-8Aは初見の航空機でありましたので、驚きました次第です。

北大路機関:はるな
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那覇基地航空祭エアーフェスタ2014(2014.12.14) PowerShotG-16撮影速報

2014-12-15 23:36:37 | 航空自衛隊 装備名鑑
◆那覇基地航空祭2014
 那覇基地航空祭、昨日の応急的なG-12撮影速報からもう少し踏み込んだG-16撮影速報をお送りしましょう。

 YS-11EB,入間基地の電子偵察機で航空自衛隊には2機しか装備されていない貴重な機体です。非常に珍しい機体で今回の那覇基地航空祭でも飛行展示として登場したのでも、地上展示へ参加したものでもなく、実任務飛行と思われるところ。

 那覇基地航空祭2014、前回展開したのは初展開となった那覇基地航空祭2011でしたが、あのころは全日空がジャンボ機、ボーイング747を現役として運用していた時代でしたが、諸般の事情でF-15が飛行展示を行う事が出来ず、残念な航空祭だったことを思い出します。

それにしても飛行展示とは関係ない航空機がすごかった、EP-3にOP-3C,岐阜基地で定期整備に入っている航空機としてEP-3やOP-3Cは都とがあります、YS-11EAもみたことがありますが、実任務飛行となるとEP-3にP-3Cも初めて。

 しかし打って変わって今年は、年度末の部隊改編により警戒航空隊の一部の那覇移転、2012年に中国機が初の日本領空侵犯事案を発生させたことを受けてのE-2C暫定配備に続く南西方面航空混成団への第603飛行隊E-2C部隊新編、といった転換がありましたが、それ以上に凄いものでした。

 飛行展示は、オープニングフライトの航空自衛隊のUH-60JとCH-47J,航空自衛隊のUH-60JAとCH-47JA編隊飛行に続き、那覇でこれだけの飛行展示を見る事が出来るのか、と感心させられたしだい。

 陸上自衛隊LR-2と航空自衛隊T-4の編隊飛行、陸上自衛隊の固定翼機と航空自衛隊機が編隊飛行を行う、というものを始めて見ました。LR-2は第15ヘリコプター隊の航空機で那覇基地に隣接する那覇駐屯地、那覇基地の陸上自衛隊区画に配備されているもので、見上げて思いましたのは、いきなりこう来るか。

 U-125とF-15,この取り合わせはありそうでなかなか見ない、当方も始めて見る編隊です。ところで、LR-2とT-4ですが、航空祭プログラムにはLR-1のイラストが描かれていました。もしかして木更津からLR-1がやってくるのか、と期待したのですが、流石にそれは無いようでしたね。

 F-15とE-2C,その昔三沢基地でこうした編隊飛行を行っていた、と聞くのですがこの取り合わせも始めて見ました。那覇基地航空祭は過密空港那覇空港にて行われる航空祭ですので、飛行展示が物凄く高い高度で行われ、離着陸する旅客機へ影響を及ぼさないようにしているところ、特色と言えるやもしれません。

 P-3CとF-15,那覇航空基地と那覇基地の機体で、この取り合わせも初めてか、と。過密空港那覇空港の航空祭ですが、かなり航空管制が頑張っている、という印象です。他方、緊急発進の増大などに合わせ、沖縄への旅客機運行も増大していることから、現在那覇空港は沖合の埋め立て工事を行い、第二滑走路工事を進めています。

 Weblog北大路機関では鳩山内閣時代の普天間基地辺野古移設計画白紙撤回宣言に端を発する一連の混乱の中で、普天間返還&辺野古新基地建設中止、と両立させる苦肉の策としまして、那覇基地を拡大し普天間基地機能を那覇空港に移転、一方でへのこの飛行場設備建設は継続するが新飛行場は軍用基地ではなく沖縄空港として那覇空港機能を移転、名護市辺野古と那覇市を鉄道で結び本島北部振興と併せ基地問題を解決させる方策を提示しました。

