京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 豊かに九十歳

2009年09月17日 | 日々の暮らしの中で
この夏、多くの人が集える場にと町屋を改装し終えたことを新聞の投稿欄で知った。投稿者は、知人であった。ボランティアを始めとし、地域で積極的に活動を展開している。
その人柄ですべてを包み込む大きな女性だ。温かさの中で、はっきりとした物言いをする私の大好きな女性。

ギャラリー「こもれび庵」。
「第二の青春を謳歌しているの」とほほ笑む九十歳の女性。ここで、繊細なタッチの油絵と陶芸作品が並ぶ初の個展を開いているという。娘さん四人が、九十歳を迎えた母へのプレゼントとして企画されたのだそうだ。七十五歳から絵を習い、八十五歳から始めた陶芸の作品展。俳句も始めたいと…。

「こんな機会に恵まれ、家族に感謝している。今が人生最高のとき」。
『九十歳の今』がなんとも素敵だ。よい場所によい出会い。

歳をとるのも悪くはないな。こんな時代に、そう思える私は幸せだろう。
いい“物語”を見て、誰もが生き方を模索していく。生きるためのお手本がいる、というのはホントウだ。

ちょっとのぞいてみたい、「こもれび庵」。

                (頭の上に、いっぱいのなつめの実)


コメント (6)
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