札幌市民にとっても、また札幌を訪れる人にとっても、大通公園は最も愛されている公園であり、ランドマークでもある。大都会札幌の真ん中に緑豊かな公園が存在していることを先見の明があった先人たちに感謝する思いである。
※ 大通公園を象徴する一枚で、テレビ塔、噴水、「泉の像」の3点セットが入った一枚です。(大通3丁目)
登録№044が「大通公園」である。
「大通公園」は札幌市の中心に位置し、札幌市を訪れた観光客がまず行ってみようと考えるところではないだろうか?また、札幌市民にとっても買い物で中心街に出たり、何かイベントが開催されていたりする場合にはよく立ち寄り、憩う場としても利用されている場所であり、多くの市民に愛されている公園である。
※ こちらも写真スポットとして急上昇の4丁目広場です。
※ 大通公園の各所には造園会社が寄贈する花壇が華やかさを競っています。
大通公園のそもそもの始まりは、北海道開拓使の第二代判官岩村通俊が札幌府を拓くにあたり北側の官地と南側の民地の間に火防線を設けるという発想がそもそもの始まりだった。そして1871(明治4)年、幅約100m、長さ1.5kmの現在の大通公園の原型が形作られた。その火防線は5年後の1876(明治9)年には大通花草園として早くも多目的利用がなされるようになったという。つまり札幌の大通公園は150年近くの歴史ある公園である。
以来、戦時中には畑に転用されたり、戦後はGHQによりスポーツ公園として利用されたりしたこともあったが、概ね市民の憩いの場として、あるいはさまざまなイベントの場として利用されながら、今日に至っている。
私はその大通公園を上方から撮るために、大通公園の東端に位置している「札幌テレビ塔」の地上90mの展望台に上がった。というのも、札幌市では8月いっぱいテレビ塔を含む10の施設の入場料を無料にするというキャンペーンを実施している。その制度をちゃっかり利用させてもらったのだ。
※ 展望台入場料(800円)が無料との表示が出ていました。
※ この一枚を撮るため展望台まで上りました。大通公園を一望します。
※ 望遠を引っ張ると遠くに大倉山ジャンプ競技場のシャンツェが真正面に遠望できます。
展望台から見る「大通公園」はビル街に囲まれながら、緑濃い光景が美しかった。また、遠くに見える大倉山ジャンプ競技場のシャンツェも札幌を象徴する光景として誇らしかった。
※ こちらは大通公園と反対方向の東側です。将来はこちらにも100mほど大通公園が伸びるというニュースを耳にしました。
※ こちらは北方向です。手前の高いビルに阻まれてJRタワーが見えませんね。
※ こちらは南側方向です。右に見える山は藻岩山です。
大通公園の昼下がり、いつものように観光客や市民で混雑しているという光景ではなかった。それでも日陰のベンチにはけっこうな観光客や市民が憩っていた。
※ 日当たりのよい方向のベンチは人が皆無です。このように人々が憩う装置が整っています。
大通公園の夏の風物詩として「とうきびワゴン」が有名である。しかし、近年は人々の嗜好の変化からかワゴンは激減し、聞いたところ2台しか出店していないということだった。私は久しぶりに焼きトウキビ(300円)を買い求めて食した。さすがにプロが茹で、そして焼き焦げを付けたトウキビは香ばしく美味しかった。
※ たった2台にまで減ってしまった「とうきびワゴン」です。
※ 私が買い求めた焼きトウキビです。
毎年、この時期の大通公園はビール会社各社が大テントを建て、盛大なビアガーデンが店開きしている時期なのだが、今年はそれらも見当たらず寂しい光景だった。と思って歩いていたら大通公園8丁目広場に差し掛かった時にテントが建てられていた。市民からの要請もあって「ミニビアガーデン」が店開きしていた。しかし、見たところ空席が目立ち、いつものビアガーデンとは比べ物にならない寂しさだった。
※ ミニビアガーデンは昼下がりということもあり閑散としていました。
大通公園の西端には由緒ある旧札幌控訴院(札幌市資料館)が重々しく鎮座していた。
※ 大通公園西端には旧札幌控訴院の建物が重々しく鎮座しています。
札幌市の大通公園は、以下に示すように札幌を代表する大きなイベントを毎年開催し、たくさんの観光客や市民を集めてきた大公園である。コロナ禍が収まり、いつもの大通公園の姿が一日も早く還ってくること願いたい。
※ 野口イサム作の彫刻「ブラック・スライド・マントラ」です。
※ 扉の写真に使用した本郷新制作の「泉の像」の大写しです。大通公園にはこうした彫刻作品や、銅像、歌碑など多数の作品がちりばめられています。
※ とぼけた味が人気のキャラクター「テレビとうさん」です。
《大通公園の主なイベント》
◇さっぽろ雪まつり(2月上旬から中旬)
◇さっぽろライラックまつり(5月下旬)
◇YOSAKOIソーラン祭り(6月上旬)
◇花フェスタ(6月下旬から7月上旬)
◇さっぽろ夏まつり 大通ビアガーデン(7月下旬から8月中旬)
◇北海道マラソン(8月下旬)
◇さっぽろオータムフェスト(9月上旬から9月下旬)
◇ミュンヘン・クリスマス市(11月下旬から12月24日)