イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

女帝の迫力ある宣言!(古代史の錯乱からの統合 5/10)

2017-06-30 | 旅・雑記帳

 世の中には、名演説というものがある。そして混乱感の中から多くの聴衆が何か光を感じ統合される。マザーテレサやキング牧師の演説など戦後生まれの私たちは、欧米の偉人たちの演説をすぐ思い浮かべてしまう・・・

 さて、奈良時代の持統天皇をはじめとする有名人の素人研究をしている私だが、やはり心理学を基盤にしているために感情のこもった肉声を聞きたくなる。それで万葉集、日本書紀などの歌などに期待をしたりするのだが、最近になって素人を暴露するようで申し訳ないが、続日本紀の天皇・上皇の宣命の重大さを知った。当時は漢文がふつうだったが、天皇の言葉を肉声的に口語で表現する。それが宣命と言って大きな間違いでもないかもしれない。

 平城京の朝堂で高級官僚を集め女帝が実際に演説したのだろうか?その口語的な記録が宣命として残されている。文武天皇、元明天皇などもとても興味があったが、一番感動したのは奈良時代の女帝で政治的にも、藤原氏等の強力な貴族などを失って、しかも草壁皇子の皇統を唯一背負う孝謙天皇・称徳天皇(重祚)だ。

 この女帝は道鏡との関係で様々に過度に中傷・馬鹿にされてきたように思うが。その宣命を読むと、なにかとても心をうつ。混乱する女帝、混乱する政権・官僚の中で、草壁皇子の皇統を継ぐ意志(アイデンティティ)、光明子への忠誠、そして道鏡が影に隠れてはいるが仏教への帰依(忠誠)は絵に描いたようで、混乱感・錯乱感を解放させてくれる。きっと、朝堂に集まった官僚たちは迫力ある肉声に感動し拍手喝采したかもしれない。

 優れた演説は歌と同様に何か言霊を感じてしまう。

古代史の錯乱からの統合 5/10

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何を削ぎおとすべきか?(古代史の錯乱からの統合 4/10)

2017-06-29 | 第五章「和解と平和」

 今、奈良時代をある本にしたがって、いろいろ思索している。飛鳥時代から奈良時代、そして平安京まで奈良をベースにいろいろなことが起こり、さまざまな才知ある人が成功したり失敗したり、あるいは栄達を極め、あるいは惨めに亡くなったりする。

 特に興味があるのは、なぜある人は生き抜き大成し、その反対にある人は生き抜くことができず惨めな最期を迎えるかだ(もちろん、最終的にその判断は個人に委ねられると思うが)。

 私は、人それぞれには本来的に備わった何かがあり、その本性(傾向と渇望)に従っていけば花開く(どんな花かは知らぬが)と考えている。しかし、世の中はそれを妨害することがいろいろあり、本性とは違う脇道に行きがちだ。

 例えば、持統天皇や元明天皇は立派に生き抜き天性を活かした方だと秘かに思っているが、孝謙天皇や光明皇太后はどうだろうか?

 藤原不比等は歴史の蔭に隠れた政治の天才だが、その孫の有能だった藤原仲麻呂はどうだろうか?高市皇子は壬申の乱で勝利に導いた立役者であったが、その子供の長屋王はどうか?

 私も、愚かなことをやりつつ今に至っているが、日々の生活の中で何を選び、何をそいでいくかはとても大事だと思うようになってきた。この年になり、思いがけない縄文小説を上梓したが、これからどのように、その芽を育てていくか。先日庭の剪定の大切さを教えてもらったが、やはり、自分の道も何を削いでいくかが鍵だ。そして、そのためには自分の本性を日々熟慮する必要があるのだろう。生き甲斐の心理学は、剪定のためのガイドブックの役割もしてくれそうである。

古代史の錯乱からの統合 4/10

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人生の頂点は何処か?(古代史の錯乱からの統合 3/10)

2017-06-28 | 第十章「今ここでの恩寵」

 今の日本では、定年退職をしたら旅行やボランティ、あるいは趣味に生きる・・・など、どこか余生を生きるという雰囲気が漂う。特にボランティアに行くとそんな気配が漂う。介護関係で老人ホームに行くと、さらに退屈な余生?が漂っていたりする。

 人生の最盛期・頂点を過ぎてご苦労様・・・まあ、そんな雰囲気だ。

 しかし、それはどうなのだろうか。日本列島に住む人々は同じように人生を余生を生きてきたのだろうか?

