今回で3回目となる前田森林公園での観察会である。今回もまたガイドの方の豊富な知識とユーモアあふれる案内で楽しく初夏の前田森林公園を巡って歩いた。
昨日、6月12日(日)「初夏の自然観察会」と銘打って前田森林公園で活動する凹凸クラブ主催の観察会が開催され、参加した。今回のテーマは「花見は続くよ、もう少し」というもので、初夏に花を付ける木々をあれこれと紹介いただいた。
ガイドしてくれる方は、おそらく凹凸クラブを主宰されている方だと思われるが、いつもの石田さんという方だった。石田さんはとても博識の方で、非常に植物に詳しい方であるうえ、ユーモア精神も十分で、さらに声の大きいのも野外のガイドに適された方である。
以下、紹介いただいたこの時期に花を付けた木々をレポートしていくことにする。
◆ハマナス
※ 白いハマナスの奥に、野生種の赤いハマナスの花も見えます。
ハマナスの自然種は花の色が赤色であるが、公園内のハマナスの花は白色だった。これは園芸用に品種改良された種だということだ。
◆ギンフミズキ
※ 散り遅れたギンフミズキの花が残っていました。
ガイドが呼び方は「ギンフ‐ミズキ」と呼ぶと教えてくれた。花の時期は過ぎていて、ようやく散り残った一輪を写すことができた。
◆ハリエンジュ(ニセアカシア)
※ ハリエンジュ(ニセアカシア)の花は今が盛りと咲いていました。
いわゆる札幌に多いニセアカシアのことである。白い花は甘い香りがして、天ぷらにも向いているとのことである。ところでニセアカシアのことであるが、明治時代に輸入されたときに、葉の様子がアカシアの葉に似ていたために当初はアカシアと呼ばれていたようである。しかし、本当のアカシアは黄色い花を付け、北海道のような寒い地域には適さない種であるそうだ。ちなみにアカシアはミモザとも称され、百合が原公園の温室などで見ることができる。
◆コナラ
※ コナラの葉はスッと細く見えたのですが…。
◆ミズナラ
この二つの種は近種であり二本の木が隣り合って立っていた。ガイドは「どこに違いがあるか?」と問いかけた。二つの違いは葉の形状がコナラの方が全体に小さいように思えた。ガイドは「それも正解の一つだが、他にコナラは葉の付け根の葉柄が長い、という説明だったが良くは分からなかった。
◆オニヅタ(ナツヅタ)
※ オニヅタの茎の一部が吸盤のようにヤマモミジの幹に吸い付いています。
寄生する木に吸盤のようなもので巻き付き成長するという。非常に大きな葉で、やがては寄生する木を覆い枯らせてしまうという。オニヅタに取りつかれたヤマモミジがかわいそうである。
◆シラカバ&毒蛾
※ まるでソーセージのようなシラカバの種子です。
シラカバの種を観察している時、ガイドがシラカバの葉に停まっていた毒蛾を見つけた。人間の刺されると肌が荒れるという。
◆イボタノキ
ライラックを挿し木で増やす場合の親木(親株?)になるのがイボタノキだそうだが、そのライラックが上手く育たなかった場合には、イボタノキが成長するそうだ。このイボタノキはそうして成長した木だという。
◆ムクゲ
白い花が終わりの時期を迎えていた。
◆タニウツギ
登山の時によく山間部で見かけるピンク色が鮮やかな花木である。
◆バイカウツギ
※ 非常にたくさんの方々の参加があった観察会でした。
白い花がちょうど最盛期を迎えていて、きれいだった。
このほかにも紹介いただいた花があったが、盛りを過ぎていたり、まだ蕾だったりしたこともあり省略した。
観察会はいつも盛況で、この日も50人近くの参加者がいたのではないだろうか?ガイドの石田さんの名ガイド故であろうと思われる。私も石田さんの素晴らしいガイドに感服している。季節の移り変わり毎に開催される観察会にこれからも出かけてみたいと考えている。