 E-2C早期警戒機とP-3C哨戒機、領空侵犯事案発生と外国艦船の排他的経済水域内での動性活性化、これに比例してこの二機種の発着が増大する最中、やはり那覇基地の拡大は必要で、現在に第二滑走路建設が行われている現状に鑑みれば、名護市辺野古に那覇空港そのものを沖縄空港、として移設し官民区分を明確化したほうが、とも当時に重ね自衛隊機の発着が多くなる国際情勢の悪化を挙げ、考えるところです。もっとも辺野古沖の新飛行場滑走路は1600m級で、3000m級としなければ大型旅客機発着に用いる事は出来ないのですが。

 大編隊、那覇基地でこれだけの編隊を見る事が出来るとは。小松航空祭よりも凄い、今年の小松航空祭はF-15六機編隊が最大のものでしたから、ね。来年度にはF-15飛行隊が二個飛行隊へ増強改編されますので、この編隊の規模も大きくなるのでしょうか。

 そしてブルーインパルス飛行展示、最前列付近を確保でしてはいたのですが、2011年航空祭よりも明らかに混雑度合が凄くなっていました。当方の経験はもう古い知識になってしまったわけですね。2011年と2014年、僅かな基幹と思ってもいたのですがそうではなかったようです。

 那覇基地、航空管制ががんばっているのですが、それにしてもやはり限界はあり、飛行展示はおとなしいもの。沖合と高高度の展示飛行に終始していました。那覇空港第二滑走路が完成して基地が沖合に移転すれば、千歳基地航空祭のように民間空港と基地の区分により航空祭の飛行展示も変わってゆくのでしょうか。

 ブルーインパルス飛行展示開始とともに撮影位置を那覇基地らしい情景、即ち地上展示機とともに撮影できる位置へ移動し、撮影しました。日曜日航空祭当日は午前中から曇りの予報、その後午後から曇りの予報に転換したのですが、那覇基地周辺だけは少なくとも、見上げれば南国の青空、航空祭日和の一日でした。少々遠い印象がある沖縄の那覇基地ですが、F-15とE-2CやP-3Cの編隊飛行やF-15とT-4の10機編隊、それにEP-3にYS-11EBなど、非常に見どころの大きい有意義な一日を過ごす事が出来ました。最後になりましたが、現地でご一緒いただきました皆様、ありがとうございました。

北大路機関:はるな
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那覇基地航空祭エアーフェスタ2014(2014.12.14) PowerShotG-12撮影速報

2014-12-14 21:46:11 | 航空自衛隊 装備名鑑
■最前線基地“那覇”の航空祭
 本日は衆議院総選挙、与党が先ほど絶対安定多数266議席を確保し、300議席に達する勢い、と報じられているところです。

 そして本日、沖縄県那覇基地では那覇基地航空祭エアーフェスタ2014が行われました。本日はまだ写真の整理が全くできていない状況ですので、取り急ぎPowerShotG-12にて撮影しましたしゃしんから、速報はG-16写真を利用しまして明日以降掲載予定です。まず、今年の那覇基地航空祭は晴天に恵まれ、当方展開の2011年航空祭と打って変わり多くの飛行展示が会場を沸かせました。

 今回の那覇基地航空祭ですが、いくつかの変化が。まず、かなり混雑していました。小松や岐阜や浜松と比較すれば大したことはありませんが、2011年のような余裕はなく最前列を確保したければ早く行動しなければなりません。もうひとつ、YS-11EB,EP-3,OP-3Cなどなど飛行展示の予定はありませんが、実任務での飛行がかなりありました、YS-11EBは初めて撮影したもので、驚きました。それでは速報をご期待ください。
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那覇基地航空祭エアーフェスタ2014は明日、那覇展開の思い出話

2014-12-13 09:41:08 | 航空自衛隊 装備名鑑
◆南西方面航空混成団 
 那覇基地航空祭エアーフェスタ2014は明日行われます。期せずして衆院選当日と重なりました。

 先々週の築城基地航空祭と先週の新田原基地航空祭に続く九州沖縄航空祭連続開催月刊ともいうべき冬の航空祭シーズンの最後を飾るのがこの那覇基地エアーフェスタ、築城基地航空祭と新田原基地航空祭の写真とともに傾向と対策を掲載しましたが、那覇基地航空祭について、傾向と対策というよりは思い出話的な話題を、と。

