flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

藤崎古墳

2008-09-16 00:00:30 | いにしえびとの睡
(愛媛県越智郡吉海町八幡字藤崎 1990年9月12日 町指定史跡)
 この日は今治港から伊予大島へ高速艇で渡り、先ず吉海町役場へ立ち寄った。続いて、標高約60mの八幡山にある紫雲庵墓地内に存在する藤崎古墳を訪れた。文献によっては、全長160mの前方後円墳と記載されているが、実際には直径約30mの円墳であり、片袖式横穴式石室(トップ写真)が露出する、6世紀末から7世紀初頃の古墳である。また、この古墳で出土した勾玉、金環、剣、馬具、刀子、鉄斧、須恵器、円筒埴輪片等は、町内の大亀八幡神社に保管されている。
(古墳全景)
(古墳からの眺め)
 藤崎古墳から吉海町郷土文化センターに向かい、まちの歴史、民俗、郷土、美術資料を見学した。そして、教育長矢野氏よりお話をお聞きし、隣の宮窪町まで送っていただいた。宮窪町では、村上水軍資料室を見学し、水軍の能島、見近島での足跡を知った。また、現在は閉鎖中である宮窪町郷土資料館を特別に見学させていただき、そこには民俗資料や伯方島大橋の橋脚土台となった、見近島の水軍関係の出土遺物等が収蔵されていた。
 本日訪れたこの二町は、将来来島大橋が完成し、西瀬戸自動車道が全通したことによって、リゾート開発等で島内の長年培われてきた伝統が、一瞬にして崩れてしまわないかと、少し不安に感じるのであった。
コメント
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