イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

アイデンティティティティティ!

2008-11-30 | 第一章「意識と知覚」

 4回シリーズ(停滞と教育)は、この章を通してのU先生の「生き甲斐の心理学」139ページの「エリクソンの8つの人格形成の発達」の35歳から60歳までの世話の時代に対応している。

 世話の時代を確認するため、何年か前に古書店で購入した、エリクソンの「アイデンティティ」(E.H.エリクソン著 岩瀬庸理訳 金沢文庫)を参考に見ていた。そして本のカバーが破れてきたので、取り払ってみたら何と不思議なタイトルがでてきた。「アイデンティティティティティ」。え?!と目を疑ったが、サインペンで見事にタイトルにいたずら書き(追加書き)されていた。そして、思わず笑ってしまった。

 世話の時代のネガティブな感情は対人関係の貧困からくる停滞感は判るにせよ、ポジティブなもの生殖性は良く分からない。エリクソンの「アイデンティティ」(金沢文庫)では創出性という表現になっているがこれも一つ理解しにくい。しばらく、自分も。「アイデンティティティティティ」と叫びたくなる気持ちでもあった。いたずらをしたくなる気持ちもわかる!

 自分にとって、この創出性はどういうものであったのだろうか?職場では35歳ころに組合の執行委員をやらせて頂いた。それも一つかもしれないが、40歳台後半になって、精神的な大きな変化を経験した。そして、U先生のユースフルライフ研究所で勉強を始めた。それからは、IT企業をやめて福祉や社会教育関係の道に・・

 U先生を師と仰ぎ、既に9年近くになる。師弟関係は自分に全く新しいブレークスルーをもたらしたようだ。師弟関係、教育の場は信仰告白に似ているようだ(この考えは内田樹氏の街場の教育論より拝借)。そして、自分だけで通常では越えられない世界に、自分を導いてくれる。これも師弟関係だと感謝している。そして、師とは何かが判るとき、逆に自分が教える意味、世話の意味(創出性)も少し判ってきたように思う。

<停滞と教育 2/4>

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米国流サービスビジネスゲーム!

2008-11-29 | 第一章「意識と知覚」

 急に寒くなり、一挙に冬。そして、クリスマスを待つ季節になった。

 先日、大切にしていた方が亡くなり、2週間たった今でも、時折ふと思い出したりする。人との出会い、そして別れ、やはり寂しいものである。その方と接しながら、福祉をはじめ、いろいろ人生について学ばせていただいたものだ。

 さて、この夏に熱狂して乱読した、内田樹氏に新刊、「街場の教育論」を知り、早速購入し読みはじめている。

 まだ読みはじめのところであるが、教育と米国流ビジネスモデルが実際はなじまないという、私も常ずね思うことが書いてあった。

 もう十五年前になるのであろうか、当時勤めていたIT企業の企業研修で受けた、サービス・ビジネスゲームのことを思い出した。

 外人が先生で、サービス会社(コンサルタントとかソフトウェアサービスなど、人を資源として運営する会社)を仮想的に3名ずつの受講生でつくり、競争しながら会社を成長させていくゲームである。

 わたしと組んだのは、営業のAさんと技術者のBさん。私はマーケティングだったので、役割は自ずと決まった。気の合うメンバーだったことと、高付加価値高収益を目指さず、人気のない低付加価値ビジネスを目指した戦略が良かったのか、圧倒的差をつけて一位となった。

 その時はこれからはサービスビジネスだなどと思ったが、ITのサービスビジネスと違って、実際、福祉や社会教育の分野で働いてみると、米国流ビジネスモデルは確かに良い面もあるが、人に深く関わる(生命や生き甲斐など)分野なので、ちょっと無理があるのではと思う。

 ここでは、4回、教育をテーマに考えていきたい。

<停滞と教育 1/4>

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レッドクリフ part1をつらつら考える!

