イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ロングテール理論!

2009-03-31 | 第五章「和解と平和」

 私は、自分でも時々忘れてしまうぐらいであるが、学生時代、管理工学を学んだ。その学問の中に品質管理や統計などの分野がある。そして、その知識は企業に勤めはじめ、企業でのISO9000などの品質活動やマーケティングなどで役にたった。

 その中に、80:20の法則という経験則がある。例えば顧客を売上順にリストすると。上位20%の顧客で売上の80%を占めるというような理論である。そして、上位20%へより経営資源を投入すれば、より効果的ということでもある。

 マーケティングでも、品質管理でも、この考えは実務をする人にとって常識であった。下位80%に、時間を使う人はよほどの事情があると思われた。

 ところが、数年前であろうか、Web2.0の解説書にロングテール理論という聴きなれない名前が載っていた。インターネットの社会となり、投資コストを抑えられるため、日の当てにくい80%(しっぽの)から充分収益が得られる構造になりつつあるということだった。

 ロングテール理論!なかなか洒落たネーミングである。

 インターネットによる社会の変化。御存知のように、もの凄い変化をもたらしている。直接、生産者とエンドユーザが、従来の流通会社を通さず商売が成立したりすることが可能となり、この10年でも随分大きく社会が変わった(流通業の中抜きなど)。そんな変化の時代に、ロングテール理論が生まれたのかもしれない。

 そして、日が当たらなかった分野により光があたり、今までと異なる傾向が生まれて来ているのだろう。それは、素晴らしいことでもある。ちょっとニュアンスが違うが「ナンバーワンよりオンリーワン」という最近の標語も、この雰囲気を味わえて象徴的である。

 さて、インターネットとの出会いは、私もIT業界の人間であったので早かった。1980年代に村井純教授(当時は講師)の講演を聴いたりしワクワクした。ところで、このインターネットの発展(基本的概念)に貢献した人に、オーストリア出身の歴史学者。元イエズス会のカトリック司祭、イヴァン・イリイチがいる。

 インターネットの仕組みは、世界の様々(多様な)なコンピュータが繋がって、特にインターネットの元締めの会社があるわけでなく、いつの間にかできている(基本的に無料の不思議なシステム)。さらに、災害にも強く、関西の震災でも活躍したと言われる。イリイチはその哲学的な意味を論じたとされている。

 残念ながら、その1973年の著書「コンヴィヴィアリティの道具」を読みたいと思いつつ、まだ手に入れていない。今年こそ、読んでみたい。

*尚、イヴァン・イリイチに関しては、「信仰の美学」(阿部仲麻呂著 春風社)を参考。

<平和 2/6>

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平和!

2009-03-30 | 第五章「和解と平和」

 世の中便利になり、高画質のDVDを家庭で楽しめる時代になってきた。

 そして、私にとって、幼いころから何回も訪れた靖国神社に関するドキュメント映画、「靖国」(日本の映画館の自主規制で有名になった映画)を観ることができた。

 なかなか良くできた映画で、いろいろ考えさせられた。聞くと観るとは大違い。

 靖国神社は、幼い頃(幼稚園、小学校)のころのイメージが強かった。先生に引率されて、靖国神社でのんびり写生をした。想いだしてみれば、戦後10年~15年のころであり、こんなドキュメント映画が将来誕生するなど想像もしてなかった。

 映画では、様々な人が出てきて、様々な靖国に対する解釈を学ぶことができる。人それぞれの理想と現実、そしてその解釈は本当に多様である。日常のマスコミからの情報では知るよしもない。この映画、新しい情報社会の匂いがする。

 日本人だけでなく、台湾、米国、中国等の人もやってくる。当然様々な立場の日本人も登場する。星条旗を持った外人と日本人の呉越同舟のような場面があるかと思うと、喧嘩や罵倒が飛ぶ場面もある。

 人それぞれの靖国神社。自分以外の他人は、本当に驚きの対象という、深層心理学での言葉を何回も思い出した。

 これが、社会であり、戦争や諍いがあるのは、当たり前と妙に納得してしまう。ただ、私は「生き甲斐の心理学」を学ぶ学徒でもあり、もっと人の話を、聴くことを「生き甲斐の心理学」から学べば、世の中良くなるのにと想ったりした(手前みそですが)。

 勿論、平和を実現するためには、人間観、世界観など、基本的な思想や宗教が重要なのだろう。しかし辛い戦争の後、随分時間が流れたが、現状は改善されたのだろうか。

 人のことを言う前に、自分はどうなのだろう。

 社会のことに興味を抱くと、不思議なことに思想や宗教にも興味が湧く。そしてその反対で、思想や宗教に興味が湧くと、社会のことにも興味を抱く。実は、U先生のお勧めもあり、現在カトリックの三位一体論に熱中しているところです。

