長いタイトルだが「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という映画を見た。私もかつてはビジネスマンだったこともあり、マネジメントやマーケティングの本をまじめに読んだ時期もあったが、最近は遠く離れていたようだ。
非営利組織の野球部でマネジメントをするという設定は実に新鮮だった。今の自分でも随分ありそうなことだった。それ以上に、何かを本当に考え行動する大事さ、まさに創出性とか新しい体験の本質というのだろうか。それに、気付かされた。
世の中には、それらしい回答があふれている。この映画だと、野球部の定義などは、この映画では、高校で野球を楽しむ仲間くらいだろうか。野球部の目的などは、それらしい言葉で随分語られるだろう。しかし、本当に考え抜き、その価値観が賛同者で共有されるとしたら、世界が変わる起爆剤になる。それこそ、東京の郊外の無名の程久保高校(地元に近いので親近感が)が甲子園に出場に向かって快進撃をするなど。
「生き甲斐の心理学」を学ぶ私なので、考え抜くことについては、もちろん野球部の定義や目的なども大事だと思うが、日々の感情にどうしても関心をもってしまう。日々流れる自分の感情。それは慣れないと捉えにくいが、その感情に気付き、その奥の自分の真実を発見すると、やはり世界が開けてくるように思うのである。U先生もよく言われる次の言葉を思い出す、「体験の解釈が変わると世界が変わる」。
例えばAさんから何か辛いことを言われるとする。その時、Aさんを憎んだり、あるいは自分を憎んだり・・・そんな流れになるのが普通としたら、ちょっと普段通りでなく、少し離れて深く自分を見直すとどうだろうか。Aさんへの憎しみとか自分への卑下といったステレオタイプの世界ではなく、自分の真実(純粋な感情)を基にした、全く違う和解への道筋とか、自分のこれからの生き方といったような、違うものが見えて来る。
ちょっとした違和感、ちょっとした躍動感、こうした日々の感情の動きは、それこそ糧なのだ。
新しい体験 4/10
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森 裕行 | |
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