今日は車も交通機関も使わず、住居から歩いていける「三岸好太郎美術館」と「近代美術館」を続いて訪れました。
というのも、三岸好太郎美術館は開館30周年記念として今日一日は無料で開放されたのです。
また、近代美術館で開かれている「野田弘志展」は、運よく招待券をいただいていたのです。
つまり私たちは両館とも無料で観覧するというなんとも安上がりに文化の薫りを楽しませてもらったのです。
三岸好太郎美術館には多くの市民が駆けつけているのでは、と思いながら出かけました。以前訪れたときよりは確かに多いようでしたが、案に相違してそれほどの数ではなく、ゆったり鑑賞することができました。
31才という若さで病死した三岸ですが、その間に実に多くの作品を残し、作風も目まぐるしく変化したそうですが、その変転を感ずることができました。
近代美術館で開催されている「野田弘志展」は、具象画の大家の作品展ということでぜひ鑑賞してみたいと思っていた展覧会でした。
期待に違わないその細密描写は、まるで質の良い写真を見ているような錯覚に陥るほどの素晴らしさでした。
具象画は画壇においての評価が必ずしも高くはないとも聞きますが、写真以上の存在感を感じさせるその作品の一つ一つには強く心を打たれました。
その近代美術館で一つの新しい試みが行なわれていました。
これまでも作品解説のために、ウォークマンのようなものを貸与するサービスが行なわれていましたが、今回はiPodを活用して機器をより小型化するとともに、映像のサービスもあるものでした。
私のように美術に疎いものにとっては、こうしたサービスはとてもありがたく感じました。
こうした美術展などに気軽に足を運ぶことができるのは、札幌に住んでいる最大の利点かもしれません。
それにしても、田舎おじさんが文化の薫りに触れたり、文化を語るなどということは、あまりふさわしくない行為かなぁ・・・。