イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ホントにストレスが解消されるとき!(他者からのストレス 5/10)

2015-09-30 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 いつのまにか本格的な秋。そんな時に、昨日は半日ボランティア活動をした。もう、7-8年続いている(年にせいぜい5-6回)。これについては守秘義務があるので語らないが、ストレス解消の問題を考えている。ちょうど昨日の話の延長でもあるし。

 私もそうだが、ストレス状態が強いときは、一般に防衛機制がはりめぐらされる。ご機嫌斜め状態、ああいえばこう、逃げたり、人のせいにしたり、・・・そんな時は、休養(寝るとか)をとりのんびりする、おいしいものを食べたり五感を大切にしてみる、歌や踊り。親友に話をなにも批判しないで聴いてもらう。まあ、いろいろだろう。

 しかし、それは本来、昨日申し上げた意味でストレスを根本的に解消するものではない。まあ、外堀を埋めるくらいの大きな効果があることは事実で、一般にストレス解消の手段とか言われるが・・・。

 本当の解消は意識、無意識に存在する理想と現実(どちらも主観的)のギャップを縮める。考え方、受け取り方が変わるのが一番なのだ。そして、それは難しい幾何の問題が補助線一本で解決するように解決する。

 昨日のように、これを厳密にロジャースの命題で述べると・・・

 命題15:心理的適応は、自己概念が、象徴のレベルにおいて、有機体の感官的・内臓的経験をことごとく自己概念と首尾一貫した関係に同化しているか、もしくは同化するであろうときに存在するのである。

 この命題をあらためて吟味すると、不思議な「・・・、もしくは同化するであろうとき」という文節に気づく。何かを俯瞰したような、そんなことで受容していくのだ。

 本格的な秋を感じる。日本の言霊文化の精髄の俳句や歌・・・五感・体感を通じての美の世界をふと思い出す。何年か前に奈良の室生寺か長谷寺かで見た曼荼羅図の中の菩薩群像。さまざまな感情(ネガティブな感情ですら)を表しつつ、美しく調和している世界。真とか善とか、ロジックの世界に近いものより、美というちょっと理屈を超えたなにか。それも、救いにつながる。そんなことを確認した旅であった。

  

他者からのストレス 4/10

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ストレスをもう一度真面目に考える!(他者からのストレス 4/10)

2015-09-29 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 最近の時代の変化は実に凄いものがある。たとえば政治の世界は、この一週間くらいで10年分くらい変わったと言う方もいらっしゃる。某国のこの夏から秋の出来事は何だったのか?そんなことを思ってしまう。

 そして、こうした急速に変わる時代を私たちは生きているのだろうが、それは自己概念が時代についていけないためのストレスでいっぱいなのだろう。しかし、その中でも、まいってしまう人もいれば、逆にイキイキと生きている人もいる。ちょっと不思議な感じもするが、それが現実だ。

 昨日のブログで思索したがストレスは自己概念が中心なのだ。他者はきっかけになるかもしれないがストレスそのものではない。そして、考え方(無意識の世界をふくめ)が変われば世界が変わる。以前、ストレスを理想と現実のギャップと述べたことがあるが、それはあくまで本人の内的な世界での出来事なのだ、そして、無意識の世界もからむ。

 ロジャースの人格形成論の命題から、ストレスを厳密にのべると次のようになるのだろう。

命題14:心理的不適応は、有機体が、重要な感官的・内臓的経験を意識することを拒否し、したがって、そのような経験が象徴化されず、自己構造のゲシュタルトへと体制化されないときに存在する。この状況が存在するとき、基本的もしくは潜勢力的(potential)な心理的緊張がある。

 今日は、大きな政治とか時代とかを考えてしまっているが、ふと縄文時代末期の祖先たちの苦労を思う。縄文から弥生。人種が変わったと今時言明する学者はいないが、かなり文化が変わる。しかし、昨晩、地域ごとの(例えば中部日本)縄文末期の土器と弥生初期の土器を比べて眺めたが、確かに弥生的になるが図柄など継承されているところもあるのだ。文化の継承はしっかりとされているのだ。

 そして、それからの弥生、古墳時代を経て、日本は戦争する国となり、文字を持つ国となり、律令制の国となっていく。しかし、変わらないところもたくさんある。一万年以上の土器文化、漆文化は継承されたし、その他・・・日本的なこころの原型も継承されてきたのだと思う。

何を残し(大切なもの)、何を捨てるか・・・これは今も昔も大事なストレス解消法なのだろう。

他者からのストレス 4/10

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これは漬物石ではありませぬ!(他者からのストレス 3/10)

2015-09-28 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 今日は、久しぶりのオフだったので、また天気も良いのでどこかに行きたいと思っているうちに夕方。何をやってるんだろうと思う。とはいえ、振り返ってみると、NPOの仕事、太極拳サークルの仕事、読書・・・すべての行動は自分なりに納得というか、想定内?の活動だった。

 写真の石は、漬物をするための漬物石ではなく、先日行った縄文の旅で買ったヒスイの原石であり、今日も磨いて写真(ブログ用)撮影などした。考えてみれば、私が原石を磨くのは想定内であり、漬物をするのは想定外なのだろう。

