イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

新宿御苑で春を想う!(飛鳥を想う 9/10)

2013-01-31 | 第九章「愛」

 大寒の季節。花も少なく寂しい季節である。そんな中、母といっしょに新宿御苑に行った。

 新宿御苑は、私の生涯のあゆみを全て知っているような私にとって縁の深い公園でもある。幼稚園のころには祖父母たちとともに。青春時代には友達と訪れたこともある。社会人となり、子供が生まれて家族で楽しんだりしたことも。住まいが多摩になってからも、両親の家が四谷にあるためか、ちょっと寄る公園でもある。

 今回は、長年再建のため見られなかった温室の建設が終わり、入場できたことが最大の収穫だった。大寒に温室で蘭をみたりバナナを見たりするのは実に贅沢であり素晴らしい。外観も良いが入ってみると、なかなか素敵な温室で、五感で楽しめる。入場されている方々は、みな幸せそうだ。

          

パネル展示もあり、この温室の歴史についても説明もあり勉強にもなった。明治につくられ、皇室に大事にされた温室。第二次世界大戦の時は、空襲で全焼したが、貴重な蘭は薪を作ってで越冬したという苦労話には感激した。

 さて、そんな新宿御苑であるが、大学生のころに夢中で読んだ庄司薫さんの「ぼくの大好きな青髭」を思い出す。庄司薫さんの「赤頭巾ちゃん気をつけて」は一世を風靡したが、赤、白、黒、青の四部作としても有名で「ぼくの大好きな青髭」はその完結編である。そして、その舞台が新宿で、確か最後に新宿御苑が登場した。

 当時始めて、赤、白、黒、青が陰陽五行説からきていることを知ったが、その起源とか日本との関わりについては何も知らなかった。

 時代は変わるが、2010年に飛鳥の高松塚古墳に行き、そこで丹念に作られたレプリカの壁画を一人で堪能したとき、この青龍、玄武、白虎、朱雀(これは存在しない)に見入った。飛鳥時代は、天武天皇をはじめとし陰陽五行説は非常に大事にされた。日本というと神道と仏教は有名だが、違う系列として陰陽五行の世界もあるのだ。当時の最先端の科学と陰陽五行説との関係など、今でも興味は尽きないテーマだ。

 青春時代。エリクソンでいうと13歳から22歳。忠誠心、アイデンティティー、自己混乱感の時代である。本格的な人生の春といった意味があると思うが、正しく青龍なのだろう。

 東京も大寒とはいえ春は近いようだ。

  

飛鳥を想う 9/10

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時間の旅を動物園で!(飛鳥を想う 8/10)

2013-01-30 | 第九章「愛」

 寒いので足が遠のいていたが、新しくデジタルカメラを購入したこともあり、昨日動物園を訪ねた。

 心理学の関連分野はいろいろあるようで、霊長類がロジャースの性格形成論に当てはまるかなどを研究した方もいるとのことで、私も健康のためということもあるが、2-3年前から動物園に通いはじめた。写真を撮ったり楽しんで通うようになると、動物と人間の近さ感じたり、発見が沢山ある(心理学を勉強しなくても、五感をとおして感じられる発見は沢山あると思うが)。

 今日は、ちょっと動物園を思索してみた。

 持統天皇はたかだか、1300年前の方であるが、ホモサピエンスの歴史は遥かに長い。そして、その長い歴史のどの時点でも私たちの祖先が存在し、気の遠くなるような命を私たちに届けている。1300年の40世代とか50世代の話ではなく、例えば現世人類がアフリカを出立し世界に広がるのを6万年前とすると、約2000世代。現世人類が3万年まで生きていたといわれるネアンデルタール人と遺伝子上別れたのは約80万年前、一世代30年とすると、27000世代となる。さらに、ホモ。ハイデルベルゲンシスと分かれた時期、アウストロピテクスが出現した時期、初期人類がチンパンジーと分かれた時と考える。チンパンジーと分かれた時期を700万年とすると、乱暴だろうが先ほどの仮定だと約23万世代前)となる。

 写真のチンパンジ、700万年前は殆ど兄弟だった時期があるのだ!

 そうした眼で、様々な動物を見てみると不思議な感じがする。大昔分かれた兄弟が、長い時間の旅で、こうして一同に会している。

 さらに、動物だけでなく植物とか・・・まあ、137億年前のビックバーンから時間が流れて、こんな風になったのだろうが。

 私たちの、日々の感情・思考・行動は何に由来するのか。動物園は子供だけの場所ではなく、大人も十分楽しめる!そして、こんなことを考えてくると、日々の悩みも大きな時間の流れの中では、大したことはないと不思議に思えてくる。

 飛鳥を想う 8/10

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持統天皇をめぐる思索の旅路!(飛鳥を想う 7/10)

2013-01-29 | 第九章「愛」

 高校3年生の時の日本史の授業はK先生から学んだ。高校紛争でロックアウトがあったため、江戸時代くらいで終わってしまったのが残念であった。

 K先生は、天皇の権力が絶大であった時代は、天武・持統天皇のころの飛鳥時代と第二次世界大戦までの昭和天皇の時代と言われていた。私は持統天皇を心理学の知識を用いて勉強するのが宿題で、楽しく生育史の勉強をしているが、どうしても天皇とは何かを考えざるを得なくなっている。

