控えめでしっとりした感じ、それでいて芯はしっかりしていそうな黒木華は、今、「どれだけ売れているんだ !?」と言いたくなるほど、出演率が高い人ですね。
今シーズンのドラマ「獣になれない私たち」にも、また大河ドラマの「西郷どん」にもずっと出ていたわけですが、映画にしたって凄いです。
今年、私が見た邦画では見たばかりの新しい順から遡った四作品のうち三作品に全部主演、またはそれに準じた役で出ているのです。何気に黒木華の映画を見に行ってるって言う感じにもなってきてしまいました。因みにそれは→「日日是好日」を見てきました。
それと、この「ビブリア古書堂の事件手帖」、それから次に感想を書こうと思っている「来る」です。
その中でどれが一番良かったかと言う感想は、どれも良いのでないのですが、この「ビブリア古書堂の事件手帖」の栞子さんは黒木華の雰囲気に凄くあっていて、独特の世界観を醸し出していました。原作は読んだ事はないのですが、たぶんこんな感じなのではないかと思いました。
この映画は殆どの映画館では終了していて、函館や山形、また栃木の映画館のいくつかで上映中です。
私は11月4日に夫と一緒に見てきました。
すっかり内容も忘れてしまいましたが、2013年の剛力彩芽が演じたドラマ版も実は好きだったのです。と言うか、私はそれまで剛力彩芽の某飲料のCMが嫌いで、このドラマで印象を変えた経緯がありました。あのドラマはヒロインのイメージに対して原作ファンからそうとうのブーイングがあったのでしょう?
私は原作を知らないから、単純に楽しめたのかも知れませんね。そしてそのドラマを夫婦で好きだったので、迷うこともなく映画版も二人で行ったと言うわけなのです。
この映画を見ていると
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それから (新潮文庫) |
夏目 漱石 | |
新潮社 |
・・・・・
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晩年 (角川文庫) |
太宰 治 | |
角川グループパブリッシング |
このような本が読みたくなってきます。
また鎌倉などを、ウロウロと歩きたくなってくること請け合いです。
映画の感想ですが、しっとりとした感じが良かったし、過去の時間も美しく描かれていて好きな雰囲気でした。
この画像の下から、少々のネタバレ感想です。
二人の孫は、本好きのおじいちゃんのお蔭で本好きになり、ひとりの孫は大切な本に触ったからとおばあちゃんに往復ビンタをされて、それがトラウマになり活字恐怖症になっていました。
だけど一人はそのおじいちゃんの本を、おじいちゃんと共に火事で失うと、手段を択ばず、失った本たちを取り戻そうと躍起になりました。
ああ、あの時の男の人の最後は火事でって思うと悲しくなりました。
時は一番美しい一瞬でとどまってくれる事はないのですー。
しかしこの映画の中には、警察ってきっと存在しないのね。
それからやっぱり、私にはあんな高額の本、海の藻屑にするわけにはいかないなって思いましたよ。その解決の方法がむなしく感じました。
犯人はすぐに分かってしまいますし、(登場人物の数からいっても^^)、むしろなぜ他の登場人物は気が付かないのかって不思議に思いました。
「美しくしっとりと」に拘ったからかもしれませんが、明快な構成とは言えなかったかもしれません。
そうであってもこの雰囲気はやっぱり好きでした。
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ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫) |
越島 はぐ | |
アスキーメディアワークス |