 人は、こうして想定内の行動をする。ロジャースの命題12はこのことを厳密に述べている。

 12:有機体によって採択される行動のし方はほとんど、自己概念と首尾一貫しているようなし方である。

 こんなとき、私の妻がちょうど漬物石がなくて困っていて、ちょうどいいねと漬物石にしてしまったとする。当然ながら、私は異議を申し立てるだろう。それが異常にいかったりするときは自己概念が固いとされる。一方、確かに漬物石として使ったほうが良いかと思い直す余裕があるようだと自己概念がやわらかいとされる。ストレスは他者に起因するというより、自己概念の固さと考えたほうがよいかもしれない。

 しかし、私は石が好きだなと思う。この性格、実は幼いころからであり、小学生の時は地学部に属していた。自分の傾向と渇望は意外に一貫している。

他者からのストレス 3/10

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好きな人でない人と接するには・・・(他者からのストレス 2/10)

2015-09-27 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 気の合う人や好きな人と接するのは楽しいが、そうもいかない時がある。仕事の関係とか、まあ、世の中のしがらみというか。

 気の合わない人、嫌いな人、そうした人と会うと、すぐに何か感情が動く。いやな相手を知覚するのだ。五感・体感を通し、どこかで瞬時に行われる解釈の世界を通して、私たちは歓迎しない人を知覚する。
 
 不思議なもので、今まで話したこともない人でも、初対面というか、わずかな時間で何か違和感を感じるなど知覚してしまう。生育史からくる無意識の世界の働きが大きいと考えるべきか。

 こうした、知覚は、もうどうしようもない感じである。感情は正直なのだ。

 しかし、こうしたときでも仕事の関係から、あるいは、しがらみからお付き合いをしなければならないこともある。

 普通は、人間なのでそれなりの対応をする。
 昨日の話ではないがロジャースの人格形成理論からすると、学問的には以下のように厳密に表現される。

 命題2:有機体は、場に対して、その場が経験されるままのものに、反応する、この知覚の場は、個人にとって実在(reality)なのである。

 有機体は人と置き換えてよいかもしれないが・・・そして、普通?に反応する。

 命題3:有機体は、一つの体制化された全体として、この現象の場に反応する。

 たぶんこれは、現代人も縄文時代に生きていた祖先も同じなのだろう・・・

 そして、私もそうだが、多くの人は自分の反応の仕方に幻滅したり、いろいろする。そして、だいたいにおいてネガティブに物事が進んでいったりも。

 こうした、プロセスは、もうどうしようもないのか?生き甲斐の心理学では、いろいろ対処方法を教えてくれるが、私がもっとも好きなものは、人間観に関するものである。ちょっとした哲学の問題だ。

 感覚器官などは変えられないが、知覚の知の部分を変えるのである。物事の解釈が変われば世界が変わる。知覚も変わるのだ。

 人間の尊厳は、いろいろ教科書に出てきたりするが、私もそうだったが、本当に理解し身に着ける人は少ない。ヒトという存在が単なる物体ではなく、成育史からなる心や愛そのものの魂があるなど、人間観を見直すのだ。そうすると、嫌いな人でも、感情の世界とは違う世界が見えてくる。つまり世界が広がるのである。嫌いは嫌いでも、すこしゆとりがでる。嫌いが好きになる可能性まででてくる。

他者からのストレス 2/10

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他者の謎の行動に驚愕するだけでなく、本質を見抜く眼!(他者からのストレス 1/10)

2015-09-26 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 写真は縄文時代の中期、約5000年前の寺地遺跡公園(新潟県糸魚川市)に行ったときのものだ。縄文時代はヒスイの文化でも有名だが、日本でヒスイが産出され、しかもそれを3000年以上加工したりして東日本を中心に流通させていた。そのときの加工場の一つがここだ。

 ここで、ダイヤモンドに匹敵するくらいの硬度を持つヒスイに穴を穿ったり、おそらく当時は世界最先端の技術をつかっての加工がなされていたかと思うと感動してしまう。

 ヒスイに多大な工数をかけて穴を穿ち何を意図していたのだろうか?この穴の意味は何か。一説には岩笛との説も。

 ヒスイもすごいが、縄文土器も10000年以上の歴史をもち、その芸術性や実用性は高く評価されたりしている。しかし、その文様、例えば縄文の意味はほとんどわからないでいる。縄で文様をつけたとかはわかっても何を意図していたかは、ほとんどわからないでいる。

 しかし、ロジャースの人格形成論でも、行動の背景には確実に意味があるとしている。

 命題5:行動とは、基本的には、知覚されたままの場において、有機体が、経験されたままの要求を満足させようとする、目的志向的な企てである。

 それから、もう一つ関連して、

 命題7:行動を理解するために、もっとも有利な観点は、その個人自身の内部的照合枠から得られるものである。

 内部的照合枠は難しい言い方だが、考えとか想いとか・・・そんな感じだ。

 私は、介護や福祉の仕事をしたとき、この命題がとても役立った。重度の認知症や脳に障害を持った方、こころの病の方でも、この命題は役立つ。自分がパニックになる前に、冷静に何を意図しているのかと考える。そうした癖を芽生えさせ、患者は変わらないもののこちらが変われた。

 縄文時代の祖先の不思議に見える行動も、同じである。おそらく、現代人とおなじような思考能力を持っていた祖先は、何かを意図していたと思われる。その意図に接近すること。それは、現代の色眼鏡を捨てて、澄んだ眼で見ることから始まる。

他者からのストレス 1/10

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