久しぶりに「良い講義を聴いたなぁ…」という思いに浸った。自らの理想と、会社の理念と経営が見事にマッチし、着実に前進する経営者の姿に感動を覚えた。会社のさらなる前進を願わずにはいられなかった…。
11月14日(火)午前、札幌大学の公開講座「地域創生入門」の後期講座の第8回目の講座が開講され受講した。
第8回目の講座は「ともに働く人々の豊かな未来を目指して」と題して、札幌市発寒にある(株)特殊衣料の代表取締役社長の池田啓子氏の講座だった。

池田氏は当年67歳という会社の二代目社長である。パートで叔父の会社に入り、今から15年前に叔父に見込まれ二代目を託されたという。
(株)特殊衣料は、事業として①リネンサプライ、②清掃、③福祉用具の3分野の事業を展開しているそうだ、リネンサプライは病院・施設のシーツやタオルの洗濯であり、清掃はやはり主として病院・施設の清掃作業、福祉用具はオリジナルの福祉用具の開発、製造、レンタル等を展開しているという。
特色は、女性、障がい者、高齢者を積極的に雇用していることだ。社員数180名の中、女性は男性の2倍、障がい者は28名、60歳以上の高齢者を42名雇用しているという。
池田氏が語った会社の理念は「介護から快護へ」へと銘打って社員には次のことを徹底して語りかけているという。
「私たちは、お客様の気持ちを大切に、自らを高め、技術を磨き、信頼され、愛される企業として、常に最高の価値を創造し、ともに励みます」と…。
こうした会社の理念は、どのような会社でも似たようなものを掲げている場合が多い。
特殊衣料の凄いところは、その具現化に社長以下、全社員で情熱を傾けているように見えるところだ。
その最たるものが、職場定着を目的とした数々の取組みである。障がい者の場合、どうしても職場での定着率の低さが問題だそうだ。
その取組みの一つとして「ともにはたらくマナー本」を制作し、職場に配布しているという。さまざまな障害をかかえた同僚を温かく包み込み一緒に働こうとする職場づくりを進めているという。(この本は注目を集め、全国から配布希望が殺到したという)
さらには「ジョブコーチ」を配置し、障がい者の支援体制を整えているそうだ。
このようなさまざまな取組みの結果、大幅に定着率が向上したという。
池田氏の凄いところは、そこに留まらないところだ。
どうしても職場に定着しづらい障がい者たちのために、会社の隣に社会福祉法人「ともに福祉会」を起ち上げたことである。この施設において職業訓練、就労支援などの活動を展開しているという。
つまり池田氏は、「(株)特殊衣料」において障がい者を雇用し、「ともに福祉会」において障がい者の就労支援を行っているということなのだ。
今回のレポでは会社の本業についてあまり触れなかったが、本業がまた素晴らしい。
専門家とチームを組み、次々と福祉用品の新製品を世に送り、ヒット作も数多いようだ。例えば、転倒した際に頭を保護するファッショナブルな帽子「アボネット」はかなりのヒット作となったという。また、その開発が一般企業の作業帽にも採用されたという。

※ 講義後、会社の製品を写すことをお願いすると、社長自ら製品を手に取ってくれた。

※ 写真上はヘッドギアのようだった転倒保護帽を、下の写真のような「アボネット」を開発・販売したそうだ。
池田氏の思いは、確実に社内に浸透し、業績も好調を維持し、社員の士気も高いようだ。
池田氏は最後に禅寺のお坊さんの言葉を紹介してくれた。
それは「幸せとは」と題するものだった。
1.幸せとは、人の愛されること。
2.幸せとは、人にほめられること。
3.幸せとは、人の役に立つこと。
4.幸せとは、人に必要とされること。
そして、2~4は仕事を通して得られるものではないか、と受講者に問いかけた。
飾らぬ言葉で淡々と語る池田氏の言葉に誠実な人柄を感ずることができた。社会に貢献し続ける社業のますますの発展を願いたい。
11月14日(火)午前、札幌大学の公開講座「地域創生入門」の後期講座の第8回目の講座が開講され受講した。
第8回目の講座は「ともに働く人々の豊かな未来を目指して」と題して、札幌市発寒にある(株)特殊衣料の代表取締役社長の池田啓子氏の講座だった。

池田氏は当年67歳という会社の二代目社長である。パートで叔父の会社に入り、今から15年前に叔父に見込まれ二代目を託されたという。
(株)特殊衣料は、事業として①リネンサプライ、②清掃、③福祉用具の3分野の事業を展開しているそうだ、リネンサプライは病院・施設のシーツやタオルの洗濯であり、清掃はやはり主として病院・施設の清掃作業、福祉用具はオリジナルの福祉用具の開発、製造、レンタル等を展開しているという。
特色は、女性、障がい者、高齢者を積極的に雇用していることだ。社員数180名の中、女性は男性の2倍、障がい者は28名、60歳以上の高齢者を42名雇用しているという。
池田氏が語った会社の理念は「介護から快護へ」へと銘打って社員には次のことを徹底して語りかけているという。
「私たちは、お客様の気持ちを大切に、自らを高め、技術を磨き、信頼され、愛される企業として、常に最高の価値を創造し、ともに励みます」と…。
こうした会社の理念は、どのような会社でも似たようなものを掲げている場合が多い。
特殊衣料の凄いところは、その具現化に社長以下、全社員で情熱を傾けているように見えるところだ。
その最たるものが、職場定着を目的とした数々の取組みである。障がい者の場合、どうしても職場での定着率の低さが問題だそうだ。
その取組みの一つとして「ともにはたらくマナー本」を制作し、職場に配布しているという。さまざまな障害をかかえた同僚を温かく包み込み一緒に働こうとする職場づくりを進めているという。(この本は注目を集め、全国から配布希望が殺到したという)
さらには「ジョブコーチ」を配置し、障がい者の支援体制を整えているそうだ。
このようなさまざまな取組みの結果、大幅に定着率が向上したという。
池田氏の凄いところは、そこに留まらないところだ。
どうしても職場に定着しづらい障がい者たちのために、会社の隣に社会福祉法人「ともに福祉会」を起ち上げたことである。この施設において職業訓練、就労支援などの活動を展開しているという。
つまり池田氏は、「(株)特殊衣料」において障がい者を雇用し、「ともに福祉会」において障がい者の就労支援を行っているということなのだ。
今回のレポでは会社の本業についてあまり触れなかったが、本業がまた素晴らしい。
専門家とチームを組み、次々と福祉用品の新製品を世に送り、ヒット作も数多いようだ。例えば、転倒した際に頭を保護するファッショナブルな帽子「アボネット」はかなりのヒット作となったという。また、その開発が一般企業の作業帽にも採用されたという。

※ 講義後、会社の製品を写すことをお願いすると、社長自ら製品を手に取ってくれた。

※ 写真上はヘッドギアのようだった転倒保護帽を、下の写真のような「アボネット」を開発・販売したそうだ。
池田氏の思いは、確実に社内に浸透し、業績も好調を維持し、社員の士気も高いようだ。
池田氏は最後に禅寺のお坊さんの言葉を紹介してくれた。
それは「幸せとは」と題するものだった。
1.幸せとは、人の愛されること。
2.幸せとは、人にほめられること。
3.幸せとは、人の役に立つこと。
4.幸せとは、人に必要とされること。
そして、2~4は仕事を通して得られるものではないか、と受講者に問いかけた。
飾らぬ言葉で淡々と語る池田氏の言葉に誠実な人柄を感ずることができた。社会に貢献し続ける社業のますますの発展を願いたい。