この写真は、今年訪れた飛鳥の南、聖なる南北ライン南限の壺阪寺から見た二上山である。持統天皇とも関係が深いお寺ともいわれ、この場所から持統天皇はどのような気持ちで二上山を見たのだろうかと考えると感慨深い。
ところで、その持統天皇の気持ちであるが、それは生き甲斐の心理学を学べば学ぶほど謎となっている。心理学を学んでいるのだから分かるのではと思われるが、そうでもないのだ。
以前、私が心理学や生き甲斐の心理学を10年以上学んでいると聴いて。「私の気持ちなんかを見抜けるんでしょうね・・・」、と半分冗談かもしれないが言われる方がいらっしゃる。しかし、自分のことは学ぶことで分かるようになってくるが、他者の場合は大きな壁がますます聳えて来る感じである。
もう10年以上前であるが、ある勉強会で窓から見える鉄塔について、鉄塔をみてどんな気分になったかを参加者にお聴きしたことがある。それは、いろいろな回答があった。好きと反応する方、怖いと反応するかた、それは人それぞれ別々の身体、成育史、魂をもっていらっしゃるわけで、当然ながら違い、驚いてしまった。
持統天皇が二上山にどのような感情をもったかは、文献も残っていないので分かりにくいが、例えば『死者の書』を書かれた折口信夫氏だったらどうだろうか。その著作や個人史、評論など沢山あることもある。今朝はWikipediaなどを調べてみたが、なかなか複雑な成育史をお持ちになっていらっしゃる方で、その全貌を知ることはなかなかである。ライフワークになってしまうような難しさなのだろう。
この他者はなかなか分からないというのは、一つの真実であると思うが、一方平和構築などでも貢献したとされるロジャーズの19の命題の中には、涙がでてくるほどの、人の真実が詰まっている。例えば感情や思考は分かりにくいが、まだ行動は傍から見て分かりやすいが、次の命題がある。
The best vantage point for understanding behavior is from the internal frame of reference of the individual.
行動を理解するためには、その人の内部照合枠を理解すること・・と言ってよいのだろうか。正常な人も当然だが、認知症や精神を患っていらっしゃる方でも適応できる汎用的な原理である。
この原理を、他者はともかく、まず自分に当てはめてみると勉強になる。内部的照合枠とは難しい言葉であるが、無意識の世界を含めた自分の枠?を垣間見ることは楽しいものだ(悩むような勉強はしないことも大事だ)。そして、人間の深みをより理解でき理解が深まる。
この「奈良に行きたい」というタイトルを選んだ行動、その心は?
奈良に行きたい 8/10
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森 裕行 | |
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