 そんなことで、昨年末から、松本清張の神々の乱心を読んだり、天皇関係の著書に触れることが多くなってきている。関係する比較宗教学の勉強も楽しい。

 そんな中、韓国歴史ドラマ「朱蒙」を知人から勧められ見始めた。81作という超大作で、家族も巻き込んで昨日もドラマ鑑賞をしている。まだ4話くらいしか見てないが、家族で引き込まれていくのが判る。そして、「朱蒙」を調べていくと天皇の祖先とも深い関係があるようで驚愕。その眼でドラマの異母兄弟のいじめなどのシーンを見ていると、日本神話の源流があるのではとすら考えてしまう・・・。これから、どんなふうに話が展開していくのか楽しみである。

 さて、異母兄弟の嫉妬や女性の嫉妬は、古来からの大テーマである。旧約聖書のカインとアベル、大国主命への兄弟の嫉妬。ギリシャ神話の女神ヘラもある。男も女も嫉妬という感情を持ち、それにより人生が大きく変わる。

 嫉妬という感情。それをどう解釈していくか。それにより身を滅ぼす人もあり、人間的成長と平和を獲得する人もいる。嫉妬の感情を単に恐るのではなく、素晴らしい愛の変形であると考えてみるとどうだろうか。難しい感情ではあるが如何に深く意味を考えて解釈していくか、そういう観点でドラマを見ていくと楽しみが増えるようである。

 飛鳥を想う 7/10

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日本の平和構築を飛鳥で想う!(飛鳥を想う 6/10)

2013-01-28 | 第九章「愛」

 A先生に教えていただいた、韓国歴史ドラマ「朱蒙」(チュモン)。レンタルショップで借りて見始めている。時代は西暦BC100年くらいである。鋼鉄の技術を持つ漢が、力を伸ばし殺戮をする時代である。鋼鉄技術を持つ漢の戦闘力は凄い、持たない戦士は簡単に殺されてしまう。しかし、こうした西暦BC100年のころにも私の祖先達も確実に地球上に生きていた。ドラマのように、殺戮の現場を祖先はくぐり抜けてきたかもしれない。

 ドラマは現在から2100年前である。一世代30年と計算すると70世代前である。祖先の数は2の70階乗なので、10の21乗となりゼタという単位になる(因みにディスク容量で目に付くテラ(兆)は10の12乗)。もちろん世界累計人口が800億人と言われるので、理論的に膨大な数になっても実際は重なっている。日本だけでなく大陸にも祖先がいた可能性も当然高い。

 鉄の技術は西暦BC3000年ごろから始まったようであるが、日本にはBC300年?とかに青銅器とともに入ってきたようだ。写真の箸墓古墳は、卑弥呼の時代の古墳の原型と言われているが、このころには日本でも鉄器の争奪戦が華々しかっただろう(出雲や吉備、北九州・・・)。鉄は農耕技術等の平和利用もあるが、凄惨な殺戮の兵器にも利用される。技術の二律背反は今でも当然あるが、昔から時代時代にでてくる。

 箸墓は、壬申の乱の激戦の場としても有名である。持統天皇はどのように箸墓に想いを巡らしていたのだろう。今では消失した歴史や事実を当然しっていただろうが。

 他者(時には自分)の命を奪う暴力。生き甲斐の心理学の中では、自己肯定ー他者肯定のスタンスが大事にされるが、それは狭い道で他者否定、自己否定に傾くのは日常の中では頻繁である(自戒を含め)。BC100の祖先の時も、今の私たちも、そういった眼でみれば大差ない。

 ただ、「生き甲斐の心理学」でも引用される、現象学に基盤をおいたロジャースの性格形成理論などから、平和構築というか、そういう思想が形成される可能性は高い。ロジャースは晩年、ノーベル平和賞にもノミネートされたといわれているが、その根本には人間愛があったようだ。ロジャースはプロテスタントの牧師の子供であったというのも、関係がある気がする。

 飛鳥を想う 6/10

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7世紀のカウンセリング!(飛鳥を想う 5/10)

2013-01-27 | 第九章「愛」

 新聞を購読する人が減っているという。私も辞めて2年くらい経つ。しかし、ニュースはインターネットを通じ入ってくる。一日の読んだり書いたりする情報量は、新聞を購読していた若い頃と比べても減っているとは思えない。

 こうした情報社会が到来し、大きな社会変化が生じている。デフレもそうした情報革命の影響という方もいるくらいだ。

 さて、歴史的に情報による社会変化を考えてみると、日本では七世紀ころの文字の発達が大きいようだ。弥生文字というものも、あったという説があるが、日本では大陸から漢字が入ってくる。そして、国家が成立していくほどの大変化が生じる。そういう見方もできるかもしれない。

 飛鳥というと、のんびりした雰囲気から、何かのんびりした時代のように錯覚するが、藤原京設立の立役者の天武天皇や持統天皇は、恐らく半島の言葉も解し、文字文化にも明るかった。万葉集や記紀に残された記録からも当時の変化がうかがわれる。

 持統天皇は、645年に生まれ701年に亡くなる、七世紀の女帝であるが、先にお話したとおり、実父が母方の祖父を殺し、母がショックで伏してしまうなど、非常に過酷な生育史を持っている。しかしながら、歴史的には素晴らしい自己実現をされた方と推察されるが、如何に立ち直ることができたかは殆ど判ってない。

 ただ、当時の仏教僧には道昭をはじめ、卓越した方が存在したようで、影にひなたに女帝を支援していたのではないかと、想像するのである。当時の女帝の言語文化にあった言語療法、カウンセリングが行われたのではと思うのである(因みに、現代のカウンセリングの歴史は20世紀以降の短い歴史であるが)。火葬のはじめは道昭であるが、天皇で最初の火葬は持統天皇。そんなことから、想像してみたのである。

 (写真は、持統天皇と縁の深い薬師寺。)

 飛鳥を想う 5/10

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