田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

日ハムの日本S進出決定戦を目撃!

2016-10-16 21:54:16 | スポーツ & スポーツ観戦
 栗山監督の策がズバズバと的中した試合だった。田中賢介に代えて杉谷拳士の起用、岡大海の代打策、そして私にはサプライズに映った大谷翔平のクローザーとしての起用、すべてが見事にはまった。唯一、加藤貴之の先発起用を除いて…。そして私は大谷投手の日本最速165Kmの豪送球を投じた現場に立ち会えた幸運に感謝したのだった。 

               

 私の行動原理は、いつも刹那的であり、衝動的であると自己理解している。今日(10月16日)の場合が典型的だった。
 私のスケジュール帖では、本日の予定は14時から札幌大学で行われる「広東外語外資大学生芸術団公演」と記されていた。私自身も今朝起きたときには、その公演を観るつもりでいた。

 ところが朝の妻との会話を重ねる中から、ちょっと違う考えが私の中で膨らんできた。「もし今日、日ハムが日本シリーズ進出を決めたら、ブログの話題は当然そのことになるだろうなぁ…」と思い始めた。
 だとしたら、「札幌でやっているその試合を観戦するべきではないのか?」と思い始めたのだ。そうなると、私の思考回路は一直線。当日券を求めて札幌ドームへ向かった私だった。

               
               ※ 本日の戦いの日ハムスターティングメンバーです。

 当日券はかろうじて3階立見席(2,000円)のみが販売されていた。私は初めから立見を覚悟していたので、迷わず購入した。
 ところが、その立見席へ行ってみると、そこも満員状態で、前列で柵に寄りかかって観戦できる状態ではなく、柵から離れたところで立ったままでの観戦を余儀なくされた。

               

               
               ※ この写真が3階立見席の様子です。

 そんな状況の中で、先発加藤が1回表にいきなり4点を献上するという最悪のスタートとなった。一つ一つの試合がシーズン中よりはるかに重要な試合で、いきなり4点の献上はあまりにも重すぎる。あまりにも不甲斐ない加藤の出来に、私はその場を離れた。そして帰宅しようか、とさえ思った。球場内には重たい空気が立ち込めていた。

 球場内の重たい空気を取り除いたのが、2回裏の中田翔のどでかい一発だった。
 そして、続く3回裏の杉谷のタイムリー。これで球場内の雰囲気は「いけるかもしれない!」という空気に一変した。
 すると4回裏、満塁の好機に好捕手・大野に代打岡を送り、これが見事に的中して2点、さらに中島はスクイズで1点をもぎ取り、4回で早くも逆転するという日ハムファンには堪えられない展開となった。
 私は2回から、3階立見席から2階外野席後方の立見席に移っていた。そこでは得点するたびに周りの人とハイタッチをする。私もそれに引き込まれ、得点ごとにハイタッチをしていたのだった。

               

 日ハムの攻撃はまだまだ手を緩めない。5回裏にも近藤の2点タイムリーが飛び出し、7対4とリードする展開に…。この間で非常に重要な役割を果たしたのが2回よりマウンドに立ったバース投手である。2回から5回まで4イニングを零封して、ホークスの勢いを削いだのが大きかった。
 さらに6回、7回は谷本、8回は宮西と、それぞれが自分の役割をきっちりと果たし、零封した。

 打線の方が6回~8回まで少し淡白となり、ダメ押し点を取れなかったのが不安ではあったが、日ハム自慢のリリーフ陣が役割をきっちり果たしてくれたのが大きかった。
 栗山監督からの信頼が厚い谷本を6回、7回に使い、「最後は誰が来るんだろう?先日失敗したマーティンではちょっと不安だなぁ…」と思っていたところ、なんと!大谷の名がコールされた。球場内は驚きと歓声で沸き返った。

               

               
               
 「あゝ、その手があったか!」と思ったが、テレビでは早くからそのことを予想していたとか…。
 それにしても大谷投手は凄かった!
 160キロ超を連発する投球内容である。一人目の松田選手に163キロ、164キロを連発すると、次打者の吉村選手の時にはついには大谷自身の日本最速を塗り替える165キロを記録し、球場内をどよめかせた。
 ソフトバンクの打者は剛速球にバットを当てるのが精いっぱい。その後の変化球にバットはむなしく空を切った。
 結局、大谷は難なく3人の打者を切って取り、見事日本シリーズ進出を決めた試合だった。

               

               


 私は野球(特にプロ野球)の試合はテレビ観戦の方が好きである。試合の流れがよく分かり、リプレイも見ることができ、選手の表情も見て取れる。
 しかし、今日のような重要な試合は、選手たちと同じ空気を感じながら、リアル感のある感動はテレビで得ることのできないものである。

               

 いつの日かまた、このような感動を味わってみたいと思う…。