イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

縄文人の修行・・・(4/10 縄文世界を感じる時)

2023-09-22 | 第二章「五感と体感」

人生を豊かに生きるためには次の3つの自問自答が大事であると、比較宗教学や比較文化論をベースにした生き甲斐の心理学のU先生から教わった。

①自分は何のために生きているか?

②生き甲斐はなにか?

③自分の身体、生育史、魂を大事にしているか?

それを学びつづけ23年経ってしまったが、やっと人はどのようにそれを追求しているのか気になるようになってきた。そして、それは私のライフワークともいえる縄文時代の祖先にも。

日本の社会は欧米と比べても実に特異である。一言でいえば和の社会なのだろう。欧米の個人主義とはどうも違うようである。私が小学校2年のときにアラスカで約1年暮らしたがその文化の違いは言葉の壁以上であった。同じことをしても日本で怒られ、アラスカで褒められる。その反対もいくつか。日本もこの数十年制度などが欧米化し、その軋みもいろいろ表れているようにも感じる。忖度や大災害の時にいつも問題となる安全神話、某マスコミ問題。それは和の文化の影の部分であり、ある種の劣化なのかもしれない。

さて、私は学生時代から今まで何人かの師匠を得て幸せである。師弟関係は実に不思議なものである。学生時代は先生がいて卒業研究などは大変お世話になったが、社会人になるとこれはまた別の師弟関係のようなもの。ただ講義は赤ちょうちんであったりする。そこにはマニュアルなどはなく、シラバスのような目標もはっきりしない。時には背中を見て覚えよのようなところもある。U先生の生き甲斐の心理学もそのよう師弟関係での学びであると思う。生き甲斐の心理学という名称の147ページのテキストがある。このテキストは実践向きにエッセンスが書かれてあるが、何度読んでもよく分からない部分が残る(分かった気分にはなるが無意識の世界では分からないのだろう)。そして、ある日読んでいるとそうかと合点する。その繰り返しで20年以上、多分生涯掛けても分からない部分が残るのだと思う。

こうした師弟関係の学びは、先日内田樹さんの講義を聴いたのだが、学問をする上でも芸能や武芸をするうえでも、そして宗教や哲学を深める上でも大事であり、そして、ある場合は組織運営など、人に生き甲斐をそれぞれの分野でもたらすように感じる。このような師弟関係をベースにした社会をかつて心理学者の土居健郎氏は「甘えの構造」という本で紹介したと思う。フロイトの14の防衛機制の中の同一化などの言葉が出ていたのが気になる。そして、生き甲斐の心理学の学びで天武天皇・持統天皇の時代にそのような文化が根付いていたことを確認する機会を得た。その延長の縄文時代はどうか?まあ、分からないことが多い昔の話なので何とも言えないが、例えば日本の国宝にもなっている火炎土器。これと同じようなデザインは北陸を中心にたくさん出ている。デザインの伝承は歌のようなものではなかったかといわれるが、それだけではなく師弟関係の組織化のようなものもあったかもしれない。そして、結果として普遍的な美の追求というところでも現代美術以上の成果を上げているように思える。

縄文人の師弟関係。火炎式土器は別にしても土器や土偶も何か師弟関係を感じさせるものもあるように思う(妄想だが)。製作者はどのように自己刷新をしつつ腕を磨き、縄文土器や土偶をつくったのか。私は仮面のヴィーナスが好きだが、一緒に発掘された堀之内式の土器などもしげしげと眺めると、なにかぞくぞくとするような感動を覚える。これは思い付きでできる芸術ではなく例えば甘えの構造のような心理的伝統の中で何かがあったとか。

4/10 縄文世界を感じる時
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「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」

縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。

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1.紙の本の入手については・・・

  四ツ谷サンパウロさんへ 定価(1,500円+税)送料別。

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

    住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2  

 なお、国会図書館、八王子市図書館でも閲覧できます。

2.電子書籍版はアマゾンさんで、1000円で購入できますが、

  Kindle unlimitedなどの特典で無料でも読めます。 


       森裕行

 