2008-11-28 | 第一章「意識と知覚」

 先日、話題のレッドクリフを観た。昔、吉川英治氏の三国志を夢中で読んだことがあった。今回の映画は、そのイメージを裏切らず。孔明、関羽、張飛、劉備、曹操、孫権などの登場人物にワクワクした。特に周瑜と孔明は、なかなか見ごたえがあった。

 小喬という美女の登場は、昔読んだかは記憶に残っておらず意外であった。映画では周瑜の妻で、呉の国の絶世の美女、曹操が密かに小喬奪おうという野心を秘め、80万の軍隊を送るとなっている。残念ながら、その赤壁の戦いの前半で映画は終わってしまい、後半は来春のPart2の楽しみということだ。

 この1-2週間、ギリシャ神話で、トロイ戦争の火種になった絶世の美女ヘレネを研究したり、太平記(マンガ日本の古典 さいとう・たかお)を読んだりして、戦争という人間の最大の悲劇と、女性の関係を考えていたので、期せずして同じ問題にぶつかった気がした。

 人間の孤独が歪な男女の関係を生み、下手をすれば国を滅ぼすような悲劇になる。曹操の孤独、人間のもつ恐ろしさの一面を表しているようである。

 話は変わるが、この三国志の時代、日本では魏志倭人伝で邪馬台国が語られている時代である。祖先達はこの時代どう過ごしたのだろうか?

<孤独と親密 4/4>

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恋愛成就!

2008-11-27 | 第一章「意識と知覚」

 先日、高尾山に友人とハイキングに行き、高尾山薬王院を訪れた。小学生のころから時折訪れ、また新入社員の時に泊まりがけの研修を受けたところでもある。杉の大木が沢山茂り、神聖な感じが漂う。8世紀に設立された真言宗のお寺でもある。

 御本堂や大師堂は有名で、実際沢山の参拝客がいらしたが、ちょっと外れに愛染院と聖天院があった。若い女性の方が一人静かにお参りしていたのだが、良縁成就、夫婦和合などにご利益がある神様のようである。

 真言密教では、理趣経が大切にされていると聞く。空海・最澄の理趣経をめぐってのエピソードをきいたことがあるが、「自性清浄」という思想が根本にあり人間の営みが本来は清浄なものであるとする。性に関しても基本は清浄であるという思想であるようだ。

 理趣経と同様に、旧約聖書の雅歌も愛し合っている男女を比喩に謳っている。

 宗教といえば禁欲と結びつける人も多い。ただ、それにより不要な罪悪感を持ったりするケースもあるようである。

 高尾山での若い女性の方の良縁成就されますように。

<孤独と親密3/4>

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孤独感から親密さを考える!

2008-11-26 | 第一章「意識と知覚」

 紅葉・黄葉が最盛期を迎え、ススキの存在も忘れがちになるようだ。

 この時期、人気のない草むらに、空に手をかざすかのようなススキは、こころの中に何か、孤独感を湧き引き起こす。

 若い頃に、関西で単身住んでいたころ。一人は嫌だ、誰かと結婚したいと思った時があった。やはり孤独感からそう感じたのだろう。身体の欲求から来る孤独感、生育史からくる永遠の女性を希求するような孤独感、さらに神仏の希求といった霊魂・魂の次元の孤独感といったものもあるかもしれない。

 夫婦という関係も、不思議である。カトリックでは結婚が7つの秘跡のひとつに数えとても大切にしている。聖職者になることも、結婚になぞって考えられたりする。

 夫婦という親密な関係は、子孫繁栄といった面だけでなく、心理的な面、あるいは生死を越えた何かに通じる面に深まるようでもある。

 親密さも実は深まりがあり、夫婦の関係だけでなく、友人、同志、神仏との親密さにも当てはまるようである。

 今、世の中は金銭関係など、非常に浅い親密さが幅をきかせているように思う。ただ、振り返れば源氏物語に観るように、日本には深い親密さを希求してきた文化がある。

 生き甲斐の中に、深い親密さを求めること。大切な気がする。

<孤独と親密 2/4>

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