<平和 1/6>

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変えられるもの・変えられないもの・・・

2009-03-29 | 第五章「和解と平和」

 このところ今までの人生。特にサラリーマン時代を思い出すことが多かった。会社の先輩の訃報を聴いたことが原因だ。

 34年前の入式は快晴であった。初めて会社の構内に入り、集合場所の会議室のドアを開けた時を思い出す。

 時代の変化とともに、価値観も変わったり、暮らしも変わったり、自分も一緒に働いていた方々も当然変わってきた。

 入社式に、初めて声を掛けてくれた、K先輩は、その後若くして亡くなった。入社当時もオイルショックで環境が厳しく、一時帰休があった。一時帰休のことを、忘れないでほしい。と言ったA先輩も先日亡くなられた。

 いろいろ世話していただいたのに・・・心残りである。人の死といった、変えられないもの。これからの自分の人生や生き方といった、少しは変えられるもの。

 私の好きな祈りの一つに次がある。

「神よ 

変えられないものを受け容れる心の静けさと

変えられるものを変える勇気と

その両者を見分ける 

英知をお与えください」 

(ラインホルド・ニーバー)

 先日の58歳の誕生日に、娘からプレゼントをもらいながら、8歳の誕生おめでとうと揶揄された。生活態度が子供じみているところを揶揄されたのだ。

 でも8歳ではなく、58歳なのであるから、やはり、社会的にも貢献していかなければならない(ちょっと大げさな言葉ではあるが)。

<社会 8/8>

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「黒部の太陽」から想う・・・

2009-03-28 | 第五章「和解と平和」

 ビデオ撮りしたテレビドラマの「黒部の太陽」を、昨晩(明け方?)最後まで見ることができた。

 私の父と母方の祖父が建築関係。特に父が今回の「黒部の太陽」のドラマにも、名前が出てくるゼネコン(熊谷組ではない)であり、幼いころより聞かされていた現場の話のいくつかを思い出し、時折胸が熱くなった。

 不思議なもので、ドラマを見ることによって、今まで良く判らなかった亡くなった父のことが、いくつか判ったようだ。幼い頃の知識での推測は、ものごとを歪めていることが多いが、今回もいくつか気がついた。

 一つは、父も現場(土木ではなかったが)でたくさんの事故を経験したことである。事故は本当に嫌なものだということを幼いなりに感じていたが、確かにそうだと思った。

 「いのり」というのもあった。父は、特定の宗教に熱心だったわけではないが、「いのり」を大切にしていたと思う。第二次大戦では運良く戦場には行かなかったが、同期の死に沢山触れたようだ。亡くなる前に故郷の小さな神社に一緒に参拝した思い出がある。

 愛社精神というか、親分子分の繋がりも、厳しい現場の仕事を考えると判る気がする。黒部ダムでは殉職者は171名だったそうである。

 黒部の太陽は父、祖父の年代の話ではあるが、それより先の祖先の時代も、同様に厳しい時代であっただろう。今では、時代の世俗化で失われつつある、利他の精神のもと、命をかけて仕事をしたり戦ったりしたのだろう。

 アフリカから命がけで紅海を渡ったり、マンモスのような大型獣を仲間と仕留めたり、いくつかの戦争を戦ったり、あるいは飢饉を生き残る・・・

 現世人類は6000世代くらいの世代を経てきているといわれる。6000世代の命がけの戦いの末に、私が生まれ生きている。

 祖先に感謝である。

<社会 7/8>

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研修で感情の意識化訓練を!

2009-03-27 | 第五章「和解と平和」

 企業で30年近く仕事をし、様々な研修を受けたが、感情に関するストレートな研修は無かった。

 企業(NPOなども含め)でも勿論カウンセリングの知識の一部は研修で応用されている。対人関係の取り方が重要な営業とか管理職の仕事には当然、臨床心理学の知識は役にたつだろう。

 ただ、現在のように、企業環境が厳しくなり、従業員の相互コミュニケーションが取りにくくなったり、人によってはこころの健康が危なくなってきている状況を考えると、基本的な感情の知識は万人に必要な時代なのだと考えるようになった。勿論、対人関係を仕事とする職種(福祉・医療・保健・教育・管理職・営業職等など)は絶対必要であるが。

 例えば日々刻々と変わる感情の流れを、どう捉え、どう考え、どう対応するかという知識。ディベートが思考の世界を重視したトレーニングなら、感情の世界をトレーニングすることがあっても良いのではないだろうか。

 この中で、反省をこめ、自戒をこめて思うが、心理療法やカウンセリングの知識により(勿論身についた)感情的な諍いや混乱は減少していくのではないかと思う。

 ただでさえ、暗い感情が支配しがちな毎日であるが、生き甲斐がある、健康的な感情生活を送ることができることも事実である。

御興味のある方は h.mori@npocull.org に御一報をください。

<社会 6/8>

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