 日本航空旅客機と並び誘導路を往くF-15J,航空祭らしい一齣ですがこの日は前日に発生した他の基地でのF-15部品脱落事故の影響で飛行展示を行う事が出来ず、現在であれば警戒航空隊飛行隊が展開していますので飛行展示ていしとはならないのでしょうが、F-15以外はヘリコプターと若干のT-4練習機、という配置でしたのでほぼ飛行展示がありませんでした。

 ヘリコプターの展示とブルーインパルスの飛行展示、那覇でのブルーインパルスは貴重とのことでしたがブルーインパルスは前週に新田原基地航空にて撮影していましたので、そこまでは、とも。その上での感想ですが、那覇基地は過密空港、沖縄の空の玄関ということで多くの旅客機、国内線国際線問わず飛来しますので、飛行展示を行いにくい印象をもっています。同じく千歳基地も過密空港と言いますか、発着数は多いのですが滑走路を分けているのでそこまで顕著ではありません。

 一方、羽田空港や伊丹空港に関空と中空から一本、頑張れば日帰り可能、という立地ではありますが、流石に曹長に電車を乗り継いで京阪神中京首都圏から、というわけにはいかないため、来場者が非常に少なく、落ち着いてみる事が出来た、という印象です。ただ、これは2011年の那覇基地航空祭展開の際の印象ですので、その後数年、更にその年はF-15飛行展示が行われない年でしたので、今年もその限りではありませんが、ね。

 他方、今年、小松航空祭の最中AAM-3を搭載したF-15が緊急発進、対領空侵犯措置任務発動がありました。2012年にMV-22撮影へ沖縄へ展開したさい、帰路の旅客機を待つ那覇空港待合室にて中国機による初の領空侵犯事案が沖縄県にて発生したことをニュースで知りました、その後緊急発進の那覇集中が顕著化し続け、航空祭の最中、緊急発進が行われる可能性は充分あるのかな、と昨今は思うところです。

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平成二十六年度十二月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2014.12.13・12.14)

2014-12-12 22:07:07 | 北大路機関 広報
◆自衛隊関連行事
 明日以降西日本を含め広い範囲で降雪などが予想されるとのことですが、如何お過ごしでしょうか。

 今週末の自衛隊行事紹介の前に一つお知らせです。前回紹介しました佐世保での護衛艦カレーナンバー1(GC1)グランプリ、優勝はイージス艦こんごう、と発表されました。二位はミサイル護衛艦しまかぜ、三位はイージス艦ちょうかい、ミサイル護衛艦が上位を独占したとのこと。

 自衛隊関連行事、今週末最大の行事は那覇基地において行われる航空自衛隊那覇基地航空祭エアーフェスタ2014、那覇基地は関空から始発便を利用すれば日帰り可能、という空港隣接の航空祭ならではの利点があると共に、本年度を含め過去数年間、工区自衛隊の対領空侵犯措置緊急発進が最多となっている自衛隊基地でもあります。先週土曜日と日曜日には宮古島方面へ中国軍爆撃機等が相次いで飛来し緊急発進任務にもあたっています。

 高松空港開港25周年記念祭海上自衛隊救難艇地上展示、明日土曜日に高松空港において行われる開港行事へ海上自衛隊救難飛行艇地上展示が行われます。防衛省HPには救難艇地上展示、とありましたのであんな内陸の空港まで救難艇を輸送するのか、と大村や沖縄でみた海上自衛隊の舟艇陸上輸送の情景を思い出しつつ、地本HPにて確認しますと海上自衛隊救難飛行艇地上展示、とありました、US-2かUS-1Aです。
◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
・12月13日:高松空港開港25周年記念祭海上自衛隊救難艇地上展示・・・http://www.mod.go.jp/pco/kagawa/index.html
・12月14日:那覇基地航空祭エアーフェスタ2014・・・http://www.mod.go.jp/asdf/naha/
注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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