朝夕の涼しさにも冷気がましてきています。
いよいよ十月。
二日間降り続いた雨があがり、風が雲を吹きはらう。
秋の空が明るく青く美しいという、ただもうそれだけで、気持ちが高揚してきます。
いいことがありそうです。
北の地域では、季節の訪れが一歩も二歩も進んでいるようです。
しばしご家族をおいて健康の回復に努めていらっしゃる方も…。
早い時期のお戻りを心待ちにされていらっしゃるでしょうことに、思いを馳せてみたりしています。
『白い自由画』 丸山 薫
「春」という題で
私は子供たちに自由画を描かせる
子供達はてんでに絵の具を溶くが
塗る色がなくて 途方に暮れる
ただ まっ白な山の幾重なり(いくかさなり)と
ただ まっ白な野の起伏と
うっすらした墨色の陰翳(かげ)の所々に
突刺したような
疎林の枝先だけだ
私はその一枚の空を
淡いコバルト色に彩ってやる
そして 誤って
まだ濡れている枝間に
ぽとり! と黄色を滲ませる
私はすぐに後悔するが
子どもたちは却ってよろこぶのだ
「ああ まんさくの花が咲いた」と
子供達はよろこぶのだ
春を予感するような子供の喜びが感じられる、季節は少しずれるのですが…。
想定外の子供の感性が感じられて好きな詩です。
大きく奔放に翔るはずんだ心を大切に伸びて欲しいと願って、
ある二人の少年たちを頭の片隅に置き、今日はこの詩を……。
いよいよ十月。
二日間降り続いた雨があがり、風が雲を吹きはらう。
秋の空が明るく青く美しいという、ただもうそれだけで、気持ちが高揚してきます。
いいことがありそうです。
北の地域では、季節の訪れが一歩も二歩も進んでいるようです。
しばしご家族をおいて健康の回復に努めていらっしゃる方も…。
早い時期のお戻りを心待ちにされていらっしゃるでしょうことに、思いを馳せてみたりしています。
『白い自由画』 丸山 薫
「春」という題で
私は子供たちに自由画を描かせる
子供達はてんでに絵の具を溶くが
塗る色がなくて 途方に暮れる
ただ まっ白な山の幾重なり(いくかさなり)と
ただ まっ白な野の起伏と
うっすらした墨色の陰翳(かげ)の所々に
突刺したような
疎林の枝先だけだ
私はその一枚の空を
淡いコバルト色に彩ってやる
そして 誤って
まだ濡れている枝間に
ぽとり! と黄色を滲ませる
私はすぐに後悔するが
子どもたちは却ってよろこぶのだ
「ああ まんさくの花が咲いた」と
子供達はよろこぶのだ
春を予感するような子供の喜びが感じられる、季節は少しずれるのですが…。
想定外の子供の感性が感じられて好きな詩です。
大きく奔放に翔るはずんだ心を大切に伸びて欲しいと願って、
ある二人の少年たちを頭の片隅に置き、今日はこの詩を……。