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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 100 目国内岳(新見峠コース)

2020-08-01 15:39:10 | 北海道低山紀行 & Other

 目国内岳の山頂の岩塊には驚いた。ビビりまくりながら、恐る恐るなんとか山頂に立つことができた。その山頂からの眺望は怖さに耐えた価値が十分にあるほど素晴らしい眺めだった。また、この目国内岳登頂は私の記念すべき100座目の登頂でもあった。

    

 前日の疲れ(岩内岳登山)があったにも関わらず、朝3時過ぎには目を覚ましてしまった。用便や身支度などをゆっくりと整え、4時30分頃には明けかけた空の下を目国内岳登山口である新見峠を目ざした。

 ここでも登山口までの順路を説明しておこう。岩内市街からまず国道66号線(ニセコパノラマライン)に乗りしばらく進む(7~8km)と、パノラマラインから外れ蘭越方面に向かう道々268号線に乗る。そこを3~4kmほど進むと「新見峠」に達する。峠を過ぎると直ぐ右側に三角形の特徴的な建物が見えると、そこが登山口の駐車場である。さらに登山口は、その駐車場から50mくらい先へ進むと右側に案内が出ている。

   

   ※ 早朝、6時前のため駐車場に車は1台だけでした。三角小屋は登山者用トイレです。

 三角形の特徴的な建物は何か?と思って改めてみると、それは登山者向けのトイレだった。朝5時過ぎ、駐車場はもちろん一番乗りだった。

 5時15分、用意を整えスタートした。するといきなりの急登が続いた。無理もない。登山口がすでに標高742mと裾の部分をカットしていきなり中腹部分に取り掛かったようなものだから…。しかし、激しい登りも2合目くらいまでだったように記憶している。3合目を過ぎてからは比較的緩やかな登りが続いた。

   

   ※ 目国内岳の登山口と入山届ボックスです。

   

   ※ 登山口から急な登りが続きました。

 目国内岳の登山道も岩内岳同様よく整備されていて登りやすかった。(ただ、一部は早朝だったことで大変な目にあったが後述する)また、合目表示もしっかりされていて登る際の励みとなった。しかし、前半は大きな茂みの中を往く登山道のため眺望はまったくなく、ひたから登りに徹しなければならなかった。

   

   ※ 手作り感満載の合目表示が、各号目に取り付けられていました。

 スタートから50分後、わりあい順調に「前目国内岳」(980m)山頂に到達した。眺望は抜群だった。目指す目国内岳、後方に聳える数々の山の頂がくっきりと手に取るように見ることができた。ここで私は小休止を取り、この日の山旅日記の第一信を発信した。

   

   ※ 前目国内岳の山頂標識とその向こうに目ざす目国内岳の山頂が望めます。

   

   ※ 前目国岳山頂で振り返ると、ご覧のような山々の重なりが…。

 目国内岳登山はここからがいわば本番である。前目国内岳山頂から一度下らねばならない。(ガイドブックによるとコルまで標高差80mを下り、そこから320m上り返すという)

   

   ※ 前目国内岳から一度下る山道です。手前の部分がコル(鞍部)にあたります。

 この下りからコル(鞍部)にかけて陽当たりが良いこともあって登山道に雑草が繁茂していた。登山道がやや細くなったことも手伝い、登山道の一部は雑草に覆われているところもあった。ここで私は大変な目に遭った。膝下から腰くらいまで伸びた雑草に朝露が付いていたため、たちまちのうちに私の下半身はずぶ濡れとなってしまった。けっして大げさではなく、私はスパッツを忘れてきたことを悔やんだ。しかし、あまりもにもやばっちいのでたまらずレインウェアの下を装着して凌ぐことにした。

   

   ※ コル部分に繁茂していた雑草には朝露がびっしりと付いていて、ズボンはびしょ濡れになりました。

 朝露の攻撃も6合目くらいまでだったろうか?レインウェアを脱ぎ、本格的な登りに備えた。6合目の後半から岩場の登りが始まった。岩場とそうでない登りが交互しながら、徐々にその厳しさが増してくるようだった。

   

   

   ※ 「岩の門」に迎えられて、いよいよ本格的な岩場が始まりました。

      ※ このような岩場が次々と現れてきました。     

 7合目、8合目とそうしたことを繰り返しながら高度を上げていったが、9合目を過ぎると岩場の様子が半端ない大きさと難しさを呈して私の前に立ちはだかった。下りるときはどうして下りたらよいのか、と思うようなところをなんとか乗り越え、乗り越え山頂を目指した。特に山頂部は難しさだけでなく、もし足を踏み外したらという恐怖も感じながらスタートからちょうど3時間後、巨岩に挟まれて立つ1,220mと書かれた目国内岳の山頂標識のところに到達した。

   

   ※ もう間もなく山頂の9合目標識です。しかし、これからが苦戦の連続でした。

   

   

   ※ 山頂の岩塊が大きく目の前に立ちはだかりました。以下説明を省きます。

   

   

   

 天気は快晴、風は微風、そして眺望は抜群!私は安定した岩場に腰を下ろし小一時間ゆったりと登頂気分を味わった。

   

   ※ この岩を乗り越えて、ようやく山頂でした。

   

   

   ※ 前方のピークは幌別岳、左の平坦なピークが雷電山だと思われます。

   

   ※ 振り返るとご覧のような見事な山々の重なりが…。

 私にとって「北海道低山紀行」に取り組み始めてちょうど100座目の登頂となった目国内岳は特別に意識した山ではなかったが、その特異な山容と抜群の好コンディションに恵まれ、忘れえぬ登山となった。

 

 ※ 花の季節は終わっていましたが、わずかな花が山道を飾り、癒しを与えてくれました。 

   

   

   

【目国内岳(新見峠コース) 登山データ】
標 高  1,2204m(標高差 560m)

駐車場  登山口に車15台程度駐車できる広場がある。

行 程  ※ グランドシニアの足とお考えください。
     登山口→(50分)→前目国内岳→(2時間10分)→山頂→(1時間35分)→前目国内岳→(55分)→登山口

  上り(3時間)  下り(2時間30分)

天 候  晴れ、微風

登山日  ‘20/07/30