行ってきました! オシムジャパン in ハノイ
「いける!」と思っていた戦いが、最終盤にスルリと逃げていってしまい、蒸し暑さが一層増して私の体を覆いました。
大会の様子はもちろん今回の旅のメインテーマですから触れねばならないテーマですが、ベトナム(ハノイ)そのものがなかなかディープな国と私には映りました。
本日から何回かに分けてレポートしていきたいと思います。
とりあえず今回は試合編を・・・。
いやいやいや~、覚悟はして行ったもののハノイの蒸し暑さは半端なものではありませんでした!
空港に降り立った途端から、体中を覆い包む蒸し暑さは、カラッとした気候に慣れている道産子にはこたえます。
競技場も札幌ドームとは違い、もちろん空調なんてありません。
座っているだけでTシャツは汗色に染まります。
そんな中での戦いは、選手にとってはとても過酷な条件です。
'04に建設されたスタジアムは近代的で、観衆も4万数千人を収容するそうですが、日本人サポーターはおそらく千人程度でしょうか? その他は関係者がバラバラという寂しいスタンドです。
コンサドーレの試合の熱狂的な応援に慣れている私にとっては、静かにひっそりと試合が始まった感じでした。
そんな空気をかき消そうとするかのように日本人サポーターの間から時折り「にっぽん!チャチャチャ」の声が響き、私も和したのですが果たして選手たちに届いていたのかどうか。
そうした日本人の声援より、一人のカタール人サポーターがハンドマイク片手に歌うコーランのような歌声の方がスタジアム内に響き渡ります。これには日本人サポーターも苦笑いをするしかありませんでした。
慎重な試合運びをする日本はボール支配率で上回り、攻守とも決定的な場面のないまま前半を終えました。
私を含めて日本人サポーターの間には、得点はなかったものの「試合運びとしては、これでOK」というような雰囲気でハーフタイムを迎えました。
後半16分、私たちにとって待望の先取点が高原によってもたらされました。
サポーター席は大盛り上がりで「これで勝った!」と言わんばかりの盛り上がりでした。
事実、その後もこちらのチャンスはあるものの、ピンチらしいピンチもなく「いい報告ができそうだな」と考えていた矢先に悲劇が待っていました。
フリーキックを取られた時、サポーター席から悲鳴とともに審判への抗議の声が聞こえました。
しかし、私の席(バックススタンドの左前方)から見ても確かに阿部選手は腰を折るようにして相手セバスチャンを妨害しているように見え、「取られてもしかたないかなぁ」というように映りました。
幸福感に満ちながら試合展開を追っていた私は、一気に奈落の底へ・・・。
出るのはため息ばかり、その気持ちは選手も同様だったようです。
試合後、サポーターの前に挨拶に来た選手の表情(写真から覗えないでしょうか?)からは徒労感が全身を覆っているようでした。
試合の途中からスタジアムの上空には真っ黒な雲が垂れ込め、稲光が何度も光り、今にもスコールがくるのではと思われたのですが、幸いなことに雨に遭遇することはありませんでした。
オシムジャパンの行く手にも暗雲が垂れ込めたような印象ですが、天候同様なんとか持ちこたえてくれることを願いたいと思います。
次回からは、ハノイのディープな街の表情をレポートします。