 

 

 


大栗川にも秋がそろそろ・・・(3/10 縄文世界を感じる時)

2023-09-13 | 第八章「魂と聖霊」

この夏は酷暑もあり日中に散歩することもなく今まできてしまったが、知人が最近涼しくなり散歩をしたが感動した・・というお話を聞き今日は夕方久しぶりに近くを散策した。

何と秋の気配がたっぷり。ニラの花が咲き誇り(残念ながらニラに来る蝶には会えず)、大栗川のほとりは風も心地よく心がうきうきする。鴨もいつものようにいたが、今日は光の方を見てなにやら思案中。

最近、つくづく思うことに、他者に教えようということの虚しさだ。人生のある時期にそれを学習したのに、愚かにもその教訓を忘れて繰り返す。そんなところに出会った鴨ちゃん。次の言葉は身に染みる。

「教育とは子供を教えることではない、 自分を高めることだ。そうすれば子供たちも君たちを手本に自己を高めようとするだろう。それが教育だ。」井上ひさし 「聖母の道化師」中公文庫 12P ラサール修道会の知恵らしい。

じっと光の方向を見ている姿は、内省の尊さ。鴨から学んだ。

この延長線上の教訓としては、人の理性は他者に向かうときは悪戦苦闘する。その反対に自己の内部に向かうときは知恵をうるようである。

3/10 縄文世界を感じる時
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人は考えた通りの人間になる・・・(2/10 縄文世界を感じる時)

2023-09-03 | 第二章「五感と体感」

心理学のU先生からよく言われたことに、「人は考えた通りの人間になる」というヒンズー教の教えがあった。そして、このヒンズー教の教えと似た他の伝統宗教の言葉もあったりするので、真面目に検討すべき言葉のようだ。

U先生のその言葉を始めに聞いて驚いたのはもう20年くらいまえであったが、今その言葉をしみじみ振り返り味わってみると、何とも不思議な気持ちになる。自分なりに考えると当たっているのである。もちろん当時考えたことで成しえなかった目標のようなものも少なくないが、その目標をそのまま行けば結構悲惨なことになったのではと思う。逆に当時はちょっとした挫折だったかもしれないが、形を変えて本当の想いに近づいているのでは・・・と都合良い方に考えて納得したりする。

夏目漱石が、若いころ建築家を志し東大の建築科を専攻しようとしたことがあったと聞いたことがある。 それが個性の強い方の(悪)影響で様変わりし、最終的に小説家になった。 しかし今でも読み継がれる大小説家。

不遜にも私も若いころに建築家になりたいと思った時期があった。 しかし夢かなわず、個性の強い方の影響というより実力がなかったせいで縄文小説家になってしまった(きわめて寡作の)。 妄想は自由で大作家と比べてみることも可能だが、つらつら考えると建築という実に不思議なArtの性格。 激しく感動することもあるが、様々な要素がありArtとは何かと振り出しにもどるようなところもある。 これは縄文小説に通じるところがあるような・・・ないような。

さて、今の世の中、特にマスコミやネットでも暗い話題が実に多い。 何か人を暗く暗くすることが良いことだと思っているのかなと邪推したくなる。 そして、その暗い考えに若いころのように、幾分染まるだけでも人生は暗い方に向かってしまうのが怖いところだ。

しかし、明るい方向、特に真善美に合致していることを考える救いの時がある。 そして、光にむかって一歩一歩と自分の歩幅で歩みだすと、何かに近づいていけるようだ。 Sさんの名言「<のぞみ>はなくとも、<ひかり>はある」。

縄文時代の人の傑作を見て、作者の人生を妄想。



AMORの「子抱き土偶」⑤、⑥、⑦を是非ごらんください。 こちら

2/10 縄文世界を感じる時
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