 それは、生と死をどう考えるかの問題である。哲学や宗教の問題でもある。縄文時代の例えば5000年前の祖先は、例えば東京の多摩境の4000年前のストーンサークルで、冬至の太陽が丹沢の最高峰(尖った山)蛭ケ岳に沈むのを祈った。

 その伝統だと私は思うが、日本には西方浄土の思想が脈々と生き続けている。この二三日勉強している二上山周辺・當麻の伝説などもそうだ。東の三輪山・伊勢と反対側の二上山だ。もともと二上山あたりは10万年前に火山活動で奈良盆地(当時は湖)の水が抜けたという松本清張氏の話を聞いたことがある。何かの死と再生。

 大津皇子の刑死やそれに纏わる話。少し時代は変わるが藤原南家の中将姫伝説。源氏物語にも登場する恵心僧都(源信)も當麻で生まれた。

 その中には、やはり西方浄土と、かぐや姫伝説ではないが、亡くなる時に西方から素晴らしいお迎えが来て旅立つという物語がある。その中心は、死の時だ。見方を変えると人生の頂点は死の時ということになる。

 この人生の頂点の考え方はU先生から学び感謝しているが、もう一つ、最高の瞬間を得るための訓練もあるように思う。それは今ここを楽しむというのか、今日一日の中で、やはり最高の頂点を味わうことかもしれない。

古代史の錯乱からの統合 3/10

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今日はまじめにメメントモリを (古代史の錯乱からの統合 2/10)

2017-06-27 | 第十章「今ここでの恩寵」

 来月の新宿勉強会の準備もあり、この2-3日大津皇子と持統天皇を中心にいろいろ妄想していた。大津皇子、草壁皇子、そして持統天皇のことを考えるだけでなく、万葉集の歌などをいろいろ比較して、その心中をいろいろ考えた。また、大津皇子の死後に残された歌や大津皇子に関わる遺物を味わってみた。

 草壁皇子の歌は、今の世の中では恋だけでなく大津皇子に歌にも負けたように評されることが多いようだが、私は母、持統天皇他にしっかり愛された素敵な皇子だったように思う。そして彼の歌の中に恩寵とも言える何かを感じる。通説によると、大名児は大津皇子に行ってしまったかもしれないが、実際はどうだろうか。

 そして、折口信夫氏の「死者の書」にも象徴的にでてくる、大津皇子の死を賜る際の歌を想う。鴨の泣き声は山辺皇女だったか、あるいは小説に出て来る不比等の姉の耳面刀自か。

 ももづたふ磐余(いわれ)の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ

 この歌や、次の大津皇子の姉で伊勢の斎宮であった大来皇女の次の歌は余りに有名だ。

 うつそみの人なる我(われ)や明日よりは 二上山(ふたかみやま)を弟(いろせ)と我(あ)が見む

 死の前に訪れると思われる錯乱。それを乗り越えての自我統合。あるいは、愛する弟を失った錯乱の後に訪れる二上山の美。こうした歌は、あれこれ邪推する歌というより清い魂を感じる歌と言えそうだ。

 そして、これは被害者の歌であるが、加害者であったと思われる持統天皇はどうだったのだろう。すでに夫・天武天皇を亡くしたあとで、愛する草壁皇子を亡くし政局も不安定になる。錯乱が女帝を襲うのは想像し難くない。女帝と関係の深い薬師寺に大津皇子にゆかりのあるお堂等があるのも頷ける。恐らく、後悔し祈ったのだろう。そして、女帝は日本で初めて天皇として火葬される。

 死の直前に何かある。メメントモリは大事だと思う。

古代史の錯乱からの統合 1/10

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錯乱をいろいろ考える(古代史の錯乱からの統合 1/10)

2017-06-24 | 旅・雑記帳

 やっと、他の話題の蔭に隠れたようだが、テレビから異様な錯乱状態の声が流れてきて、とても嫌な気持ちになったものだ。

 さて、自分の錯乱の経験をこれを機に考えてみた。まあ、錯乱といってもいろいろあるのかなとも思う。頭が真っ白になって、とぼとぼと道をあるくといった陰性のものもあれば、その反対のものも。あるいは人生を狂わし破壊する方向もあれば、新たな統合を産むような前向き?な錯乱もある。

 錯乱の感情とどう向き合うか・・・とても重要なようだ。

 歴史を振り返ってみても、スケールが大きいところでは、聖武天皇の不可解な遷都とその後の大仏建立(行基まで取り込んでの庶民にまで巻き込んだもの)。女性の持統天皇の壬申の乱参加、政権奪取時と吉野行幸も、何か錯乱の経験が隠れているようにも思う。聖パウロの眼からうろこも何か象徴的だ。錯乱が激しいほど、何か新たな統合も画期的なようだ。

 

古代史の錯乱からの統合 1/10

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