京都で“絶対食べたい逸品グルメ”?だそうだ。申し訳ないが、欲もない。
王朝人の食事は日に2回。魚介類と野菜、木の実が中心で味付けは、塩・酢・醤(ひしお)。ひしおとは、なめ味噌、味噌・醤油の先祖のようだ。
その昔瀬戸内寂聴さんは、福井県の武生の料亭「神埼家」で、紫式部が食べたであろう食事を想像再現してみせた「紫(し)きぶ御膳」を御馳走になったことがあるという。その時のメニューを記されている。
京よりはるかに海山の幸に富む敦賀、しかも国司としての赴任の父と暮らした式部は、最高の御馳走を食べたグルメ姫君だったと考えられるという。なかなかのグラマーだったらしい。
窪杯物(くぼつきもの)… みょうが酢漬け、ぜんまいの白あえ、むかご、菊ひたし
生物… 鯛、平目、赤海老
焼き物… いわしの笹の葉包み焼き
楚割(すやわり)… 鰤(ぶり)の燻製、きじの燻製
蘇(そ・王朝のチーズ)
酒 … 濁り酒、地酒
追物(おいつもの)… 松茸、越前雲丹(うに)、鹿肉のたたき 寿紅(すこ)
餅飯… えんどう、蓬(よもぎ)、黍(きび)、栗赤飯
飯… むかご入り赤飯
木菓子… ざくろ、松実、胡桃(くるみ)、なつめ、栗、柿
唐菓子… ひつら(落雁のようなもの)
二の膳 ― 越前そば
牛乳風呂に入り、一升の牛乳を時間をかけて十分の一に精製するという「カマンベールなんて比じゃない」和製チーズを食べて、豊満な肉体美、ぽっちゃりの下ぶくれ。そーか、そこまですれば“グラマー”ねえ。でも、道長は糖尿病だったと。
ぜいたくの一方に、使い捨て、切り捨ての嘆き組みの声。
【木端(こっぱ)君】木の外側にいたばかりに、カンナくず。ほんの少し内側だったら大黒柱にでもなれたのに。昔は大工さんが、ボクらで焚き火して焼き芋なんか焼いてくれたもの。薄命という言葉はボクのためにある?
【貝ガラさん】生まれる国や時代が違ったら「お金」や「アクセサリー」としてお役に立てたのに。身の奴を守り育ててやったのに、熱い汁の中!食べたらポイ!帆立やサザエなんか直火焼きのゴーモン!あまりに極端な私の運命?
大きな交代劇のあった今、こんな声が…。そら耳か??
「日本を今一度○○いたし申し候に いたすべく心願にて候」 どなた!?
未来への扉を押しあけようとして日本を奔走。○○には漢字で二文字。