田舎暮らし山裾の日々

信州に移り住み16年 山裾になじむ今日この頃 ECOな生活“循環型社会”を志し 昔と今の田舎の生き方を愉しむ

つかの間の五月晴れ 黄砂で覆われた午後の陽射し

2011年05月13日 | 日記

5月13日(金) 晴れ 乾いた空気  午後には 遠くが霞む 黄砂

たっぷりと降った雨に庭の花たちは蕾から花へと変化を見せた。変化見せたのは花だけではなく、草、雑草と云われる草も一斉に緑を濃くしている。

初夏の花として俺が好きなのは亜麻、薄い水色の花びらに濃いブルーの筋が放射状に見えるその中央は黄色と清楚そのもの、初夏の爽やかな風に揺れるワンピースを着た乙女のようだ。 

 同じブルーでも清楚と云うよりも、純な田舎の女の子、ホタルカズラは蕾の時は紫に近い赤だが、花を開くと素暗がりの植え込みの下でも明るく見える。しかし、咲いたのを見るとシベが見当たらない、雄蘂も雌蘂も全く見えない、それではと開きかけのつぼみに近づくと僅かに花びらに黒いものが見える。これは雌しべ、それとも雄しべなのだろうか?

 色彩的にもブルーと並んで似合うのはピンク、ハナイチゴ?しっかりと実を付けるイチゴだが、花は白より人気があるらしい。

 同じ色でも地面から高いとこで花を開いているのはハナズオウ、咲き出したのは一週間ほど前だが、クマハチが来ているのは初めて見た。

 キタテハは白樺の樹液に陣取っているのを見るが、花の蜜は吸わないのかと思っていた。花に止まるのは初めて見た。それも、しっかりと口吻を花に入れて密を吸っているようだ。蝶に聞いてみると「俺は蜜なんかすわないよ、昨日の雨水がたまっているのだ」とツンとした顔で睨みをきかせるのだろう。

 花に虫や蝶が来るのは当然のことと思っているのは俺だけではなかった。ハナイチゴを覗き込むと花びらの隙間に何かが動いた。彼の本名は知らないが、背中から頭にかけての文様はもう一つ蜘蛛が上に乗っているように見え、まるで毛ガニのような蜘蛛だった。

 頭の上でハチの羽音が聞こえるので視線を上げて一瞬目を疑った。俺の右は手術を受けたので間違わないと、右目でもう一度確認した。ヒラタアブがホバリングしているのだが、二重に見えた。まさか網膜が破けて重なっているのか?目をしばたたかせて今度はレンズを通してパチリ。こういう姿でホバリングするとは知らなかったが、羽を使っているのは上の方だけのようだ。

 昼前に庭を一回りして部屋に戻るとAlgoは俺が椅子に座ろうとすると喉でウーとうなり声を上げた。

 彼は最近自棄に自己主張をするようになった。トイプードルのイメージが日を追うごとに覆されていく、結構な乱暴者のようだ。

 

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